大根を煮物に使おう、おみそ汁に入れようと丸ごと一本買ってきて、ちょこっとだけ余ってしまった! なんてこと、ありませんか? そう、大根は意外と余る。カットした大根の保存期間はおよそ1週間程度とも。その間にどう使おうかと迷ってしまった時、なかなか選択肢にあがらないのが「切干大根」。でも、お弁当のおかずやちょっと付け足す一品にぴったりなんですよね。実はハンガーで手軽にできるとのことなので作ってみました!大根ではなく「ナスの切り干し」に挑戦!でもムズい…失敗したかも⁉【サステな昭和暮らし】「ハンガーで干す切り干しダイコン」はこの雑誌から…イラストを作ってみました!
当メディア「あたらしい日日」の背景には、月刊『家の光』という家庭雑誌の存在があります。その歴史は古く、大正14年の創刊。この記事は古い月号の記事の中からピックアップしました。当時の読者が実際に行なっていたオリジナルの作り方を家庭雑誌『家の光』に投稿したものと思われます。
記事は昭和の終わり頃のものです。
余ったダイコンどころか、積極的に切り干しダイコンを作っていたんですね。
いろいろなアレンジをして食べていた様子から察するに、この主婦の方はかなり切り干しダイコン上級者と思われます。
ここは先輩にならって、私も切り干しダイコンを自作・アレンジしてみようと思います!
切り干しダイコンの魅力そもそも切り干しダイコンには、記事にもあるように栄養が豊富なんです。
ギュッと栄養が凝縮されていて、タンパク質、炭水化物、食物繊維、カルシウム、鉄分など、生のダイコンより10倍近く、またはそれ以上に増えているそうです。
長期保存ももちろんできて、味も良い。
切り干しダイコンはお口にも体にもおいしい食材なんですね。
これは昭和の主婦の方がわざわざ手ずから干していた理由も納得です。
レッツ切り干し⭐︎大根!まずは大根を切りましょう!
今回干すのはこの大根!
丸々としたいい感じの大根を用意しました。
ただ、大きいのでわが家のコンパクトなキッチンではちょっと手狭…作業しやすい広いスペースで切った方が良いかも知れません。
野菜を切り干しするシリーズ、今までもありましたが、毎回戸惑うのが切り方。
今回はド・メジャーな切り干し野菜・大根ですから、完成形はイメージできます。とはいえちょっと不安。
厚すぎではないのか?
だがこれ以上薄く切る技術がない。
やはり、厚すぎるかも知れません。
でも切り始めた大根は途中では止められぬ!
今回作るのは手作りの切り干し大根ですから。少々厚くても気にしてはいけません。
さらに図のように切り込みを入れます。
スターが着る衣装の袖から下がっているぴらぴらな糸? ひも? を彷彿とさせます。
ちなみに令和のお兄さん・お姉さんたちはこの例えわかるのかしら?
昭和の主婦の皆さんにはきっと分かってもらえるはずです。
小さいところもこんな感じで切りました。
よく考えたらこれは図とは逆ですね。図では尖った方が下になっていました。
より伝わるわたしの切り方のいびつさ。
もっと薄く細く切りたかった。さぞ食べ応えのある切り干しダイコンになるでしょう。
いよいよ干していきます。
図にあったような針金ハンガーとステンレスピンチを用意しました!
ピンチのパッケージ写真のように、スタイリッシュに大根を干します。
するとこうなります!
洗濯ばさみではなく、お洒落なステンレスピンチをつかった弊害か、大根を挟むと重みでスルスル動いて、片寄ってしまいました。
なのでステンレスピンチをタコ糸で固定。
干すときは野菜同士が重なったりしない方がいいと思うので、固定した方が良いでしょう。
さぁ、ベランダで干します。
すごい!なんだかちょっと、映える写真じゃありませんか?
青い空に、白いダイコンが映えています!
