2022.01.08

食べる

【料理温故知新】ニンジンは“天日干し”で俄然ウマくなる!保存して活用しませう【サステな昭和暮らし】

突然ですが、当メディア「あたらしい日日」の背景には、月刊『家の光』という家庭雑誌の存在があります。その歴史は古く、大正14年の創刊。古い雑誌を眺めていると、面白い記事に出くわすことが多々あるんですよ。そこで、料理だったり家事だったり、古い記事のなかから興味深いものをピックアップ!そのアイデアを再現してみようと思います。当時の制作者の思いは違うはずですが、あらためて今見返すと“サステナブルな思想”に通じるものがたくさんありました…。


【画像を見る】昭和初期の野菜干しを再現!「ニンジンの天日干し」

記事の内容は…



料理大好き、手抜き料理が得意なkimikoです。
またまた「あたらしい日日」編集部から、内容指定の執筆依頼がありました。家庭雑誌・月刊『家の光』の古~い料理記事を、令和の現代に再現して、記事を書いてほしいとのリクエスト。今回は「ニンジンの切干」です。ゴボウよりも活用するシーンが多い野菜なので、おいしく作れたらいいな♪

では、さっそく昔の知恵を実践!



昔の人が、野菜を保存するために行っていた「天日干し」を実践です。
太陽の力を借りると、生で食べるよりも栄養価がグンと上がり、しかも甘味や旨味が増します。手間はそれほどではないですが、必要なのは時間だけ。でも、ほったらかしなんだから問題ないですよね。



ニンジンはよく洗い、水分を拭き取ってから皮付きのままカットします。
記事に「大きい部分は十文字に割ってから、薄く小口切りに」とありましたので、太いところは1/4に中間部分は1/2にカットし細いところはそのままで1mm~2mmくらいの薄切りです。



その後「浅い箱に並べて三四日、日干しにするのです」とありましたので、箱に入れてみました。箱の底にはキッチンペーパーを敷きました。



箱のまま天日干ししようと思っていたのですが、箱ごと飛んでいきそうなので梅干しを作る時に使うザルを使って天日干しをします。結果、ザルを使った方が早く乾燥できそうですね。



天日干し1日目夕方です。薄曇りだったこともあり1日ではちょっと乾燥した位で、あまり変化なく薄いところが乾燥してます。



2日目・3日目は晴天!お日さまの力って凄いんですね。



お皿にのせてもカラカラで、ニンジンの色も濃くなった気がします。



「からからに乾いたら、箱にでも入れて保存しておきます」と書いてありましたが、瓶に入れて保存します。
密閉性のある瓶や容器に入れる場合は、乾燥剤を一緒に入れることをおすすめします。もし、野菜の水分が少量でも残っていたらカビの原因になります。記事通り箱に入れるのでしたら、風通しのよい冷暗所に保管するようにしましょう。

ニンジンの切干を水でもどしてみた!

この、ニンジンの切干は水で戻すとどうなるのかなと思い、試しにやってみました。



ぬるま湯(40℃ほど)で5分間もどしたらこうなりました。
食感は「柔らかいハリハリ漬け」という感じで、ニンジン独特のクセはなくなりほんのりと甘く感じます。

では、ニンジン切干をつかった料理です。
記事に「汁の実、煮物、おすしの具など、何にでも使えて、とても重宝です」と書いてあります。確かに、みそ汁やおすまし、カボチャの煮付けや白身魚の煮付けにも、そのまま入れて煮込んだらおいしそうです。

それではニンジンの切干料理を作っていきます!

簡単な「ニンジンの切干と鮭フレークのちらし寿司」を紹介します。



【材料】(3人分)
ニンジンの切干…1本分
鮭フレーク…1瓶
米…2合
すし酢…150ml
塩…適量
青じそ…3枚
白いりゴマ…大さじ3



米2合をいつものように炊く水加減で用意する。
ニンジンの切干を入れる(このとき混ぜなくていいです)。
*風味を増したいときには、昆布10cmを一緒に炊き込む。
そのまま、いつも通りに炊飯してください。



炊き上がりました♪
フタを開けると、ニンジンの香りが広がります。



ボウルに移して、すし酢を振り入れ軽く混ぜ合わせます。



鮭フレークと白ゴマを入れ、切るように混ぜます。ご飯粒を潰さないように手早く混ぜ合わせましょう。
味を見て、薄いようなら塩を加えてください。



最後に、青じそを彩りと風味を兼ねて飾り付けます。
おいしそうにできました♪

天日干しは昔の人が生み出した食品の保存法。栄養価や甘みやうま味も上がるし、軽くなってしかもかさばらないといいことづくし。冷蔵や冷凍ができなかった時代に、天日干しの野菜はとっても貴重な食材だったのだと思います。

ときどき(?)、わが家では「食べ切れずに冷蔵庫で傷んでいた…」なんて食材があったりします。こんなフードロスを減らす意味でも、そしてあまり手間をかけずにラクに作れる意味でも、ローテクなのに「最強な保存法だなぁ」って思いました。令和な時代に干し野菜、みなさんも始めてみませんか?

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