2021.09.28

食べる

【パッションフルーツの完熟印は果皮にシワあり?シワなし!?】農家が食べ比べて食レポします!

買ってから常温でしばらく置くと、甘みが増しておいしくなるパッションフルーツ。固い果皮にしわが入ると、甘い香りがただよってきます。そこで疑問に感じたのが、風味の違い。収穫したてのつるつるの果実と、追熟が進んだシワシワの果実では、味がどのくらい変わるのでしょう?生産者の河井さんに、食レポをしてもらいました!



食べ比べをしたのは、東京都八王子市にある河井農園の河井豊さん。八王子市ではパッションフルーツが特産品として生産されています。

河井さんは所属する「八王子パッションフルーツ生産組合」の仲間たちと、道の駅や直売所で試食販売をすることが多いそう。

「よく、どんな味がするの?ってお客さんに聞かれますが『うーん。パッションフルーツの味がします!』って答えるんです。パッションフルーツはパッションフルーツの味がするんです。食べていただけるとわかってもらえるんだけどなぁ」という河井さん。



スーパーなどでも見かけることが増えてきましたが、食べたことがない人もまだまだ多いパッションフルーツ。

「この記事を読んで、食べてみたいな、買ってみようかなと思っていただけたら嬉しいです」(河井さん)

『あたらしい日日』初のパッションフルーツの食レポ記事、スタートです!

まずはつるつるとシワシワ、それぞれの果実の切り口を比べてみましょう!

まず、収穫当日のつるつる果実を切ってもらいます。



「パッションフルーツは切ったらすぐに食べましょう。切り方はちょうど真ん中から、こんなふうにスパっと切るのがおすすめ!」(河井さん)



きれいに2つに割れました。ゼリー状の果肉は鮮やかな黄色です。



続いて、収穫後そのまま3~4日置いておいて追熟させた、しわの入った果実へ。



こちらも、同じように真ん中からカット。



ぱかんと2つ割りに。ああ、香りがもっと濃くなってる!

「いい匂いでしょう?」と河井さん。



切り口を比べてみると、シワシワの完熟パッションフルーツのほうが、少しだけ色が濃いかも?

農家直伝の食べる作法「すくったらかき混ぜる」

おもむろに果皮の内側、白い部分と果肉の間にスプーンを入れる河井さん。



つつーっと丸く縁取るようにスプーンを入れたかと思うと、ぐるぐるかき混ぜています。

「口に入れる前に、こうしてかき混ぜるのが、正しい食し方です」(河井さん)



ゼリー状の果肉がかき混ぜられて、見た目はちょっとクリーミーな感じに。香りもより強くなってきました!



では、準備も整ったところで、まずは収穫後すぐのつるつる果実を食べましょう。



「うん。甘い! とろとろだぁ~」



数秒後。「うっ、すっぱ!」



「うわー、後から来るわー、この酸っぱさ! あ、でも、酸っぱいもの好きな人にはたまりませんね」(河井さん)

パッションフルーツはバナナやキウイフルーツなどと同じで、収穫後も熟していく(追熟する)タイプの果物。収穫したてのものはやっぱり酸っぱいんですね!!



続いて、追熟したシワシワ果実へ。



「ああ、こっちは甘いです。食べやす~い」ほっとした表情の河井さん。



「食べ比べて改めて感じましたが、甘さの目印はやっぱりシワシワですね!」(河井さん)

パッションフルーツは室内など常温の場所で置いておけば自然と熟していき、購入してからだいたい1週間くらいで完熟します。

ちなみに、食レポした河井さんのお好みは…?

「つるつるもおいしいですが、やっぱりシワシワな完熟パッションフルーツ!」だそう。スーパーなどで見かけたら、食べ比べしてみても楽しいかも。見かけたら、ぜひ食べてみてください。



食べごろの見分け方についてはこちらの記事も参考になりますよ。

八王子のパッションフルーツが旬を迎えるのは、毎年8月後半から9月いっぱいまで。
販売先は、河井さんも所属する「八王子パッションフルーツ生産組合」で検索!


ホームページでは贈答用のパッションフルーツも販売しています!



河井農園

河井豊さん

東京都八王子市で200年以上続く農家を承継し、就農して今年で9年目。大学卒業後、小中学校生向けの学習塾の塾講師となり、4年間勤務ののち就農。JA八王子パッションフルーツ生産組合所属。河井農園では米や野菜を年間約30品目育てており、農業はお父さん、お姉さんとともに行いお母さんは自宅での野菜販売や出荷をサポートする家族経営。河井さんは4アールの土地でパッションフルーツを育てている。

写真/津田雅人 取材協力/JA八王子

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