2022.11.13

食べる

【じゃない食べ方】今年は小ぶりで身も細いから…塩焼きじゃなく「サンマの湯煮」作ってみた!「え、湯煮⁉」

管理栄養士のともゆみです。秋といえば、サンマ!という方が多いと思います。でも、サンマは年々収穫量が激減していて、今年はさらに小ぶりで身も細いものが多いらしい。そんな折、サンマの料理で「湯煮」というものを初めて知りました。テレビ番組『サタデープラス』でサンマの特集をしていたんですよ。サンマの水揚げ量日本一の根室では、多くの人がこの「湯煮」を絶賛していました。これは作ってみないと!

【魚をきれいに食べる裏ワザ】さんまの骨を一瞬で取り除く方法をお試し!「え、頭を中骨ごと引っ張る⁉」

「湯煮」とは?

聞き慣れない名前の「湯煮」。根室では一般的のようですが、いったいどんな料理なのでしょう?
実は…その名の通り、”サンマの身をお湯で茹でる”料理のこと。ポン酢じょうゆ等であっさり食べるそうです。

お湯で茹でちゃって、パサパサしないか心配ですが…。いったいどんなお味になるのでしょう。
さっそく作ってみます。

「サンマの湯煮」
【材料】
サンマ…1尾
料理酒…大さじ1

null

【作り方】
サンマはさっと洗って、えらの後ろから頭を切り落とします。
内臓を取り除き、よく洗い流します。
スーパーで頭と内臓を取ってくれるところもあるので、ここまでお店でやってもらうのも手。

null

尻尾を取って、さんまを4つにぶつ切りにします。

null

鍋に湯を沸かし、料理酒を入れます。
弱火にして、さんまを入れていきます。

null

弱火のまま5分煮て出来上がりです。

null

皿に盛り付けます。
薬味とポン酢じょうゆでいただきます。
今回は白髪ねぎを添えました。

null

それでは食べてみます。

null

えーおいしい! 思っていたのと全然違いました。
もっとパサつくのかと思っていましたが、さんまの脂はしっかりと残っていて、表現すると「しっとりふわふわ」です。焼き魚にはないこの軽くてふんわりとした食感。サンマをこんなにやわらかい状態で食べたのは初めてです。
今までこの料理を知らなかったなんて。というかもっとメジャーにしてもいいと思います。さすが、根室の人たち、サンマのおいしい食べ方をよく知っていますね。

この料理のいいところは、茹でるだけという手軽さに加えて、焼きサンマのように煙やにおいが出ることもなく、後片付けもラクチンです。

アニサキスについて

アニサキスは寄生虫(線虫)の一種です。その幼虫(アニサキス幼虫)は長さ2~3cm、幅は0.5~1mmくらいで白色の糸のように見えます。サバ、アジ、サンマ、イワシ、カツオ、サケ、イカなどの魚介類に寄生します。
アニサキスが寄生している魚介類を生で食べると、食中毒を引き起こします。
食後数時間から激しい腹痛やみぞおちの痛み、吐き気やおう吐などを生じます。
予防する方法としては、
1.鮮度のいい魚を選ぶこと
2.内臓を生で食べないこと
3.よく見てアニサキスがいないか確認すること
4.冷凍(-20℃で24時間以上)または加熱(70℃、60℃なら1分)すること
これらの対処で回避できます。
新鮮なサンマを選んで十分に加熱してください。

サンマの栄養

たんぱく質をはじめ、貧血予防効果のある鉄とビタミンB12が豊富に含まれています。また、良質な脂の中に生活習慣病を予防するDHA・EPAが多く、動脈硬化、心筋梗塞、高血圧の予防に効果があります。β‐カロテンやビタミンCの多い緑黄色野菜と合わせることで、体内でDHA・EPAの酸化を防ぐことができます。

今日は「湯煮」というサンマの新しい食べ方を知りました。ふんわりやわらかで、とってもおいしいです。弱火で5分がふんわりの秘訣のようです。アニサキスに気をつけてぜひお試しください。

参考文献:
アニサキスによる食中毒を予防しましょう (mhlw.go.jp)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000042953.html

Pick up

Related

Ranking