突然ですが、当メディア「あたらしい日日」の背景には、月刊『家の光』という家庭雑誌の存在があります。その歴史は古く、大正14年の創刊。古い雑誌を眺めていると、面白い記事に出くわすことが多々あるんです。そこで、料理だったり家事だったり、古い記事のなかから興味深いものをピックアップ! そのアイデアを再現してみようと思います。当時の制作者の思いは違うはずですが、あらためて今見返すと“サスティナブルな思想”に通じるものがたくさんありました…。この記事の画像一覧をチェック!記事の内容は…料理大好き、手抜き料理得意なkimikoです。
もうすっかりおなじみ(?)、「あたらしい日日」編集部からのミッションです。家庭雑誌、月刊『家の光』の古い記事の中から面白いものをピックアップ、令和の時代に再び光を当ててみるという試み。今回は昭和25年~32年あたりの号から、料理レシピの記事が送られてきました。
さっそく、記事を読んでみました。千切りにしたタマネギを半日干し、そのまま酢に漬ければ完成という簡単なものです。「前夜漬ければ翌朝から食べられる」「好みでショウガ、トウガラシを少々切り込むのもよろしいでしょう」とあります。甘味があって、さっぱりした味わいとか。長く貯蔵ができるとも。昭和20年代のレシピなので、酢はふつうの米酢を使って実践です。
まずは材料はこちら【材料】タマネギ…2個
酢…100ml
さっそく作っていきます♪
1.タマネギの皮を剥き、ヘタと芯を取りのぞきます。
2.千切りにします。
今回は生で食べるということなので、繊維を断ちきるように千切りにしています。
3.
2をざるにおいて半日乾燥させます。
画像は、朝、7時頃のものです。お日さまいっぱい浴びておいしくな~れ!
夕方6時には、かなりしんなりしてきました。
カサカサに乾燥するということもなく、しっとりしたかんじですね。
4.密閉容器にタマネギと酢を入れます。
このまま放置します。明日の朝までおやすみなさ~い。
5.昨晩から漬けたタマネギの翌日の朝の様子です。
タマネギと酢が馴染んでいい感じになりました。これでできあがりです!
ちょっと味見で食べてみてビックリ!!「酸っぱくておいしい!」と書きたかったのですが、「酸っぱすぎ!」酸っぱすぎて汗が噴き出てきました(汗汗)。
昭和20年代は家庭に冷蔵庫が普及していなかったため、砂糖を入れた状態で保存が難しかったからこのレシピになるのでしょうかね? それとも、砂糖が高価で一般家庭には贅沢品だったのでしょうかね?
ちょっと理由は調べてもわからなかったので、現在風にアレンジすることに決めました。
酸っぱすぎて食べられない、タマネギの一夜漬けを現代風にアレンジ!「タマネギの一夜干し甘酢漬け」を作ってみた!もったいないので現代人が食べられるように、砂糖を加えてみます。
【材料】酸っぱくて食べられないタマネギの一夜漬け…上記で作ったもの全部
砂糖…大さじ5杯
(砂糖の量はお好みで)
【作り方】1.タマネギの一夜漬けに砂糖を入れる。
2.
1を電子レンジ600Wで15秒程加熱する。
3.粗熱が取れるまで常温で置く。
4.できあがり。
直ぐに食べない場合は冷蔵庫で保存してください。
保存期限は4日程度です。
お皿に盛って彩りにアサツキの小口切りを乗せて、いただきま~す♪
さっそく食べてみますと、タマネギの辛味は消えていますが、タマネギの風味は残っていて酸味と甘さが合わさって絶妙においしくなりました。先程のものとは雲泥の違い(笑)。
タマネギの酢漬けは、疲労回復や腸内環境を整える効果があるといわれ、ダイエットや健康によいと現在でも常備している人も多いようです。
令和の今ですと、タマネギ甘酢漬けの作り方はレンジで簡単に作れます。昔のように天日に干す代わりに、耐熱容器に千切りタマネギ2個、酢100cc、砂糖大さじ5杯を入れてレンジで600W30秒ほど加熱し保存容器に入れます。あっという間に作れてしまいますよ。
そして、もっとアレンジしてみました!
ここからは、
現代風にアレンジしたもの2種(しょうが入り一夜漬け、トウガラシ入り一夜漬け)を使ったアレンジレシピを紹介します。鶏の手羽元煮とミートソースです。
基本は、タマネギの一夜干し甘酢漬けにしょうが1かけを細切りにして漬けたものと、トウガラシひとつかみ(お好みの量)を漬けたものを使っています。
まずは、しょうが入りのタマネギ一夜干し甘酢漬けで手羽元煮を作りましょう
【材料】(1人~2人分)
しょうが入りタマネギ一夜干し甘酢漬け…タマネギ 1/4個分
(漬け込んだ酢も一緒に)
手羽元…3本~4本
青ネギ…適量
めんつゆ(ストレートタイプ)…100ml
砂糖…大さじ1杯
鍋にサラダ油(分量外)を薄く引き、手羽元を入れ中火で裏表各2分焼き目をつける。
手羽元に焼き色がついたら、鍋にしょうが入りタマネギの一夜干し甘酢漬け(酢も一緒)、めんつゆ、砂糖を加えて沸騰させる。めんつゆが沸騰したら、鍋に蓋をし弱火で5分蒸し煮する。
器に盛って、青ネギを添えて召し上がれ♪
ちょっと酸味があり、さっぱりと食べられるのでついつい食べ過ぎてしまいそうです。
さらにもう1品!トウガラシ入りのタマネギの一夜干し甘酢漬けを使った料理を紹介します。
トウガラシ入りのタマネギのトマトスープスパゲッティです。
【材料】(2人分)
トウガラシ入りタマネギの一夜干し甘酢漬け…タマネギ 1/4個分
豚肉(鶏肉・ベーコンでも可)…30g
トマト…1個
トマト缶…1缶
スパゲッティ…150g
ブイヨン(固形)…1個
砂糖…大さじ1杯
塩…少々
乾燥バジル…適量
鍋にサラダ油(材料外)を引き、豚肉、トマトを中火で30秒ほど炒める。
肉に火が通ったら、トウガラシ入りタマネギの一夜干し甘酢漬け、トマト缶、ブイヨン、砂糖、塩を順番に入れ、弱火で3分煮込む。トマトスープができあがりました。
火を止めたスープの入った鍋に、茹でたスパゲッティを加え和える。
器に盛って、乾燥バジルをふりかけて、召し上がれ♪
健康にもダイエットにもいい、タマネギとお酢ですから保存食として常備すると便利な常備食となります。
そのまま食べても、簡単なアレンジを加えて食べてもおいしいタマネギ一夜干し甘酢漬けをぜひお試しください。