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2023.10.21

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え、梅雨でも真夏でもないの⁉【食中毒】が最も多いのは10月!菌を完封する「お弁当作り」の極意とは?【看護師が解説】

看護師のmocaです。ここ最近、全国で食中毒のニュースが相次いでいますね。厚生労働省の報告によると、過去5年間の食中毒発生件数が一番多いのは梅雨時や真夏ではなく10月なんだとか。9月28日放送のTBSの『THE TIME,』では、お弁当を手作りする際の注意点を紹介していました。そこで今回は、この時期食中毒が多発する原因と、お弁当作りの際の対策について詳しくまとめていきますね。

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秋に食中毒が発生しやすい理由とは…

食中毒は年間を通して発生しますが、梅雨の時期や夏場よりも、涼しくなってくる10月にピークを迎えるといいます。

『THE TIME,』では、この時期に食中毒が多発する3つの理由をあげていました。
1.  夏バテにより免疫力が弱っていること
2.  涼しくなっていることから、食中毒対策に油断しやすいこと
3.  朝晩と日中の寒暖差が大きいこと

黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオ、サルモネラ菌などの食中毒の原因菌は20℃~37℃の環境下で増殖しやすいのです。
お弁当を作る朝方は涼しくなってきましたが、日中はまだまだ気温が高い日も多いため、対策がおろそかになってしまうと食中毒を招きやすいといいます。


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食中毒を防ぐお弁当作りの3つのポイント
番組では管理栄養士の金子あきこさんが「お弁当の食中毒対策法」について教えてくれていました。

1.  お酢を上手に使う
お酢には殺菌効果があるため、お酢で湿らせたキッチンペーパーでお弁当箱を拭くといいそうです。
除菌用アルコールで消毒して乾燥させる方法もありますが、ない場合はお酢でも効果が期待できるそうですよ。

2.  手早く冷やす
温かいままのおかずやご飯をお弁当に詰めるのは、菌の増殖を進めてしまうのでNG!

広島市衛生研究所が行った腸炎ビブリオの増殖実験では、25℃に2時間置いた場合、菌が約10倍に増殖。
35℃で置いた場合は約100倍に増殖してしまいました。
この結果から分かるように、菌の増殖を抑えるためには、食材を手早く冷まして20℃以下に保つことが大切なんです。

金子さんによると、保冷剤の上にステンレスのバットやお皿、またはアルミホイルを乗せ、その上に温かいおかずを広げると速やかに冷ますことができるそうですよ。



菌が増殖する前に素早く冷やすための手軽なアイデアですね。

ちなみに、うちわで扇ぐのはほこりが入ってしまうためよくないそうです。
おかずを詰めてから冷やす方法だと、お弁当箱のなかに蒸気が溜まって菌が繁殖しやすくなるので、必ず冷ましてから詰めるようにしましょう。

3.  おかずに直接触れない
いくら手をしっかり洗ってもいろいろなところを触る手には雑菌が付着しています。
金子さんのアドバイスによると、おかずを詰めるときは、菜箸や使い捨て手袋などを利用するのがいいそうです。
おにぎりを握る際は、ラップを使うと手に直接触れずにすみますね。


番組で紹介された対策のほかにも、十分に加熱して中までしっかり火を通すことや、水気をよく切ることは大切です。

一度火を通したものでも、前日に作ったおかずや冷凍保存したおかずを使う場合は、軽く温めるのではなくしっかり加熱するようにしましょう。


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農林水産省のホームページによると、卵焼きやゆで卵は半熟にならないよう完全に固まるまで加熱し、火を通さずに食べられるハムやかまぼこなどもできるだけ加熱調理した方がいいとのこと。


水分が多いと低温でも細菌が増えやすいので、汁気があるおかずを詰めるときは、キッチンペーパーで水気を取るようにするといいですよ。
ちなみにわたしはお弁当には生の食材や水気の多い食材は、なるべく入れないようにしています。


いかがでしたか。

行楽シーズンでお弁当を作る機会も増えるかと思います。

食中毒を防ぐためには温度管理が大切なので、お弁当を持ち歩く際は、保冷剤や保冷バッグを利用して温度が上がらないようにし、できるだけ早めに食べるようにしてくださいね。

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