2023.06.18

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【農家直伝】塩麹みたいな万能調味料「塩じゃが」作ってみた!材料3つを熟成させるだけ!?コクと旨みヤバ~

さまざまな料理に使えるじゃがいもですが、なんと熟成させることで、万能調味料にもなるんですって!教えてくれたのは、広島県にある「農家レストラン 西野」のオーナーの西野弘美さん。塩麹みたいに、料理にちょっと入れるだけで、旨味がぐんと増すらしいんです。じゃがいもが調味料になるって…全然味の想像がつきません!興味津々でトライしてみますよ~♪

え、ジャムを調味料に!?「じゃがいものマーマレード炒め」が甘辛味でコクウマッ♪【農家レストラン人気レシピ】

どんな料理もおいしくなる!「塩じゃが」の作り方

「塩じゃがは、じゃがいもに塩、砂糖を加えて作ります。旨味がとても強いので、ほんのちょっと料理に入れるだけで味が決まるんですよ」(西野さん)。

塩じゃがは、レストランではさまざまな料理に使われるほか、販売もしているそう。今回はそのレシピを、特別に教えてもらいました!

レストランでは、ふかしたじゃがいもを使うそうですが、ご紹介するのは、レンチンしたじゃがいもで作る簡単レシピ。
それでは、さっそく作っていきましょう♪



材料(作りやすい分量)
じゃがいも(皮を剥いた状態)…500g
砂糖…300g
塩…250g

作り方
1.じゃがいもは皮を剥き、一口大に切ります。



2.1を耐熱容器に入れてラップをし、電子レンジ(500W)で8分加熱します。
加熱時間は、電子レンジや耐熱容器の種類によって異なりますので、調整してください。



わたしは8分加熱したところで取り出してみると、まだ固いものがあったので、追加で2分加熱しました。

3.2のじゃがいもをマッシャーなどで潰します。



4.砂糖を加えてよく混ぜます。





5.塩を加えてよく混ぜます。





じゃがいもの大きな塊がある場合は、手やスプーンの背などで潰すとよいそうです。

6.保存容器に入れて冷まし、フタをして冷蔵庫に入れます。





たったこれだけ!あとは、熟成するのを待つだけです!

7.数週間に1度、混ぜて状態を確認します。

こちらは作ってから2週間ほど経ったもの。ドロドロだったのが、少し固くなっていました。



2~3か月経って、じゃがいもの塊がなくなり、滑らかになったら出来上がり。

わたしは少し長めに冷蔵庫に置きました。熟成させる時間が長いほど、まろやかな仕上がりになるそうです。
こちらが、3か月経ったもの。



色が少し濃い黄色に変化して、水気も減っています。
作りたての頃は、じゃがいもの粒がゴロゴロ残っていましたが、粒がかなり小さくなったような気がします。



ほんの少し口に入れてみると…
おぅ、しょっぱい!!!!
だけど、塩分とともに、旨味をものすごく感じます。
まさに天然の旨味調味料!

「塩じゃがの使い方は、塩麹とまったく一緒です。浅漬けに使ったり、みそ汁にちょこっと入れたり。魚に塗って焼くと、臭みが取れておいしくなりますよ」(西野さん)

塩じゃがは塩分が強いので、使う量は少量で十分。

例えばみそ汁だと、2人分の分量として、みそを大さじ2入れる場合は、ちょこっとみそを減らして、代わりに塩じゃがを小さじ1/4ほど加えるといいそうです。

実際に塩じゃがを作ってみると、自分でする作業は、じゃがいもの皮を剥き、切ってレンチンしたら、砂糖と塩を混ぜるだけなので、と~っても簡単でした。

熟成に時間はかかりますが、それは自然の力におまかせ。待っているだけで、こんな調味料が作れるなんて、驚きでした!
気になる方は、ぜひ試してみてください!

※保存容器は、耐熱温度をよく見て、煮沸や食品用アルコールスプレーなどで消毒してから使ってください。プラスチック製のものは、煮沸消毒をすると溶ける場合があるので注意が必要です。

※塩じゃがの賞味期限は半年くらいが目安ですが、冷蔵庫に入れておけば1年以上はもつそうです。塩じゃがを使ったレシピは、別の記事で紹介するので、お楽しみに!

「農家レストラン 西野」でも塩じゃが料理は大人気!

西野さんがオーナーをつとめる「農家レストラン 西野」は、広島県竹原市吉名町にあります。地元メディアにもたびたび取り上げられる、人気のグルメスポットです。



吉名町は、100年以上の歴史を誇るじゃがいもの名産地。ここで採れるじゃがいもは、ほくほくした食感と強い甘味が特徴で、一時は日本一の高値で取引されていました。今は生産量が減少し、手に入りづらくなったことから、「幻のじゃがいも」とも呼ばれているそうです。

自身もじゃがいも農家である西野さん。レストランの看板メニューは、じゃがいもを使った料理です。



肉じゃがやコロッケなど、定番のじゃがいも料理がずらりと並ぶなか、とくにユニークなのが「塩じゃが」を使った料理。

「店を出すときに、なにかインパクトのあるメニューが欲しいと、あれこれ考えて行きついたのが、この塩じゃがだったんです。福島県の会津地方では、漬物を作るさいに、ぬか床の代わりに、じゃがいもと砂糖、塩を混ぜた『いも床』を使うと聞き、ひらめきました。このいも床を、調味料に使いやすいように配合をわたしなりにアレンジして使っています」(西野さん)



塩じゃがの特徴は、素材の味をじゃますることなく、料理にコクと旨味を加えられること。どんな素材と合わせても、味が締まっておいしくなるのだそう。

「レストランでは、鶏のから揚げなどに塩じゃがを使っています。鶏のから揚げは、鶏肉に塩じゃがで下味をつけてから揚げることで、やわらかくジューシー、旨味たっぷりに仕上がるんです。不動の人気メニューですよ」(西野さん)

じゃがいもや、塩じゃが料理が味わえる「農家レストラン 西野」。
わたしもいつか訪れて、おいしい料理を味わってみたいです!

農家レストラン 西野

地元の料理上手な女性たちが作る家庭料理を、バイキングで味わえる。使う食材は、地元産の米や、有機肥料で育てた旬の自家産野菜、瀬戸内海でとれる天然物の海の幸。食材の生産から調理まで、100パーセント手作りの「顔の見えるレストラン」として、地元客や観光客に愛されている。

営業日:土曜日、日曜日(平日は団体客を対象にランチメニューの予約のみ受け付け)
営業時間:11:00~14:00
住所:〒725-0013 広島県竹原市吉名町2474
電話:0846-28-0284
ホームページ:https://www.nouka2474.com/

農家レストラン 西野写真/松尾純 取材協力/JAひろしま

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