2023.12.06

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【シェフ脇屋の凄ワザ】王道の「本格回鍋肉」に挑戦!「野菜の切り方」「調味料の合わせ方」「火の通し方」…

脇屋シェフといえば10年も前の番組「アイアンシェフ」をつい思い出してしまうのですが、現在は東京赤坂の「Wakiya 一笑美茶樓」のオーナーシェフとして活躍中ですね。その傍らYouTubeにも家庭でできる本格中華をどんどん投稿している、大好きな名料理人です。得意なのは形式に捉われないヌーベルシノワと呼ぶ新しい中華ですが、今回チョイスしたのはオーソドックスな回鍋肉。しかも豚バラの塊からちゃんと作るところからというので、さっそく作ってみました!

【シェフ脇屋流】旨味満点「酸辣豚バラキャベツ」に挑戦♪黒酢×胡椒=酸っぱ辛くてご飯が秒で消える!

中華の脇屋友詞シェフといえば、2012年からフジテレビ系列で放送されていた『アイアンシェフ』で、真剣料理対決をしていた中華のアイアンシェフ。
現在は東京・赤坂にある中華の名店・Wakiya一笑美茶樓のオーナーシェフとして、伝統的な古きよき味わいを大切にしながら、シェフのオリジナリティを加えた中国料理を生み出しています。

そんな脇屋シェフが、興味深い回鍋肉レシピを自身のYouTubeチャンネルで紹介していましたよ。

さっそく作っていきます。

脇屋シェフの「本格回鍋肉」の材料と作り方

【材料】※1~2人分
・豚バラスライス…150g(塊で茹でてからスライスがおススメ)
・キャベツ…1/4個
・長ねぎ…1/2本+3cm(薬味用)
・ピーマン…1個
・しょうが…小さじ2
・にんにく…小さじ2
・太白胡麻油…大さじ2
・豆板醤…小さじ1
・甜麺醤…大さじ2
・しょうゆ…大さじ1
・砂糖…大さじ2
・豚のゆで汁…大さじ3(水でもOK)
・ラー油…大さじ1
・ゴマ油…小さじ1

今回豚肉は、豚ブロック肉を使っています。



長ねぎ1/2本分は斜め切り、3cm分は1cm角に切っておきます。
ピーマンはひと口大に切っておきます。
しょうがとにんにくは1cm角程度に切っておきます。

【作り方】※調理時間:20分+豚肉茹で時間1時間
1.深めの鍋に豚肉を入れ、完全に肉が隠れるまで水を入れます。



2.そのまま強火にかけ、沸騰寸前で弱火と中火の間くらいにしたらフタをして1時間茹でます。



3.竹串がすっと通ったら鍋から上げ、よく冷ましておきます。



4.冷めたら、できるだけ薄くスライスします。



5.キャベツは芯を切り落としてから3つに分けて手でちぎり、グッと握って亀裂を入れます。そのままボウルに入れ、さらに揉みつぶします。


※亀裂を入れたり、揉みつぶしたりすることで、味が入りやすくなります。

6.フライパンに太白胡麻油を入れ強火で熱し、キャベツを入れて炒めます。



7.全体に油が回ったら豚肉のゆで汁(分量外・水でもOK)を加え、フタをして中火で1分〜1分30秒おいてから、いったんボウルに取り出しておきます。


※この工程が、油通しの代わりになります。

8.4のスライスした肉をフライパンに入れて強火で炒めます。


※一度茹でてあるので、肉が縮まらずにすみます。

9.脂が溶け出してきたら薬味のにんにく、しょうが、1cm角に切った長ねぎと斜め切りにした長ねぎを両方入れて炒めます。

長ねぎの切り方違いを同時に入れるのは「?」と思ったのですが、動画の中で脇屋シェフが1cm角に切ったものは「薬味用」と言っていましたので斜め切りは具で、1cm角はにんにくやしょうが同様に香りづけだとわたしは判断しましたよ。


※同じ長ねぎですが、四角く切った長ねぎは薬味用です。

10.香りが立ってきたらピーマンも加えてさらに炒め、全体に油がなじんだところで7のボウルの上に取り出しておきます。



11.フライパンに油を小さじ1程度(分量外)入れ、豆板醤を加えて油となじませながら中火で炒めます。



12.甜麺醤、しょうゆ、砂糖を加えて強火にして混ぜ合わせます。



13.グツグツしたらゆで汁を3杯加えて沸かします。



14.再度グツグツ沸いてきたら、10の肉と野菜を戻して炒め合わせます。



15.13のソースとしっかりからめ、香り付けにラー油とゴマ油を回し入れます。



16.皿に盛り付けて、出来上がりです。



油通しは中華には欠かせない技法ですが、使った油をその後どうするか問題があるためわたしもほとんどしません。大きなオイルポットを常時置いておけるなら話は別ですが、この方法なら油通しとほぼ同じ効果になりますので野菜がどうしてもベチャっとなってしまうという人には特におススメです。

中華は下ごしらえが命で、最後に一気に仕上げに持っていくことが多い料理です。豚肉と野菜を一緒に炒めてしまうと野菜の水分でシャキシャキが無くなってしまうので、面倒でも別々に調理することが大事です。

一般的に回鍋肉は味が濃い印象がありますが、よく使われるオイスターソースが入っていないのにしっかりとコクがあり、キャベツもシャキシャキの食感ですし、豆板醤の辛味も強すぎず、旨味とのバランスがいいのでご飯にもよく合うさっぱりとしておいしい甘辛い回鍋肉です。



豚バラは150gとありますが、好みで増やしてもかまいませんし、塊から茹でるのは面倒だという人はバラ肉の薄切りを茹でてもかまいません。ただし、せっかく脇屋シェフが本格的な回鍋肉の作り方を教えてくれたので、今回はこだわって塊から作ってみました。

今回買ってきた豚バラの塊は462gでしたので塊のまま丸ごと茹でて、そこから150g分スライスしました。300gほど残りますが、北京ダックのタレやごまダレをつけて前菜としても楽しめます。ちなみに、茹でた豚肉の薄切りは「白片肉」と言います。またゆで汁もそのままラーメンやスープに使えますので、無駄のない料理です。

回鍋肉に限らず、豆板醤は最初に油でしっかりと炒めてコクと風味を引き出すのがポイントです。後から加えるのとでは雲泥の差ですので、これはぜひ守ってください。豆板醤を炒めている時点で食欲をそそる香りが充満しますが、ここに甜麺醤やしょうゆが入ることでさらにおいしそうな香りになります。全体的に甘辛くておいしい本格的な味になりますので、白ご飯には最適です。ぜひ作ってみてください!

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