2021.07.31

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【はじめよう花のある暮らし】農家が教える!新鮮で元気な切り花の見分け方

買ったばかりの花なのになんだか元気がない…そんな経験はありませんか? 切り花を長く楽しむためにも、まずは買うさいの新鮮さに注目したいですよね。そこで、元気な花の見分け方を、切り花農家に教えてもらいました。



教えてくれたのは、東京都世田谷区・千歳烏山で「大下農園」を営む農業男子、佐藤友雄さんです。

新鮮で元気な切り花の見分け方
1. 茎と葉が鮮やかな緑なら間違いなく元気!
2. 花びらが開ききっていないかチェック!
3. つぼみが多いほど長く楽しめる!
4. 花粉が芽吹く前のものは新鮮さの証!

では、詳しく見ていきましょう!

茎と葉が鮮やかな緑なら間違いなく元気!



「まずは茎や葉を見てみてください。切りたてで元気な花は、茎や葉が鮮やかな緑色をしています。もし枯れていたり、黄色っぽくなっていたら切ってから時間が経っている証拠」と佐藤さん。



たしかに、ハウスの中で育っている花たちはどれも茎や葉は青々としています。

花びらが開ききっていないかチェック!



出荷前のひまわりの花で状態を確認!

「次に見て欲しいのが花びら。農家は花が6割くらい咲いたものを出荷して、ちょうどみなさんの手元に届くときに100パーセント咲いている状態になるようにしているんです。だから花びらがしっかり開ききっているよりも、あまり開いていないもののほうが新鮮なんですよ」(佐藤さん)

つぼみが多いほど長く楽しめる!



「花びらが開ききっていないのと同じように、つぼみがある花はなるべくつぼみが多いものを選ぶといいですね。つぼみは大きくなっているものから順に咲いていくので、その分、長い間花を楽しむことができるのでおすすめです」(佐藤さん)



見せてもらうと、花が咲く直前の大きいつぼみから小さいものまでいっぱい!

ユリなどは特に、花が咲く前のつぼみだけの状態で出荷するそうです。

花粉が芽吹く前のものは新鮮さの証!



「実は花粉の状態でも新鮮さがわかるんです。花は咲いてから時間が経つと花粉が芽吹いてくるので、開ききっている花を選ぶときは、花粉が芽吹いているかいないかで判断してみてください。ユリなどは花粉が花びらについていればすぐわかりますよ」(佐藤さん)

花粉が芽吹いたユリの花を詳しく見せてもらったら、たしかに雄しべが粉っぽくなっていました。


芽吹く前のユリの雄しべは粉っぽくありません

「ガーベラやひまわりなら、真ん中がしっかり黒いと、花粉が芽吹く前です。左が芽吹いているもの、右が芽吹いていないもの。色が違うのがよくわかりますよね」(佐藤さん)



比べてみると明らかな違いに驚き! 買うときのいい目印になりそうです。

切り花を買うときは「好き!」と思ったものが一番!


写真/石塚修平

「新鮮さや元気さで選ぶのは切り花を長く楽しむコツではありますが、何より自分が“好き”とか、“かわいい”と思ったインスピレーションで選んで欲しいですね。花が育っていく様子を見ることは僕にとってもとても楽しくうれしいこと。みなさんのもとに新鮮で、きれいな花を届けられるように、心を込めて生産しています。生活の中で花を取り入れることで、気持ちのよい毎日のお手伝いができればと思っています」(佐藤さん)



コロナ禍で在宅時間が多くなっている今、佐藤さん直伝の花の選び方を参考にして、ぜひ部屋に花を飾ってみてくださいね!






大下農園

佐藤友雄さん

小さい頃から水泳を始め、大学ではライフセービング部に所属。卒業後はスポーツジムのインストラクターを経て、実家である「大下農園」を継ぐため27歳で花の道へ進み、生花店や花の卸売業を経験してから30歳で就農。切り花生産を初めて6年目で、現在はユリやキク、ストックなど、少量多品種を生産している。佐藤さんの育てた切り花は、JA東京中央のファーマーズマーケット千歳烏山とファーマーズマーケット二子玉川で販売中。ファーマーズマーケットに関して詳しくはこちら

写真/菊地菫 取材協力/JA東京中央・JA東京中央会

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