食材の「香り」を増幅させて“大爆発”させる調理法があるといいます。NHKの番組『あしたが変わるトリセツショー』で紹介していた、冷凍&すりおろし調理法がそれ。野菜や果物は一度冷凍して、そのまますりおろすと“大爆発”するとか。実際どれほどのものなのか、そうめんの薬味でいろいろと試してみました~♪
【冷凍生活アドバイザー発】「キンキン冷凍トマトとツナの素麺」作ってみた!トマトがシャーベットみたい♪香り大爆発!冷凍&すりおろし調理法とは?食材の香りを大爆発させるという冷凍&すりおろし調理法は、銀座のフレンチシェフ、上野宗士さんが見つけた裏ワザ。トリュフを冷凍してすりおろした時、口の中でボンッと爆発するような強い香りを感じたそうです。
なぜ、冷凍&すりおろしで香りを強く感じるのでしょう?
香り成分は冷凍して温度が低くなると揮発しにくくなるそう。つまり、香り成分が食材に閉じ込められるわけですね。ですが、すりおろすことで、香り成分が外に出やすい状態となり、温かい口の中に入れると、香り成分が一気に揮発。これが“爆発的な香り”となるわけです。
この冷凍&すりおろし調理法、トリュフだけでなく、しょうが、みょうが、青じそ、きゅうり、トマト、みかん、いちご、パイナップルなどの野菜や果物にも応用できるそう。
冷凍&すりおろし調理法を試してみた!今回、冷凍&すりおろし調理法を試す食材は、わが家の冷蔵庫にあった、ミニトマト、玉ねぎ、長ねぎ、青じそ、みょうが、しょうが、きゅうり。
大きいサイズだと冷凍するのに時間がかかるので、玉ねぎは1/4個、長ねぎ1/2本、しょうが1/2個、きゅうり1/2本にしました。
冷凍するポイントは3つ!
ポイント1.冷凍する前に食材を水でよく洗う。
ポイント2.皮が食べられない食材や皮をすりおろしたくない食材は、皮を剥いて冷凍する。例えばパイナップルや玉ねぎなど。
ポイント3.冷凍中に食材が乾燥しないよう、ラップで巻いたり、ジッパー付き保存袋に入れて冷凍する。
今回、皮を剥いたのは玉ねぎのみ。しょうがは新鮮だったので皮を剥きませんでしたが、気になる方は剥いてくださいね。
そして青じそはひと工夫。すりおろしやすいよう、5枚まとめてクルクル巻き、棒状にして冷凍することにしました。
では、一日冷凍した野菜をおろし金ですりおろしてみましょう。
まずは、香りが弱めのきゅうりとミニトマト!
カチカチに凍ったきゅうり。とっても簡単にすりおろせます!
色はやわらかいグリーンで涼しげ。香りは“クンクン”臭わないかぎり、あまり感じません。
ではひと口…。おぉ~、生のきゅうりの味と比べると、味が“ギュッ”として、甘みが強いような感じがします。とっても瑞々しい!
続いて、ミニトマト。
冷たくておいしい~。皮も細かくすりおろせるので、口の中に皮が残りません。香りはそんなにしませんが、きゅうり同様、ミニトマトの味が“ギュッ”として、甘みを強く感じます。
きゅうりとミニトマトは、“香り大爆発”ではありませんでしたが、味が濃厚になった気がします。
では、香りの強い食材!
まずは玉ねぎ。すりおろした途端、玉ねぎの“辛い香り”がします。生の玉ねぎをみじん切りする時のような強い香りですが、目から涙はでません。凍らせているから?
ではひと口…辛ーーーーーい!!!辛味と香りが大爆発。生の玉ねぎより強烈かも。これが冷凍&すりおろしの効果なのでしょうか?
