2021.07.06

食べる

【養蜂家が教える】固まっても大丈夫!結晶化した蜂蜜の対処法

蜂蜜、固まっちゃった!という経験はないですか? これは気温が下がると起こる現象で「結晶化」といいます。蜂蜜の品質に変わりはないのですが、なにかいい手はないか、養蜂家に聞きました。



教えてくれたのは、東京都あきる野市にある蜂蜜専門店「みつばちファーム」代表の養蜂家・犬飼博さんです。

結晶化を避けるなら アカシアの蜂蜜を



「蜂蜜は、含まれるブドウ糖の割合が高いほど、結晶化しやすくなります。蜜源となる花によって、さまざまな種類がありますが、結晶化しにくい蜂蜜を選ぶなら、アカシアがおすすめです」(犬飼さん)

蜂蜜保存のルール 寒いところは避けよう

蜂蜜が結晶化するのは、冬場の気温が下がったとき。蜂蜜は15度以下になると固まり、結晶化した蜂蜜は、気温が上がっても元にもどりません。



蜂蜜は冷蔵庫で保存するのは避け、できるだけ直射日光の当たらない16度以上の場所で保存するようにしましょう。



冬場は小容量の蜂蜜を選び、早めに使い切るのがおすすめです。

結晶化したら 無理にもどさずそのまま使って

結晶化した蜂蜜のいちばん手軽な使い方は、固まったままの状態ですくい、ホットドリンクに入れること。



40~50度くらいの温度で溶けるので、紅茶、コーヒー、ホットミルク、ココアなどの甘味としてぴったりです。



特に花の香りがする蜂蜜は紅茶向き。

煮物などの温かい料理に混ぜて使うこともできます。



「結晶化した蜂蜜を湯せんでもどすという方法もありますが、意外と時間や手間がかかります。温かい飲み物や料理に合わせるのがいいですよ」(犬飼さん)

美容にもいい! 蜂蜜はしっかり使い切ろう

残り少ない蜂蜜が結晶化してしまったときは、美容に使うのもおすすめです。入浴時に、浴槽に蜂蜜の瓶を入れて温めれば、簡単に蜂蜜をもどすことができます。シャンプーやリンスに混ぜて使えば、蜂蜜の保湿効果で髪もしっとりやわらかに。



また、もどした蜂蜜を小鼻や手に塗れば、スクラブパックとして利用することもできます。



寒い季節に蜂蜜が結晶化するのは、避けて通れない道。工夫しながら活用してくださいね。

※1歳未満の乳児には、ぜったいに蜂蜜を与えないでください。腸内環境が未熟なため、「乳児ボツリヌス症」を発症する危険性があります。


みつばちファーム有限会社健康自然工房

代表・犬飼博さん

20歳のときにアルゼンチンに渡り養蜂に携わる。自然環境の変化により養蜂ができなくなり帰国、自然と花に恵まれた東京都あきる野の地で養蜂を続ける。養蜂を営むかたわら、蜂蜜やミツバチについて伝えるミュージアムや、自家製の蜂蜜を使ったジェラートなどが味わえるカフェも運営している。
ウェブサイトはhttps://88838.co.jp/

写真/菊地菫 取材協力/JAあきがわ

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