2021.08.15

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【花農家直伝】気分がグッと上がる花を飾りませんか?買った切り花を長持ちさせるコツ

あるだけでその場が明るくなるものといえば、花。コロナ禍の影響もあり、生活の中に花を取り入れる人が増えています。でも、せっかく花を買っても枯らしちゃうし…と諦めている人、必見!誰でも上手に花を長持ちさせられるコツを、切り花に詳しい花農家に教えてもらいました。特別買って揃えなくても家にあるもので簡単にケア出来ちゃいます!



教えてくれたのは、東京都世田谷区・千歳烏山で「大下農園」を営む農業男子、佐藤友雄さんです。

切り花を長持ちさせるコツ
1. 水はできるだけ毎日変えること!
2. 茎を腐らせないように2、3日に一回、斜めに切る!
3. 咲き終わった花や枯れた葉はすぐにカット!
4. 茎は短く、背の低い花瓶に飾って水あげをよく!
5. 直射日光の当たらない涼しい場所に置くのがベスト!

では、詳しくみていきましょう!

水はできるだけ毎日変えること!


写真/石塚修平

「花がすぐ枯れてしまう原因のひとつが水。花瓶の水はバクテリアが繁殖しやすく、茎が腐ってしまうので、できるだけ毎日水を変えましょう」と佐藤さん。

花を長持ちさせる延命剤や、塩素系の漂白剤を入れてもいいそうです。


写真/石塚修平

「塩素系漂白剤はバクテリアの繁殖を抑えるのに効果的。300mlに1滴の割合で十分です」(佐藤さん)

水を変えたときには必ず、花瓶もしっかり洗うこと。


写真/石塚修平

茎を腐らせないように2、3日に一回、斜めに切る!



「茎はずっと水に浸かっていると、だんだんと水を吸い上げる力が弱くなってきます。そこで2、3日に一回、茎を切ってあげることで改善できるんです。やり方は簡単、茎を水に漬けたまま、斜めに切るだけでOK」(佐藤さん)



「切れ味の悪いハサミで茎を切ると、茎自体が潰れてしまい、水あげが悪くなって腐ってしまう原因に。できれば剪定用のハサミを使うのがいいですね」(佐藤さん)


写真/石塚修平

剪定用のハサミは100円ショップでも購入できますよ!

咲き終わった花や枯れた葉はすぐにカット!

「花や葉が枯れてきたら、迷わず切りましょう。そうすることで、枯れていないところにしっかり水が行き渡り、長持ちさせられます」(佐藤さん)


写真/あたらしい日日編集部

「もし切り花全体がしなびてきたら、花を下に向けて真っ直ぐにし、新聞紙で包んでください。その状態のまま茎を水に浸けておくと、元気になってくれますよ」(佐藤さん)

新聞紙で包むだけ!簡単元気のない花の手入れ法
1.切り花を下に向けて、葉や花を真っ直ぐにする



2.その状態で茎だけ残して葉と花を新聞紙に包む



3.茎の部分だけ水に浸けておく



これで花と葉がピンと元どおり!

茎は短く、背の低い花瓶に飾って水あげをよく!


写真/石塚修平

「お店で売られている切り花は、茎の長いものがほとんど。買ってから花瓶に合わせて長さを調節すると思いますが、実は茎を短くカットし、背の低い花瓶に飾ったほうが水あげが早く、花に水がすぐ届くので長持ちしやすいんです」(佐藤さん)

直射日光の当たらない涼しい場所に置くのがベスト!


写真/石塚修平

「ここまでお伝えしたケアがきちんとできていれば、2週間くらいは長持ちしてくれると思います。あとは置き場所。花は暑さや湿気に弱いので、できるだけ風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に置くとなおいいですね」(佐藤さん)



「コロナ禍によって家で過ごす人が多くなり、家庭での切り花の需要は高くなってきていると思います。少しでも多くの人が花に興味を持ってくれて、切り花を飾ってくれたらうれしいですし、そう願いながら、毎日新鮮な切り花を出荷しています。部屋に花があるだけで、気分もグッと上がりますよ」と佐藤さん。

今回、佐藤さんに教えてもらった長持ちさせるコツを知っておけば、手軽に切り花をとり入れられそう!ぜひ試してみてくださいね。






大下農園

佐藤友雄さん

小さい頃から水泳を始め、大学ではライフセービング部に所属。卒業後はスポーツジムのインストラクターを経て、実家である「大下農園」を継ぐため27歳で花の道へ進み、生花店や花の卸売業を経験してから30歳で就農。切り花生産を初めて6年目で、現在はユリやキク、ストックなど、少量多品種を生産している。佐藤さんの育てた切り花は、JA東京中央のファーマーズマーケット千歳烏山とファーマーズマーケット二子玉川で販売中。ファーマーズマーケットに関して詳しくはこちら

写真/菊地菫 取材協力/JA東京中央・JA東京中央会

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