2023.08.06

食べる

【夏の自由研究】朝ドラ『らんまん』で万太郎が大好物な「カルメ焼き」に挑戦♪生地が膨らむ仕組みを検証

管理栄養士のともゆみです。NHKの朝ドラ『らんまん』を毎日楽しみにしています。劇中、浜辺美波さん演じるヒロインの寿恵子が売っていた、「かるやき(カルメ焼き)」。火にかけていると突然、ぶわっと膨らんで出来上がる不思議なお菓子ですよね。調べてみたところ、生地を膨らませるには必須の材料と精緻な温度管理、コツなんかがあるみたい。面白そうなので実際に作ってみます。ところで、いま子どもたちは夏休み真っ只中。宿題の「自由研究」のテーマにもなりそうですよ♪

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カルメ焼きとは?

「カルメ焼き」とは、直径10cm厚さ4~5cmほどの大きさで、飴を発泡させた砂糖菓子。駄菓子の一種で、最近ではあまり見かけませんが、昔はよくお祭りなどの屋台で売られていたそうです。わたしも子どもの頃に食べた記憶がありますよ。砂糖、水、重曹が主原料。砂糖と水を加熱した後、重曹を入れ発泡させて冷却して固めます。

今回は、この発泡=膨らむ仕組みに注目しながら、実際にカルメ焼きを作っていきます♪
自由研究のテーマにする方は、レシピ通りに作った後、今度は材料の分量や加熱温度を変えるなどして作ってみると面白いかも。どうなるかを予想して、実験して、検証する。それを記録すれば、夏休みの自由研究の完成です♪

「カルメ焼き」作ってみた!

【材料】
ザラメ…大さじ2
重曹…少々
卵…1個

〈必要な道具〉
お玉
混ぜる棒
温度計
布巾

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【作り方】
1.重曹卵を作ります。卵を器に割り入れます。小皿に白身だけを小さじ2杯入れます。重曹を入れ、シャーベット状になるくらいまで入れて混ぜます。

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2.ザラメ、水大さじ1(分量外)をお玉に入れて弱火にかけます。焦がさないように終始混ぜます。

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3.温度計を使って温度を測りながら混ぜ続けます。125℃になったら火を止めます。

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4.新たに泡が出なくなるまで少し待ちます。泡が落ち着いたら、重曹卵をティースプーン1/2の量くらい入れます。
※重曹卵はたくさん入れた方が膨らみますが、入れすぎると苦くなります。
※自由研究なら、2度目(2つめ)、3度目は条件を変えてみて。例えば、重曹卵の量を少し増やしてみてはどうでしょう。多い方が膨らむとあるので、どのくらい膨らむのか、高さを測って1個目と比較してみるとか。それに伴い、味にどんな影響が出たのかを記録します。増やした重曹卵の量と苦味の関係を検証してみましょう。

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5.クリーム状になるまでよく混ぜます。20回ほど勢いよく混ぜました。

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6.クリーム状になったら混ぜるのをやめて、お玉を濡れ布巾にのせて冷やします。
あっという間にもこもこと膨らんでそのまま固まりました。カルメ焼きの出来上がりです!

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7.お玉にカルメ焼きがくっついているので、再度火にかけて周りを溶かし、お玉からカルメ焼きを外します。弱火で20秒ほど火にかけました。

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皿に取り、子どもと一緒に食べてみたいと思います。作ってすぐの焼きたてです。
濡れ布巾で一度冷ましているので、手で持っても熱さはそれほどありません。

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パリンっと割れ、勢いよく飛び散りました(泣)。軽くてサックサクです。なるほど中は空洞だらけですね。

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いただきます。
甘くてカリカリサクサクですね。口の中に入れると、しゅわっとしてあっという間に溶けてなくなりました。砂糖の味ではありますが、ザラメを使っているので、コクと香ばしさがあります。まだ少し温かさが残っていて、作りたてでおいしくて、子どもと競争で食べてしまい、一瞬でなくなりました。

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カルメ焼きが膨らむワケとは?

温めた砂糖液に重曹を入れて混ぜるだけで、なぜ膨らむのでしょうか?重曹がキーワードのようですが。

重曹とは、炭酸水素ナトリウムと呼ばれ、弱アルカリ性で発泡性があります。この、炭酸水素ナトリウムは、熱を加えると炭酸ガス(二酸化炭素)が発生し、カルメ焼きを膨らませます。膨らんだところで急冷すると、中に気泡が入ったまま軽石状に固まってサックサクのカルメ焼きとなるわけですね。上手に膨らむには条件があり、砂糖液を125℃まで温度を上げること、一呼吸おいて重曹を加えること、重曹を加えたら激しくかき混ぜることで、失敗せずにカルメ焼きを作ることができます。カルメ焼きは炭酸水素ナトリウムの熱分解実験として、小学生の科学実験にも利用されることがあるそうですよ。


甘くて香ばしいカルメ焼きは、温度管理をしっかりすることで、失敗せずに上手に焼くことができました。朝ドラ「らんまん」の万太郎が無邪気に頬張る気持ちがよくわかりましたよ。ぜひお試しくださいませ。

※火を扱うため、子どもが調理する際は必ず大人が側にいて注意しながら行ってください。
※調理器具は十分に耐熱性のあるものを使用し、やけどにはご注意ください。

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