これで風でも吹いて靡いてくれれば、スターの衣装の腕の飾りか、はたまた透き通るレースのカーテンか。
大根を薄切りできなかったことが悔やまれます。
風が吹くといえば、記事でも注意書きがありました。
ハンガーが飛ばないようひもで留めます。
ここでもタコ糸大活躍。
ただ、マスキングテープなどで固定してもいいと思います。
ちなみに、ステンレスピンチが足りなくてハンガーで干せなかった大根たちは、このように干しました。
わたしがこれまでやってきた切り干し野菜シリーズではもうお馴染み、野菜干しネットです。
ナスやカボチャから大根まで、本当になんでも干せるダイソーのネット、一家に一つと言わず、オススメです。
大根を干し初めて二日目。
急ピッチで干されています。
さすが大根。なんとなく「乾くの早いだろうな」とは思っていましたが、まさかこれほどとは。
ただし、これまで野菜を切り干してきて思ったのは、「乾いた」と思ってからダメ押しの1、2日が結構大事だったりします。
野菜の保水力を舐めてはいけません。
というわけで、三日目に取り込みました。
あのみずみずしかった大根が、きれいに水分が抜けて干し上がっています。
保存はこのように。
こちらもダイソーで購入できる食品用乾燥剤を入れています。
乾燥野菜に湿気は大敵です。
自家製切り干しダイコンを大胆アレンジ!いよいよ実食です。
まずはどんなアレンジにも共通の過程、「水につけて戻す」。
ボウルに入れて水に浸します。
ここから味付けを変えてみようと思います。
まずは最もオーソドックスな「和風」の味付け。
和風だしとしょうゆ、砂糖、みりんなどで味付けをした最も馴染み深いものです。
通常にんじんが入っていますが、今回は油揚げのみ。
大根の味を楽しみましょう。
お味は…
昔ながらの甘辛い味付け、たくさん作れたので思う存分堪能できました。
やはりこの味が切り干しダイコンとしてはチャンピオンではないでしょうか。
できたてより翌日の方がしっかり味が染みておいしかったです。
続いて、洋風味付けで私がよく使う「トマト煮込みチーズ入り」
以前試した「ナスの切り干し」の時も私はケチャップを使ってトマト味にしました。
しかしあの時は水分量が少なく、ナスも水で戻してはいましたが水分不足でちょっと失敗だったかなと思いましたので、今回はカットトマトを使いました。
煮込みながら塩で味を整えます。
最後にピザ用チーズをちりばめて完成!
とろ~りチーズが食欲をそそります。
初めて見た人はこれがまさか切り干しダイコンとは思わないかも知れませんね。
お味は…
まぁまぁ。好みは分かれるでしょうが、これが大根と知って食べる分には全く問題なさそうです。
ただ、トマトが結構強くチーズも主張してきますので、食感とミスマッチ感があります。
すごくシャクシャクしたものにトマト&チーズが絡んで、不思議な感じがします。
たとえばダイエットでパスタ麺を避けたいという場合には有りかも知れません。
最後は洋風をもう一つ、「コンソメバジル味」です。
爽やかな味わいは大根とも相性が良さそうと思い、チャレンジ。
コンソメスープを作る要領で、少し水を少なめにして煮ます。
コンソメを溶かし、塩で味を整えて、最後にバジルをお好みの量入れてください。
トマト&チーズに比べて見た目は地味です。
ですがそもそものダイコンの白さをそのまま活かした清楚な佇まい。
香りもバジルですごく爽やか、清涼感があります。
お味は…
これがなかなかどうして美味!!
もしかしたら和風よりも食べやすいかも、とさえ思ってしまいました。
食感との相性、染み込み具合もいいですし、何より大根が生き生きしている感じがします。
大根の旨みが絶妙でした。
普通の切り干しダイコンに飽きたら、ぜひ作ってみていただきたいです。
大根が余ったら、ぜひ切り干しに!大根は干す日数が少ないので、気軽にチャレンジできる干し野菜ではないかと思います。
余った大根を干すも良し、買ってきてすぐに干すも良し。
干し野菜は干している間にワクワクしながら完成を待つ楽しみがあります。
お家にあるものでできますので、ぜひやってみてください!
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