2021.09.13

働く

【私たち脱サラ就農組】20代夫婦が東京→北海道移住で「メロン農家」に…どんな手順で夢を叶えたか?




Q.メロン農家の生活サイクルを教えてください

A.メロンは温度管理がとても難しいんです。生育中はつきっきりで、ハウスから離れることができません。農繁期(3月~10月)は日の出とともに畑に行き、日没まで畑にいます。その一方で、冬は事務作業や来年の準備期間。比較的ゆっくりと過ごせます。


毎日ハウスの中を見回り、メロンの株の様子を確認します。ハウスの中での作業があるときは1日ハウスの中にいます。ハウスの中でやっているのは、メロンのつるを整える「整枝」やわき芽をとる「摘芯」などです。ハウスは10棟(1棟100m)あるので、ハウス内での作業は毎日ある感じです。ただ、ビニールハウスの建設や、雑草とり、栽培後のハウスの後片付けなど外での作業もあります。ビニールハウスの温度管理のため、日の出とともにハウスに行って日暮れとともに帰ります。


Q.研修期間中のいま、農作業はどうですか?

A.わたし、学生時代に運動をしていたこともあって、体力的に自信があったので農作業もあまり心配していなかったんです。でも、ビニールハウスの「暑さ」が結構しんどいです(笑)。

メロンの生育適温が30℃ほどなので、ハウスの外は雪が降っていても、中は30℃近いなんてこともあります。北海道に来たのに、暑さに慣れるのに苦労するとは…(笑)。

それと、メロンは繊細な作物なので機械化があまり進んでおらず、仕事はほとんど手作業。ひたすら中腰で作業なので、腰痛必至です。

でも、それでも毎日とっても楽しいし、充実しています! それだけは間違いない!!


収穫したメロンを手に夫婦で。収穫直前はハウスの中いっぱいにつるが広がります。

Q.メロン栽培での収入(予定)を教えてください

A.わたしが住んでいる町では、一般的なメロン農家(専業)の収入は、日本全国の世帯年収の平均額552万3千円(厚生労働省 2019年 国民生活基礎調査より)よりは少し上くらい。売り上げはあっても、そこから経費などを差し引くので、お金持ちになれる訳ではないですね。金銭的に余裕のある生活をしたいのなら、農家はおすすめしませんね。
 

●最後にこれから就農を目指す人に向けて、コメントをお願いします

まずは自分がどんな農業や生活をしたいのか、どこで農業をしたいのかを考えてみてください。日本にはさまざまな農作物の産地があります。気になる地域の情報を集めて、就農したときのイメージをつかむのが大切ですね。それと、その土地の様子や受け入れ先の雰囲気を知るために、現地見学は積極的に行うのがいいと思います。

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