2023.01.01

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【宮城県民が熱愛】「油麩丼」を作ってみた!見た目カツ丼でもケンミン曰く“余裕でカツ丼超え”らしい

9月22日放送の『秘密のケンミンSHOW極』で、ご当地オンザライスがランキング形式で紹介されていました。これは興味深い!と食い入るように視聴していたら、宮城県登米市で熱愛されている「油麩丼」が7位に。油麩って宮城特有の麩?初めて聞いた食材です。麩がメインの丼なんてヘルシーそう!簡単に作れる再現レシピの紹介もあったので、宮城のご当地丼を作って旅気分で味わってみましょう♪

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宮城県登米市は油麩の生産量がNO.1!油麩は形も製法もユニークな麩


出典:photo AC

麩は全国で食べられていますが、そのほとんどは焼いて作られる焼麩です。しかし宮城県北部と岩手県南部では油で揚げて作られる油麩が食されています。

油麩とはその名の通り、低温の食物油でじっくりと揚げて作られる麩で、焼麩にはない独特のコクと歯ごたえがあるそう。そして宮城県登米市は、油麩の生産量の95%を占める一大産地なのです。

また、油麩の由来は、お盆に食べられていた精進料理にあるとか。昔は冷蔵技術がなく、豆腐や油揚げがすぐに傷んでしまったため、登米の豆腐店が麩を揚げることを思いつき、作られるようになったんですって。



筆者も油麩を食してみたかったのですが、近隣では入手できませんでした。代わりに車麩を使って「油麩丼」を再現します!

ちなみに、車麩は新潟などの北陸地方や沖縄で食されている焼麩で、バウムクーヘンのように棒に巻き付けながら焼くので車輪のような形をしています。肉厚な麩なので油麩に近い食感を再現できるはず!それでは作ってみましょう♪

宮城県登米市の郷土丼「油麩丼」を作ってみた!

『秘密のケンミンSHOW極』で紹介されていた、簡単に作れる再現レシピは材料のみだったため、筆者が適量だと思う分量を記載しています。



【材料】(1人分)
油麩…4~5枚 ※今回は車麩を2枚使用。焼麩でも代用可
しいたけ…2本
長ねぎ…10cm
卵…1個
かつお風味のめんつゆ…200ml ※希釈タイプの場合は表示通りに薄めたもの
ご飯…丼1杯分

今回は、めんつゆは2倍濃縮タイプを薄めて200mlにし、使用しました。

1.  油麩を2cm厚さくらいに切り、ぬるま湯に浸して軽く戻します。



油麩は棒状になっているためスライスして水で戻して使います。今回は車麩を使いますが、水で戻す必要があるため5分くらい漬けました。

番組では油麩が手に入らない場合は、「他の焼麩でも代用可」としています。ただし、そのときの注意点として、“一般的な焼麩”を使う場合は水に漬けるとベチャベチャになるので、この工程は省いてください、とありました。今回わたしが用意したのは“車麩”なので、筆者の判断で水に漬けて調理しています。

2.  しいたけは1cm幅くらいの薄切りに、長ねぎは斜め薄切りにします。



火が早く通るように薄くスライスしました。

3.  鍋に水を切った油麩、しいたけ、めんつゆを入れて中火にかけ、しいたけに火が通ったら長ねぎを加えます。



5分くらい水に浸した車麩は結構やわらかくなっていたので、崩れないように軽く水を絞りました。煮汁が多い気がしますが、麩なので水分を吸収するのでしょうね。

4.  長ねぎに火が通ったら強火にして、溶き卵の半量を流し入れ、それが固まってきたら残りの溶き卵を入れます。ふわっと固まったら、丼によそったご飯の上にかけましょう。



溶き卵を2回に分けて入れることで、ふんわりとした食感に仕上がるそうです。強火で加熱しているのであっという間に卵が固まってしまいました。

味はカツ丼そのもの!肉厚な車麩に煮汁が染み込み「ジュワ〜&フワッ」な軽い食感♪



車麩、しいたけ、長ねぎ、卵。どれもさっと火が通る食材ばかりなので、10分もあれば完成しました。思いのほかスピーディーに作れます♪

卵を1個しか使わなかったので、少々とろっと感に欠けてしまいました。2個使うとふんわり感が出そうですよ。



メインの具である車麩です。煮汁をたっぷりと吸っているのでやわらかいですが、肉厚な麩なので弾力もしっかり!やさしい口当たりなのに食べ応えがあります。肉ではありませんが、煮汁の味がしっかりと染み込んでいるため、カツ丼気分で味わえます♪

車麩でも十分カツ丼感を味わえたので、揚げてある油麩を使ったら油のコクもプラスされて、さらにカツ丼そっくりになりそうですよ。

かつおだしの煮汁がしっかり味なのでこのままでもおいしいのですが、七味をかけてピリッとさせても合うと思います。



宮城県登米市のご当地グルメ「油麩丼」。もっと全国に広まってほしいなと思うほどおいしい丼でした。油麩を購入できる方はぜひ、油麩で作ってみてくださいね。

『秘密のケンミンSHOW極』で紹介されていたこのレシピは焼麩でも代用できますが、カツ丼を感じたいなら肉厚な車麩がおすすめです!小さい焼麩で作る場合は、たっぷり入れてトロトロ食感を楽しむ感じになると思います。

麩は乾物なので、長期保存できるのもうれしいところ。「油麩丼」は簡単にパパッと作れるのでぜひお試しくださいね。

<参考文献>
WEB
農林水産省「うちの郷土料理〜宮城県・油麩丼〜」
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/
k_ryouri/search_menu/menu/
aburafu_don_miyagi.html

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