2022.02.22

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【花農家直伝!苗選びの裏ワザ】えっ!ビニールポットから苗を取り出す?元気なパンジー&ビオラを選ぶコツ

冬でも育てやすく、ガーデニング初心者におすすめの花として、人気のパンジー&ビオラ。いまの時期、園芸店やホームセンターでは、色とりどりの花の苗が売られています。せっかく買うなら、数ある中でも元気な苗を選びたいですよね。そこで、パンジー&ビオラを育てて13年、東京都の花農家の若き2代目に、苗を選ぶ時のポイントを聞きました。えっ、そんなことしていいの? と驚く、生産者ならではの裏ワザも紹介しますよ~。

【この画像を見る】花農家直伝!元気な苗を選ぶ裏ワザは…そこをチェックするの⁉



教えてくれたのは、東京都東村山市でパンジーとビオラを栽培して13年、江藤園芸の2代目、江藤博亮さんです。

元気な苗を選ぶには、この3つをチェック!

1.揺らしても、花がフラフラしないか
2.土が見えていないか
3.ポットに張りがあるか

それでは、詳しく見ていきましょう。
※ビオラのポット苗を使って説明していますが、パンジーを選ぶときも、ポイントは同じです。



「まずは株が大きく、ポットを持って揺らしても、花がフラフラしないものを選びましょう」(江藤さん)



左の苗は、揺らすと花が根元から力なく揺れますが、右の苗は、葉と花がギッシリと詰まっているので、フラフラしません。



2つの苗を上から見比べると、その差は一目瞭然。
「いい苗は、株がよく育ち、横に広がっているので、ポットから土が見えません」(江藤さん)

持ってみると左の苗は軽く、指で押してみると、ポット自体が柔らかいのに対し、右の苗はずっしりと重く、ポットにも張りがあります。

重さは、土に含まれる水分量によっても変わるので、水やりした直後は重くなるなど、選ぶときの目安には、なりにくいそう。

そこで、生産者ならではの、裏ワザを公開!

ポットから苗を出して、根の張りをチェック⁉



「苗を選ぶのに、一番確かな方法があります」と笑顔で話す江藤さん。
ポット苗を横にして、ゆっくりと苗を取り出します。すると……




「元気な苗は、根が張って白くなっています。よくない苗は、根に張りがなく土色です」(江藤さん)



並べてみればその差は歴然。江藤園芸では、左のような苗は、市場出荷時に、破棄しているそうです。



しかし、お店で選ぶ時に、ポットから苗を出しても大丈夫なのでしょうか?

「うちではOKなのですが、他のお店では店員さんに確認してから、ポットから外すようにしてくださいね」(江藤さん)

摘み取った花は、グラスに生けて楽しむ



江藤園芸では、出荷時期をずらすため、まだ花が咲きそろわない段階で、ポットに一輪だけ花が咲くと、その花は摘み取っているそう。

「一輪だけ咲いた花は全部取っちゃいます。そうしないと他の芽に栄養が行かなくなりますから」(江藤さん)



摘み取った花は、どんどん箱に入れていきます。そのままでは2、3日で萎れてしまいますが、透明なグラスに生ければ1週間近くは楽しむことができるそう。



冬に植えて、ゴールデンウィークまで、色とりどりの花を楽しめるパンジーとビオラ。
満開を過ぎて茎が込み合ってきたら、花を茎ごと摘み取る切り戻しをすることで、再びたくさんの花を咲かしてくれるそう。



摘み取った花は、茎が短いので、一輪挿しやミルクピッチャーなどに飾るのがおすすめ。
小さなボウルに入れて、浮かべてもかわいいですよ。こんなアレンジを楽しんでみてはいかがですか?


江藤博亮さん

江藤園芸 

東京都東村山市で花苗の生産・直売を行う江藤園芸の2代目。結婚を機に就農するも、それまでは整備士をしていた異色の農業男子。秋~冬はパンジー、ビオラ、春~夏はペチュニア、ベゴニア、マリーゴールドなどを主に生産し、花市場に出荷している。インスタでは、花々の開花状況や夏に行うブルーベリーの摘み取り体験の予定などを発信中。
住所:東京都東村山市廻田町4-18-3
インスタグラム:https://www.instagram.com/etoengei/

写真/松木雄一 生け花写真/あたらしい日日編集部 取材協力/JA東京みらい

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