2023.03.18

食べる

【青森県民偏愛】津軽に400年続く「けの汁」って何だ⁉和風ミネストローネ⁉根菜の5㎜幅カットがキモ!

1月23日放送、朝のニュース番組『Oha!4』のご当地グルメコーナーに登場した「けの汁」。青森県津軽地方に400年前から伝わる郷土汁で、もともとは小正月に無病息災を願って食べていたそうです。簡単に言えば根菜たっぷりのおみそ汁なのですが、とにかく具材を細かく切るのがポイント。その理由は”お米”と関係しているのだとか。滋味あふれる津軽の郷土の味を、おうちで再現してみました。

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青森・津軽地方の郷土料理「けの汁」ってどんな料理?

「けの汁」は米が貴重だった時代に、野菜などの具材を米に見立てて細かく刻んで食べていたという、津軽地方の汁物。400年も受け継がれている郷土料理だそうですよ。

もともとは、一年の無病息災を願っていただく精進料理で、旧暦の正月の朝に仏前に備え、拝んだ後に家族そろって食べていたんですって。

「けの汁」の具材がとても細かく刻まれる理由に、お米が貴重だったという時代背景が隠されているのは、とても興味深いですね。

5mm角に刻むのが習わしのよう。筆者も頑張って具材を刻んでみます!

すべての具材を細かく切るのがポイント!「けの汁」を作ってみた!



【材料】(4~5人分)
大根…1/3本 ※今回は6cm使用
にんじん…1/2本
ごぼう…1本
山菜…200g ※水煮でも可。今回はぜんまいの水煮を使用
油揚げ…1枚
豆腐…1/2丁
こんにゃく…1/2枚
干ししいたけ…適量 ※今回は1個使用
昆布…適量 ※今回は3.5cm角を使用
白みそ…400~500g
和風だしの素(顆粒)…大さじ1
薄口しょうゆ…小さじ1

1.干ししいたけを水で戻します。



今回は小さな干ししいたけ1個を30分くらい水に浸しておきました。戻し汁は使うので取っておきます。

2.大根、にんじん、1で戻しておいた干ししいたけ、油揚げ、こんにゃく、豆腐を約5mmのさいのめ切りにします。ごぼうと山菜は細かく切って水に晒しておきます。



大根、にんじん、干ししいたけは5mm角に切りやすいですが、こんにゃくや豆腐は5mm角には切れません!できるだけ細かくなるように努めましたが、米粒サイズには到底及びませんでした。

今回はぜんまいの水煮を用意したので、水に晒さず、軽く洗ってから細かく切りました。

すべての材料を細かく切ると具だくさんに見えますね。

3.鍋に干ししいたけの戻し汁、昆布、2で切った具材を入れ、具材が浸かるまで水を加えたら、強火で沸騰するまで煮込みます。



今回は干ししいたけの戻し汁を100ml、水を700ml入れたところで、ひたひたの状態になりました。強火にかけて沸騰させます。

4.沸騰したら弱火にしてアクを取ります。



アクはうっすらと出てきたので、スプーンですくい取りました。

5.和風だしの素、白みそ、薄口しょうゆを加えて弱火のまま10分煮込みます。



レシピでは白みそが400~500gとなっていますが、水の量が書かれていないため味を見ながら入れることにしました。

今回は白みそを130g入れると筆者好みのおいしい味になりました。具材はどれも小さいので、弱火で10分煮込むとしっかりと火が通りましたよ。

小さな根菜が米粒のようなツブツブ食感に♡工夫した先人の知恵に脱帽!



青森・津軽地方の郷土料理「けの汁」が完成しました♪

8種類の具材を5mmに切るのは至難の業!米粒のようにと思いながら刻みましたが、そんなに細かくは刻めず、ついいつものみじん切り程度の大きさになってしまいました。

「けの汁」は具材を切るのに手間がかかりますが、後はおみそ汁を作る要領と一緒なので、簡単に作れましたよ。



スプーンですくってみるとこの通り。小さく刻まれた根菜たちがたっぷり入っています。

食べてみると、いつものおみそ汁とは違う舌触りが面白い!具材をすべて同じくらいの大きさに切っているのでツブツブ感が際立ち、根菜をお米に見立てて切ったという先人の知恵の素晴らしさを実感しました。

白みそのおみそ汁なので全体的に甘さが際立ち、根菜がたっぷりなので栄養も満点です♪



青森県津軽地方に伝わる「けの汁」は、細かく切った根菜がたっぷり!ほっとする味わいの具だくさんみそ汁でした。

おいしいスープに小さな野菜が具だくさん。「けの汁」は日本の「ミネストローネ」と言っても過言ではない!そんな気分になりました。400年も津軽の人々に愛されている「けの汁」、ぜひ作ってみてくださいね。

<参考文献>
WEB
『農林水産省〜うちの郷土料理・けの汁(けのしる)〜』
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/kenojiru_aomori.html

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