2023.07.07

食べる

近畿大が開発したブリとヒラマサのいいとこ取り「ブリヒラ」を食べてみた!感動の実食レポ【食べるSDGs】

管理栄養士のともゆみです。近畿大学が開発した、ブリとヒラマサを掛け合わせた養殖魚「ブリヒラ」をご存じですか?今までは流通の問題で限定販売だったのですが、スーパーマーケット「ベイシア」では近畿大学と協力して、「ブリヒラ」の安定供給を目指して生産を継続。広く販売できるようになったことから、先日放送の『Nスタ』で取り上げられていました。近畿大学はマグロの養殖でも有名ですよね。とっても興味があるので、さっそくベイシアで購入してきましたよ♪そのおいしさを詳しくレポートします。

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「ブリヒラ」について

ブリヒラは近畿大学水産研究所が開発した、メスのブリとオスのヒラマサの交配によって誕生した近畿大学独自の魚種です。冬が旬のブリは、脂が多く旨味たっぷりではありますが、身がやわらかく夏は血合いが変色しやすいのが難点。一方、ヒラマサの旬は夏。脂質は少なくあっさりした味わいですが、身がしっかりしていてコリコリした食感で、変色しにくいのが特徴なんだそう。ブリヒラは、ブリの旨味とヒラマサの歯ごたえと美しさを兼ね備えたおいしい魚だそうです。そして完全養殖のため、1年中いつでもおいしく供給できるとのことです。

東日本を中心にスーパーマーケットを展開している「株式会社ベイシア」は近畿大学の関連会社「食縁」と協力し、「近大生まれのブリヒラ」を2018年には1000尾から販売をはじめました。段階的に増やしていき、2022年には80000尾を販売しているんだそう。ベイシアが取り組んできたブリヒラは、いまや「くら寿司」でも提供される(不定期)など、人気急上昇なんです。

そんなおいしいブリヒラですが、「食べるSDGs」にも貢献しています。天然資源を減らすことなく、必要な魚を必要な量だけ生み出すことができる持続可能な養殖を安全な技術で満たすことができているから、食料ロスの低減や水産資源の確保など地球環境に配慮した取り組みに寄与しているのです。

さらに、番組では、近畿大学と食品メーカーのニチレイフーズがブリヒラのエサにアセロラの搾りかすを混ぜた「アセロラブリヒラ」を共同開発したと発表。強い抗酸化作用のあるアセロラで「持続する鮮やかな赤身」と「爽やかな味わい」を実現し、これをベイシアで限定販売すると放送していました。

そんなブリヒラとアセロラブリヒラを食べてみたくなりまして、「ベイシア」へ行ってきました!

「ブリヒラ」を食べてみた!

鮮魚売り場に行ってみると、ブリヒラ、ありました!
「ベイシア」ではブリヒラ推しのPOPも設置されていましたよ。
お店の人の話によると、ブリヒラは通常置いてますが、アセロラブリヒラは現在はなく、今後も未定とのことでした。

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ブリヒラは、サク、刺身スライス、寿司として販売されていました。とりあえず、刺身スライスを買ってみました。11切れ入っていて、税込み538円でした。お刺身の中では購入しやすい価格ですね。

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お皿に出してみます。見るからにおいしそうです。脂がのっているのがわかります。見た目がブリとよく似ていますね。

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ブリも購入してみたので、比較してみます。上がブリ、下がブリヒラです。ブリヒラの方が白く、見た目が美しいですね。

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いただいてみますね。

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おぉ、脂がのっていて、コリコリした食感でとってもおいしいです。こうゆうコリコリしたお刺身って関東ではなかなか食べられないんですよね。味は、言われなければブリだと思いますね。実際にブリと食べ比べてみると、コリコリとしたブリヒラに比べ、ブリは食感がねっとりとしていて旨味が強い分少しクセがありますね。ベイシアはわが家から車で30分くらいかかるので、しょっちゅうは行かないですが、もしもスーパーにブリとブリヒラが並んでいたら、わたしはブリヒラを選びますね。コリコリ感とブリよりもクセがないところがわたしは好きです。冬の寒ブリと比較したらまた感想は変わるかもしれませんが。

ブリとヒラマサの栄養成分

ブリもヒラマサも魚類の分類ではアジ科ブリ属に属します。ブリとヒラマサの栄養成分を見てみると、ブリもヒラマサもたんぱく質が豊富です。大きな違いは脂質量です。100g中の脂質の含有量は、ブリが17.6gに対し、ヒラマサは4.9g。魚の脂質は血中のコレステロールや中性脂肪を減少させるなど血管系の病気の予防に役立つとされるn-3系多価不飽和脂肪酸が多いので、それらを摂取したい場合にはブリを食べるといいでしょう。ブリ以外にはさんまやサバなどにも多く含まれます。また、ブリにもヒラマサにもナイアシンが多く含まれています。ナイアシンはアルコールの分解を助けるので、お酒のおつまみに最適です。ブリヒラはそんなブリやヒラマサの栄養素を受け継いでいることと推測します。


はじめて食べたブリヒラは、ブリによく似た脂ののったおいしいお魚でした。コリコリした食感のお刺身を食べたくなったらまた買いに行こうかと思います。お近くに「ベイシア」がありましたらお試しください。おいしいですよ。

※記事内で紹介した商品は、掲載当時の情報であるため、在庫状況、価格などが異なる場合があります。

参考web:
ひらまさ/平政/ヒラマサ:旬の魚介百科 (foodslink.jp)
https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/fish/hiramasa.htm

参考文献:
文部科学省 日本食品標準成分表 2020年度版(八訂)
一生役立つ きちんとわかる栄養学 監修 飯田薫子 寺本あい 西東社

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