2021.08.04

磨く・整える

【淡色マスク】には全身をやさしいトーンでまとめるコーディネート!「フェミニン」の強弱コントロールがカギ!

いまやマスクは体の一部、常に口元に貼りついてもはや「顔」(言い過ぎ?笑)。というわけで、前回の「濃色マスクコーデ」に引き続き、スタイリストの丸尾朋世さんに今夏のマスクコーデを教わりました。今回は、白サテン・薄パープル・ピンクの「淡色マスク」を使った全身コーディネート。今季のトレンドを押さえつつ、やさしい女性らしさを醸すスタイルを提案します!

「白サテンマスク」は甘いコーデに上質感を添える役割!華やぐピンクのトップスと好相性



今季のトレンドはシースルー。そして、ボリューム袖。1枚で華やぐ淡いピンクのトップスは、トレンドをドンピシャで押さえています。透け感、やさしいトーンの色みで女性らしさを即演出できます。そこへ合わせるのは、小ぶりで華奢見えするショルダーバッグ、肌見せが楽しめるサンダルは同系のベージュで。淡いピンクとヌーディなベージュで女性らしさ全開…で、ちょっと敬遠しそうなところをデニムで少しやわらげます。

全身は甘すぎないフェミニンコーデを作りました。さて、マスクです。白地のマスクはバッグと靴のベージュとは近い色み。この小物3点は女性らしい”差し色”使いです。注目すべきはマスクの質感。白サテンの光沢感が、甘さをより上質に昇華させるんです。これ、ポイント。不織布のマスクだと女性らしさは出ません。ちなみにマスクと至近距離なピアスも、バングルもベージュで、バッグ&サンダルとリンク。ピアスはマスクともども主張しすぎない色みなので、表情にもやさしく馴染みます。

今季の白サテンマスクコーデのポイント

①トップスと小物は甘いトーンで女性らしく
②ボトムスは甘さを矯正するメンズライク
③サテンマスクでコーデに上質感をオン



「薄パープルマスク」はアースカラーと馴染みよし! 甘さではなく大人トーンを演出



このトップスもトレンドのシースルー。ベージュのシンプルデザインで、ボトムスは濃いブラウンをチョイス。いわばアースカラーのグラデーションです。バッグもベージュでリンクですね。マスクは薄いパープルのニュアンスカラーなので、マスク→トップス→ボトムスで次第にトーンが強くなります。これがコーデの基本構成。基本的には全身やさしいトーンですが、「白サテンマスク」コーデが醸す”甘さ”とは違い、落ち着いた”大人っぽさ”を演出しています。

アースカラー系のコーデに淡色のマスクは馴染みがいいですが、「白」がいいかというとそうでもないんです。白だと白浮きしてしまい、洋服のコーディネートより強さが出て顔に視線が集中してしまいます。だから薄いパープル。パープルは高貴な色ともいわれます。淡い色みといえども、落ち着いた上質感が漂う。カジュアルだけど大人っぽく仕上がります。

胸元のネックレスは、ナチュラルなテイストながらデザイン性の高いものをセレクト。よく見ると、パープルの石が構成され、上半身にピリッとアクセントを効かせています。

薄パープルマスクコーデのポイント

①シースルーも甘く転ばないベージュがカギ
②ナチュラルなアースカラーでまとめて大人っぽく
③上質な落ち着いた色のマスクでコーデを格上げ



「ピンクマスク」の可愛すぎるイメージを抑えるのがカギ! 小物で甘すぎる女性らしさを封印



さわやかな白のノースリーブに、黄色のサテンスカートを合わせた涼しげなコーデ。ふんわり女性らしいサテン地のスカートで今年らしく仕上げています。じつは、白、黄色、そしてマスクのピンクは今年のトレンドカラー。つまり、今回組んだ3コーデの中で最旬な色合わせになっています。このままだとフェミニン度が高過ぎる感もあるので、小物は女性らしさを封印。ごついサングラス、カモフラ柄のビニールバッグ、ぺたんこサンダルを合わせています。

ピンクマスクのイメージはフェミニン。合わせるだけで可愛くなってしまうので、顔に近いトップスはTシャツ素材のシンプルなものを選びました。さらに小物を辛口に仕立てたのは、すでにお話しした通り。イメージコントロールすることで、行き過ぎたフェミニン感を抑えるようにしています。ピンクマスクは着けるだけで血色よく見えるので、若々しい印象を与えられるのがいいですね。

今季ピンクマスクコーデのポイント

①ピンクの甘さを抑える組み合わせ
②白、黄、ピンクのトレンドカラー
③小物は女性らしさを封印でバランスよく

今季の淡色マスクコーデは、フェミニン感のコントロールがカギ。もともと主張が強い色みではないので、おのずとコーデもコントラストの強い色より、淡い色同志のグラデーションな組み合わせとよく馴染みます。シースルーやふんわりサテン地など、トレンドを取り入れるとフェミニンに引っ張られるので、ほかの素材で相殺したり、小物は辛口にするなどしてイメージコントロールするのがたいせつです。

マスクはわたしたちの日常になりました。せっかくなら、機能性や安全性を踏まえた上で、おしゃれの視点も取り入れて選んでみてはどうでしょう。まだまだ、いろいろな淡色マスクがあります。この記事を参考に、お気に入りのコーディネートを探し当ててみてください。

丸尾朋世

ファッションスタイリスト

女性誌やカタログなどで活躍している人気のスタイリスト。関西出身で話好き。撮影現場の空気を一瞬でなごませるムードメーカー的な存在。モデルやタレントから頼れるお姉さんとして支持を集めている。大人カジュアル、小物を使ったコーディネートに定評アリ。

写真/菊地菫

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