2021.07.18

働く

現役アメフト選手として活躍しながら農家になった、岡田さんの魅力に迫る

東京都三鷹市で農業を営む岡田啓太さんは、現役アメフト選手と農家の二刀流! 農業を始めたきっかけや想いなど、あふれんばかりの魅力を取材しました!



アメフト選手を続けながら、東京の農業を盛り上げたい

三鷹市にある岡田農園を訪れると、岡田啓太さんが迎えてくれました。身長186㎝、体重105キロの見事な体格。鍛え上げられた筋肉が印象的です。



それもそのはず。実は岡田さん、日本社会人アメリカンフットボールリーグ(Xリーグ)のDEERS Football Clubに所属する現役アメフト選手なんです!

未知の世界でも持ち前のチャレンジ精神で!



サラリーマンの家庭に生まれたという岡田さん。高校からはじめたアメリカンフットボールでは日本代表選手に選ばれた実力の持ち主です。実業団に所属してから7年間は働きながらプレーし、建築現場の庶務全般の仕事をしていたそう。

「まさか、自分が野菜を作ることになるとは思ってもいませんでしたが、妻は一人娘で自分は次男。農家になることに特に抵抗はなく、環境も整っていたこともあり、結婚を機に就農しました」(岡田さん)

とはいえ、農業初心者だった岡田さん。自分の手で野菜が作れるか不安もあったといいます。



「でも不安以上に、チャレンジしたい気持ちの方が圧倒的に大きくて。日々、義父から学ぶことがたくさんありますし、周りの先輩にも支えられ、とても充実しています。最近ようやく1年のサイクルが掴めてきました。丹精して種から作った野菜をおいしいと言ってもらえるのがうれしいですね。堆肥を活用し、何年もかけて上質な土を作る義父の姿や、実際の栽培、収穫作業を通して、農業の奥深い魅力を実感しています」(岡田さん)

アスリートと農業 二足のわらじもすべて繋がっている



毎朝4時に起床し、すぐに畑で収穫、朝採れの新鮮な野菜を袋詰めをするのが岡田さんの1日の始まり。その後、朝食を済ませ、3歳の娘を保育園へ送り届けてから剪定や除草、作付けなど、夕方ごろまで畑の管理を行います。

アメフト選手と農業の両立はどのように考えているのでしょうか。



「アメフトの練習は作業が落ち着いた夕方以降から。試合があるときは農業の仕事を休ませてもらっていますが、どちらにも支障がないように続けています。先を読み、状況を把握するアメフトの感覚は農業にも応用できますし、野菜中心の食生活のおかげで血圧が下がるなど、農家となったことが選手としての体作りにも役立っているんです」(岡田さん)

いつでも身近な存在として“地域づくり”に貢献したい



JR中央線・吉祥駅からほど近い、住宅街の中にある岡田農園。一年を通じて計20〜30種類の野菜を生産し、4か所にあるコインロッカー式の無人直売所などで販売しています。



「販売するだけでなく、積極的に地域の方とコミュニケーションをとるようにしています。とくに義父は地域の方との繋がりを大事にしていて、自宅の敷地を開放して毎朝ラジオ体操をしていたり、ハロウィンには仮装パーティーを開いたりもするんです。地域の方にとって身近な農家でありたいし、食や自然のたいせつさを伝えるためにも、未来を担う子どもたちにとって身近な存在でありたい。地域づくりに貢献してきた義父に続きたいと思っています」(岡田さん)

生産者の顔が見えるのは、野菜を買ってもらううえでも大きな利点になっている、と岡田さんは続けます。岡田農園の野菜は、無人直売所へ出荷すると午前中のうちには完売してしまうほどの人気なんです。



「直売所を充実させることはもちろん、これからは規格外の野菜を加工品にしたり、東京の野菜をもっと食べてもらえるような活動をしていきたいと思っています。最近ではJA東京むさしと三鷹市を通して援農ボランティアを募り、何人か農作業をしに農園へ来てくれています。都内でも農業を体験してもらえる環境が整っているので、興味を持ってもらえるとうれしいです」(岡田さん)


最後に尊敬する義父の源治さんとパシャリ!

朗らかで爽やか、体格だけでなく志も大きい岡田さん。これからの活躍にも注目です!近くに立ち寄った際は、新鮮でおいしい岡田農園の野菜をぜひ食べてみてくださいね。

岡田さんおすすめのレシピはこちらをチェック
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ごろっときゅうりで食べ応え抜群!オイキムチ

岡田農園

岡田啓太さん

アメリカンフットボールの選手として活躍する傍ら、結婚を機に2017年から義父が経営する「岡田農園」で農業の道へ。JR中央線・吉祥寺駅から程近い住宅街の中にある3000平米ほどの農園で、きゅうりやトマト、ねぎ、なす、とうもろこしなどを栽培している。農園でとれた野菜は、農園内や複数の直売所で購入可能。栽培の様子はインスタグラムでチェック!
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写真/石塚修平 取材協力/JA東京むさし・JA東京中央会

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