疲れた時、仕事で煮詰まった時、はたまた甘いおやつを食べる時…欲しくなるのがコーヒーですよね。筆者も昼食後、午後からの気合入れに一杯飲むのがほぼ習慣になっています。あの香りと苦味、コク。気合が入ります。日常的に飲んでいるという人も、時々飲むという人も、もちろんコーヒーの材料や淹れ方はご存じですよね？今回はアッと驚く材料で淹れたコーヒーを飲んできました。なんと空気ですって！お米や農業がテーマの『YANMAR TOKYO』に行ってお米のこと学んできた♪お米のアイスも食べたよ♡「空気からつくった水」で淹れるスペシャルティコーヒーを体感できる、渋谷「AIR DRIP COFFEE SHIBUYA」
そんなことできるの⁉︎空気中の水分を集めて淹れるコーヒーコーヒーにしても何にしても、飲み物の根幹を支えているのが「水」。
磨き抜かれた水とか、天然の湧き水とか、いろんな「こだわりの水」がありますが、今回取材するのは、なんと「空気中の水分」！
空気中の水分って、そんなのでコーヒーなんて淹れられるの？と思いますよね。
ちなみに、空気1立方メートル中に含まれる水分量は、気温が25℃の時でおよそ13.8gだそうです（あくまで計算上）。
コーヒーを淹れるには1立方メートルでは足りなさそうです。
そもそもどうやって抽出するのかさえ見当もつきません。
空気中の水分で淹れたコーヒー。さぞや不思議な味がするのでは…おいしいのか？
というわけで、筆者はお店に急行しました。
AIR DRIP COFFEEってそのまんまな名前！2023年4月、東京・渋谷にオープンしたというこちらのカフェ。
何の変哲もないというか、イマドキなおしゃれカフェ。
しかし名前は「空気中の水分から淹れたコーヒー」ってそのまんま。
こちらはお店のメニュー。
結構種類が豊富で、これはコーヒー通な人も満足できる品揃えなのでは。
店内のカフェスペースは外を向いたカウンタースタイル。
観葉植物がとっても素敵です。
何だかこの空間は空気がきれいそう。
緊張しつつも、アイスコーヒーを…コーヒーの味を楽しむならホットがいいかなと思ったのですが、今回はアイスで。
筆者は「コールドブリュー」を注文。
こちらは熱を加えず、8時間以上もかけて抽出したコーヒー。
苦味成分が抑えられている、という説明に惹かれて注文。
ちゃっかりおやつも注文。カヌレです。
これは最高のアフタヌーンカフェになりそうな予感。
ちなみに、環境への配慮から、ストローは間伐材の竹から作ったもの。
ちょっと太めな口当たりが良いです。
お味ですが……
なかなかどうしておいしい！！
空気中の水分で作られている、ということは言われないとわかりません。
口に入れた時も、さらりとした舌触りで普通のおいしいコーヒー。
キレのあるすっきりとした味わい、と説明されている通り、苦味より深みのあるコク、後味もすっきりとしていて潔いコーヒーでした。
お水を作り出す仕組み空気中からお水を取り出すのは、「空気製水機」という装置。
空気を取り込み、フィルターで汚れを取り除き、熱交換器で冷やして水滴にするという方法です。
さらに浄水フィルターを通し、ミネラルをプラスしてお水は完成します。
ここからさらにアイスコーヒーの抽出で8時間以上かかってるんですから、最後の一滴まで楽しまなきゃもったいないですね。
ただ楽しむだけでなく、緊急時や水不足問題を抱えている場所でのソリューションになる正直なところ、空気中から取り出した水は、普段飲む水と比べて「味が違うのではないか？」「衛生面はクリアできているんだろうか」と思っていました。
しかし、実際に飲んでみるとおいしい！
しかもフィルターでしっかりきれいにしているということですから、安心です。
この「空気中から水を取り出す仕組み」は、災害時や停電・断水時での水の確保にも注目されています。
確かに、この仕組みは水資源に不安のある地域、水質に不安のある地域でも活躍しそうですよね。
AIR DRIP COFFEEの売上の一部は、水不足に直面している地域や施設へ、この空気製水機を設置する「ウォーターステーションプロジェクト」の費用として充てられるそうです。
一杯のコーヒーから、きれいな水が飲めない国や地域で安全な水が飲める未来に繋がりますね。
「空気中の水分を飲み水に変えてしまおう！」という貪欲な発想が、新たなソリューションを生み出したと言えるでしょう！
ぜひ一度、エアドリップなコーヒーをお試しください！
ちなみに、エアドリップコーヒーのカヌレとの相性はバッチリでした！
ベストパートナーかもしれない！こちらもご賞味くださいませ。
