2022.11.15

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【保存クイズ】ビニール袋入り玉ねぎは「袋から出す」「出さない」どっちが〇?え、そんな理由!?【農家直伝】

スーパーなどで見かけるビニール袋入りのお徳用玉ねぎ。割安だし即買いという方も多いはず。で、その玉ねぎ、家に帰ったらどうしてます?ワタシは袋入りのまま、野菜室へ直行派です(だって袋入りのほうが収納しやすいし)。でも、玉ねぎが窮屈そうでよくないような…。迷ったときは、プロの知恵!ってことで、兵庫県淡路島の玉ねぎ農家・木田朱美さんに正しい保存法を聞きました。はてさて、正解は…♪

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始まりました、「野菜の保存クイズ」♪ 今回のお題は“玉ねぎ”です。



ビニール袋入りのお徳用玉ねぎは…

①袋から出して保存する

②袋から出さないで保存する




 

正解は…

①袋から出して保存する、でした!


玉ねぎは湿気が大の苦手!ビニール袋のまま保存すると蒸れてしまって、どこで保存しても長持ちしません。

「玉ねぎは必ずビニール袋から出して、常温もしくは野菜室で保存してください」(木田さん)


ビニール内で蒸れて水滴が発生している状態は、玉ねぎにとって最悪の状態!放っておくとカビが生えたり、時には腐ることも。

また保存する際、常温でも野菜室でも注意すべきポイントがあるとのこと。木田さん、詳しく教えてください!

常温で保存、のコツ:とにかく通気性を確保すべし!

常温で保存する場合、風通しのよい場所で、通気性のよい袋に入れて保存するのがベストです。

「常温保存の場合2か月、品種によっては最長で5か月ほど持ちます!場所は玄関や勝手口などがいいですね。暖房が効いていたり、温度変化が大きい場所は、冷蔵庫の野菜室で保存してください」(木田さん)

ふむふむ。ちなみに通気性のよい袋ってどんな袋でしょうか。



「保存に適した野菜専用ネットやみかんネットであれば、通気性もよく玉ねぎを最適な状態に保ちます。ネットがない場合、ストッキングで代用できますよ!」(木田さん)

ス、ストッキング!? たしかにストッキングは通気性がめちゃめちゃ良さそう。実際に入れてみると…



思った以上にいい感じです♡

野菜ネットと並べてみても遜色ないかも。


伝線したストッキングは、玉ねぎ保存用にリユースしましょ♪

野菜室で保存、のコツ:新聞紙で湿気をガードすべし!

冷蔵庫の野菜室で保存する場合、欠かせないのが新聞紙。



「野菜室は湿気がこもりがち。そこで、玉ねぎをひとつずつ新聞紙で包み、保存用袋やポリ袋に入れてから野菜室に入れてください。袋の中で蒸れてしまわないよう、口は閉じないで。こうすれば、1か月程度は鮮度がキープできますよ」(木田さん)



ちなみに、玉ねぎ農家はどうやって保存しているのでしょうか。



「“くび”と呼ばれる玉ねぎの葉の部分をしばって、軒先に吊るします。風通しがよく湿気知らずで、長期保存に最適なんです。一軒家にお住まいなら、同じように軒先に吊るしておくのもおすすめですよ」(木田さん)

使いかけの玉ねぎは冷凍保存がベスト!

玉ねぎが中途半端に残っちゃった…なんてことも。

「一度切った玉ねぎは、切り口からどんどんと水分が抜けてしまいます。すぐに使い切れないときは冷凍保存してください!」(木田さん)

木田さんは3つの下ごしらえで玉ねぎを冷凍するそう。こちらも詳しく教わりました!

玉ねぎ冷凍法3選!
① スライスして冷凍



好みの厚さにスライスした玉ねぎを、冷凍用保存袋に入れて冷凍!



「1番スタンダードな冷凍法。少しだけ残った玉ねぎでも使いやすくて便利です」(木田さん)

② 炒めて冷凍



「炒めて冷凍すれば、このままハンバーグなどに使えます。レンチンして冷凍するのも◎」(木田さん)



③ マリネにして冷凍



薄くスライスした玉ねぎにオリーブオイルと塩適量を加えて混ぜればマリネの完成!



「マリネは特におすすめ!解凍してそのまま食べてもおいしいし、サラダに足したりお刺身と和えたりと、重宝しますよ」(木田さん)

冷凍保存も活用しながら、玉ねぎを最後までおいしく堪能してくださいね!



きちまる農園

木田朱美さん

兵庫県淡路島の農家に生まれる。小学2年生から淡路島の伝統芸能・人形浄瑠璃に関わり、高校を卒業後、淡路人形座に就職。人間国宝・(故)鶴澤友路に師事し、30年間三味線奏者として勤務する。2020年3月、新型コロナウイルスの影響による人形座の臨時休館に伴い、実家の玉ねぎ農家を手伝い始めたが、農家に転向することを決意し、同年7月に人形座を退職。玉ねぎを中心とした野菜の栽培の他、地域活性化のため地元の農家仲間と無人販売所「小屋まる」を立ち上げボランティアとして運営する傍ら、農協(JAあわじ島)理事としても活躍。また、三味線奏者・指導者として継続的に活動し、国の重要無形文化財保持者に認定された。“芸農人”として淡路島の農業・文化を盛り上げている。

取材協力/JAあわじ島 撮影/菊地菫

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