2022.05.24

遊ぶ・休む

【宇宙旅行も間近⁉】日本のおもちゃメーカー開発の「超小型月面探査ロボット」が月に行くってよ!

突然ですが、みなさん月に行ってみたいと思ったことはありますか? 先日、夕方のニュース番組『イット!』で興味深いニュースを発見! なんと、タカラトミーが、JAXA (国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)等と共同開発した、超小型の変形型月面ロボット「SORA-Q」(ソラキュー)を発表したんです。おもちゃのメーカーがリアルなロボットを開発なんてワクワクします。そこで、詳しく調べてみることに…!
 
タカラトミーとJAXAが開発した「超小型月面探査ロボット」って⁉︎


おもちゃ作りの発想と技術を、宇宙探査に活かす


タカラトミーは、1924年創業のおもちゃメーカー。
恐竜や動物をモチーフにした「ZOIDS」や、自動車からロボットに変形する「トランスフォーマー」など、様々なロボットのおもちゃでおなじみですよね。
そのおもちゃメーカーならではの柔軟な発想を活かして開発されたのが、世界でも珍しい球体から変形する超小型の月面探査機「SORA-Q」です。

わたしが見ていたニュース番組『イット!』では、創業時からおもちゃの開発で培われてきたノウハウや技術が月面探査ロボット開発に生かされていること、それは100年越しの快挙であることが話題となっていました。

100年越しってすごくないですか!?



SORA-Qは、月面到着時に球形から車輪を持つ走行可能な探査機へと変形し、自由に移動することが可能。
機体には2台のカメラも搭載されており、別の探査機に通信を中継してもらうことで撮影画像等を地球に送信もできます。
現在、JAXAの小型月着陸実証機「SLIM(スリム)」に搭載されることが決まっているそうです!

名前の由来は?
 
「SORA-Q(ソラキュー)」という名前は、宇宙を意味する「宙(そら)」と、宇宙に対する「Question(問い)」 「Quest(探求)」、「球体」であること、横からのシルエットが「Q」に似ていることなどから名付けられました。

「宇宙ってなんだろう?」
「月には一体何があるのだろう?」

人類がこれまでずっと問い続けてきた、”宇宙の不思議”を探求するロボットとして、子どもたちがこれまで以上に自然科学領域に興味を持ち、宇宙の面白さを知ってもらうきっかけとなってくれるように、という想いも込められているそう。

確かに、小さなお子さんでも呼びやすい名前ですよね。

また、名前の由来にあるように「SORA-Q」が球体なのは、月面までの輸送時の容積を小さくできることや、着陸時の衝撃に強いこと、またどの角度でも展開、駆動を開始する事が可能だから。
大きさはなんと、野球ボールと同じくらいのサイズなんですよ。





さらに本体に車輪を付けるのではなく、本体が変形して車輪の役目をも担う事で小型化・軽量化を実現しています。

月面ではどうやって動くの?

月面へ放出されて球体のまま着地した「SORA-Q」は、球体が左右に展開すると同時に、頭部が立ち上がり、また、尻尾のようなスタビライザーを伸ばした状態へと変形(拡張変形)します。
その後、外殻を車輪として回転させながら月面を走行移動するそうです。

「バタフライ走行」と「クロール走行」の2種の走行モードで走行でき、あらゆる方向に転倒しても正位値に復帰し、平地だけでなく傾斜地も走行可能だとか。
頭部の前後にカメラが搭載されており、前方のカメラで周囲の状況を、後方のカメラでは自らが月面を走行してできた跡、轍(わだち)などを撮影します。


球体のまま着陸


拡張変形


クロール走行


バタフライ走行

ちなみに、「SORA-Q」が変形して走行する様子は、タカラトミーの公式ウェブサイトで公開されていますが、これは必見!
わたしも動画を見てみたのですが、「そうやって進むのか〜!」と、想定外の動きにびっくりしました。

「SORA-Q」の使命

今回、「SORA-Q」の使命は月面の低重力環境下における超小型ロボットの探査技術を実証すること!

月面に到達する、レゴリス(編集部注:月の表面を覆う砂)上を走行して動作ログを取得・保存する、撮影した画像データ、走行ログ、ステータスをSLIM探査機とは独立した通信系で地上に送信する--。

そんな5つのポイントでミッションに挑むそうです。

月面は地球と比べて重力が6分の1であり、また路面がレゴリスに覆われているなど、地上とは異なる特殊な環境。
そこで、将来的に月面での有人自動運転・走行が可能かどうかを検討するためには月面のデータが必要となります。
そのデータ取得という大きな役割を担うわけです。

2022年度中に最初の月面データ収集を実施する計画があり、短期間のうちに2度の月面探査が行われる予定だとか。

宇宙開発の活性化を支えるロボット「SORA-Q」。今後の活用に期待大ですね♪

気になる方はタカラトミーのウェブサイトをチェック!
http://www.takaratomy.co.jp/products/sora-q

出典:タカラトミー

Pick up

Related

Ranking