続いて、長ねぎ。棒状なのですりおろしやすい!玉ねぎほどの爆発ぶりではありませんが、香りも味も生で食べるより1.5倍増しになっているみたい。
ちょっと悲しいのは、溶けること。凍ったシャリシャリ状態で味見したいのに、すりおろしたそばからどんどん溶けていく…。溶けなかったら、もっと“香りの大爆発”を感じられるのではないかと思います。
次は、薬味の定番、しょうがとみょうが。
しょうがは、繊維が細かく断ち切られたのか、舌触りが滑らか。生の“おろししょうが”と違って、口の中で溶けてなくなる感覚…あっ、辛ーーーーーーーーーい!!!辛味が時間差で来ました!
香りと辛みが口の中で大爆発!口の中がピリピリします。すごい大爆発ぶりです。
みょうがもしょうが同様、繊維が残らず、口の中で溶けてなくなります。みょうが独特の辛味や香りは増していますが、ほのかに甘みも感じます。
みょうががあまり得意ではないわたしでも、不思議とこの冷凍&すりおろしみょうがは食べやすい。みょうがの苦みや辛味の“角がとれた”ような感じがするからかな…。
最後は、青じそ。クルクル巻いて凍らせて正解!すりおろしやすい!香りの強さは今日すりおろした中で一番。口に入れると青じその爽やかな香りをより強く感じ、“夏”を感じます。ですが、すりおろすとすぐ“べちょっ”となってしまうのが残念。
いろいろな食材で冷凍&すりおろし調理法を試してみて、この調理法は食材の味を“ギュッ”と濃くし、香りをより強く感じさせる効果があることを実感しました。特に、玉ねぎとしょうがは香り&辛みが大爆発でした!
ただ、夏の暑さで、すりおろすとすぐ溶けてしまうところが難点。溶けた状態でも香りや味を強く感じたので、“シャリシャリ”凍った状態で口の中に入れたら、“香りの大爆発”をより感じられるのではないかと思います。
では、冷凍した薬味を使って、番組で紹介していた「“香り爆発”ぶっかけそうめん」を作ってみましょう。
“香り爆発”ぶっかけそうめんの材料と作り方薬味はお好みということなので、わたしは長ねぎ(1/4本)、青じそ(5枚重ねクルクル巻いたもの)、みょうが(1個)、しょうが(1/2個)をチョイス。めんつゆはストレート、2倍濃縮、3倍濃縮などの指示がなかったので、ストレートを使うことに。
【材料】そうめん…100g
めんつゆ(ストレート)…大さじ1と1/2
オリーブオイル…大さじ1と1/2
塩…2つまみ
冷凍した薬味…適量 ※お好みで
【作り方】1.そうめんをそうめんの袋に記載されて茹で時間(2分)で茹で、茹でた後、しっかり水洗いし、水気を切ります。
2.1をボウルに入れ、オリーブオイル、めんつゆ、塩を加え、あえます。つゆでひたひたにしないのがポイントだそう。
3.2を器に盛り、お好みの冷凍薬味をおろし金ですりおろしてかければ出来上がり。
みょうが…
長ねぎ…
ものすごく急いで、4種類の薬味をすりおろしましたが、このありさま。すりおろしたそばからどんどん溶けて、散らかったそうめんになってしまいました。夏の暑さには勝てませんね…。ちなみに薬味4種類はそれぞれ1~2㎝ほどすりおろしました。
では、いただきます!
おいしーーーい!あまり期待していなかったので、おいしくてびっくり。いつものそうめんの材料に、オリーブオイルと塩を加えただけで、違う食べ物になっています!おしゃれな冷製パスタみたい。
そうめんにしっかり味がついているので、薬味の個性的な味と香りに負けず、ちょうどいいバランス。すりおろした量が少なくて、“香り大爆発”とまではいきませんでしたが、それでも、それぞれの薬味の香りを強く感じることができました。
今回はかけませんでしたが、ミニトマトやきゅうりの冷凍&すりおろしをそうめんにかけてもおいしそう。また、そうめんだけでなく、お刺身にかけてカルパッチョ風にしたり、焼き肉にかけるのもおすすめなんだとか。冷凍&すりおろし調理法で野菜や果物の“香りの大爆発”、みなさんも試してみてくださいね。
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