2023.02.09

食べる

【産地巡礼】スーパーレア"芋"がズラリ!?"干し芋の聖地"こと長砂直売所行ってきた!「新物」「熟成」って…?

干し芋の生産量が日本一の茨城県(農水省調べ)、中でも特に生産が盛んなひたちなか市を訪ねました。お目当ては「干し芋の聖地」と呼ばれている直売所です。干し芋への愛情メーターが振り切れているわたし(家族調べ!)としては、聖地巡礼するっきゃない♪ ってなわけで直売所に突撃してきましたよ。干し芋ラバー♡必見のお買い物レポです!

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分け入っても分け入っても…干し芋!? な直売所



こちらが、ひたちなか市の北西にある長砂直売所です。「干し芋の聖地」だなんて、干し芋フリークとしてはいてもたってもいられない…というわけで、東京から始発電車で向かうという大熱量で到着~!

見たところ、普通の直売所と変わらない気がしますが、聖地と呼ばれるだけの何かがきっとあるはず!中へ入ってみましょう♪





中も、普通に地元野菜が売られていて直売所らしい雰囲気じゃない?…ってよく見ると、ものすごい量の干し芋が陳列されてる~!

しかも「新物」「熟成」などと書かれたポップがちらほら。干し芋にそんなカテゴリーがあるのか…と驚きを隠せません。もう気になる情報が多すぎるので、店長の野口さんにお話を聞きました!



「わたしたちにとっては日常の光景なんですけど、初めて来た方は驚くかもしれませんね(笑)。干し芋はその年に加工したものを『新物』、前年やそれ以前に加工して熟成させたものを『熟成』としています。それぞれ味わいに違いがあるんですよ」(野口さん)

まるでワインのようですね!加えて、さつまいもの品種ごとに分かれていて、棚にはさまざまな干し芋が並んでいます。毎年買う方の中には、生産者の指名買い(!)をする人もいるとか。干し芋ファンの熱量に圧倒されながらも、野口さんイチオシの品種を聞いてみました。



「一番おすすめなのは『紅はるか』ですね。やわらかい食感と、食べてすぐに感じるねっとりとした甘みが特徴です。どんな人にも喜んでいただけると思いますよ」(野口さん)

紅はるかはお客さんからも圧倒的な人気。焼き芋でも知名度が高いですよね!



「昔ながらの干し芋が好きな方は『たまゆたか』をおすすめしています。食感は硬めで、噛むごとにじんわり感じられる素朴な風味が特徴です。ひたちなかの土壌と相性の良い品種なんですよ」(野口さん)

たまゆたかは見た時に「これおばあちゃんがよく炙ってくれたやつと同じ!」と言ってしまうくらい、なじみのある見た目でした。昔ながらの味が好きな人はこちらを買っていくことが多いそうです。



このほかにも、干し芋専用の品種「ほしこがね」「ほしあかね」も人気。琥珀色の美しい色合いが印象的です。

変わり種では、紫芋の干し芋を発見。野口さんに聞いてみると「ねっとり系のさつまいもは干し芋に適してるんですよ」とのことでした。これは食べ比べが捗りそうだわ…!



直売所では干し芋を通年販売していますが、新物が出る11~12月は最もお客さんが多いそうです。

「店の外にある特設テントは発送受付スペースなんです」と野口さん。土日はそのテントに80人ほどの行列ができるそうで、人気ぶりがうかがえますね!

色とりどりの干し芋を食べ比べてみた





せっかくなので直売所でいくつかの干し芋を買って食べ比べしてみました!並べてみると色が全然違いますね~。見た目だけじゃなく、味も多彩でしたよ♪



【紅はるか(平干し)】
甘み:★★★★★
やわらかさ:★★★★★
香り:★★★☆☆

やわらかい食感の後にくる、上品な甘みに誰もがやみつき!つい次に手が伸びてしまう干し芋でした。多くの人が選ぶのも頷ける安定の味です。



【紅はるか(丸干し)】
甘み:★★★★★
やわらかさ:★★★★★
香り:★★★★☆

紅はるかならではの強い甘みがさらに凝縮されてます!もっちりした食べごたえのある食感はスイーツと言っても差し支えないほどでした。



【たまゆたか】
甘み:★★★☆☆
やわらかさ:★★☆☆☆
香り:★★★★★

さつまいもの風味がしっかり感じられ、噛めば噛むほど優しい甘みが感じられます。硬めの食感が通好み~。昔ながらの干し芋が好きな方におすすめです。



【ほしあかね】
甘み:★★★★☆
やわらかさ:★★★★☆
香り:★★★★☆

その名の通り、透明感のある橙色が印象的。甘み・食感・香りのバランスが良く、さすが干し芋用のさつまいもです♪ 噛むごとにねっとりした甘みが口の中に広がります♡



直売所には、干し芋に混じってこんな変わり種の商品も。その名も「ほしいもカレー」。実は直売所の店長・野口さんも開発に携わった、レトルトカレーだそうです!



食べてみると、干し芋はホワッホワな柔らかい感じに仕上がってます~!ちゃんとお芋の甘みもありますよ♪ お肉ゴロゴロでおいしかったです!



「12月後半は品薄になりますが、年明けの1、2月は、また店頭にたくさんの干し芋が並びます。ぜひ遊びに来てくださいね」(小池さん)

おいしい干し芋が出回る時期、ドライブがてら直売所へ行ってみてはいかがでしょうか。産地ならではのレアな干し芋をぜひゲットしてみてください!


長砂直売所

全国一の干し芋産地、ひたちなか市の直売所。多彩なラインナップの干し芋が特徴で、年間売上の6割を干し芋が占めるほどの人気。定番の紅はるかのほか、干し芋専用品種の「ほしあかね」「ほしこがね」など、産地ならではの商品も販売しており、全国からの問い合わせも多い。干し芋を使ったカレーや焼酎など、ユニークな特産品も取り揃えている。

https://life.ja-group.jp/farm/market/detail?id=406

写真/野口花梨 レシピ写真/大村夏子 取材協力/JA常陸

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