2021.06.30

住む

【農業男子おすすめ】初めてでも大丈夫!チャレンジしやすい多肉植物

せっかく買った多肉植物、できることなら枯らしたくない!そんな思いに応えるべく、もともと丈夫な多肉植物の中でも特にたくましくて育てやすい品種を農業男子に教わりました!



教えてくれたのは、東京都練馬区で年間200種類の多肉植物を愛情いっぱいに育てている農業男子、髙橋徹さんです。

ハオルチア属

「僕自身も多肉植物を育て始めたころ、うまく育たずがっかりした経験があるので、不安はよーくわかります」と、髙橋さん。



「まずはタフで育てやすい品種から始めるのがおすすめ。初心者に一番おすすめしたいは、ハオルチア属の品種です」(髙橋さん)

葉が放射線状にみっしりと重なるハオルチア属。南アフリカ原産で、多肉植物を初めて育てる人にも人気が高いそう。サイズも大きすぎず、室内で育てるのにぴったり。
 


写真は「ハオルチア・オブツーサ」。葉が透き通っています。ハオルチア属には、硬い葉を持つ品種と透き通った柔らかい葉を持つ品種があり、こちらは柔らかい葉の品種。



「株が大きくなるほど、葉が透き通っていきます。多肉植物は一般に暑さに弱いのですが、ハオルチア属の品種は真夏の室内でも枯れずに元気に育ちます」(髙橋さん)

髙橋さんはハオルチア属の透明感が大好きなのだそう。「これなんて、すごくきれいでしょう?」と見せてくれたのが、「氷砂糖」という品種。



氷砂糖
という名前にふさわしい透明感。涼しげで、見とれてしまいます。



絶対枯れない 不死鳥

「経験上、絶対に枯れない多肉植物があります!」と髙橋さんが教えてくれたのが、「不死鳥」という品種。



「カランコエという多肉植物の一種で、元気…というか元気すぎる品種です。不死鳥という名前がついたのも納得。おもしろそうだな、と思って育て始めたのですが、繁殖力も成長力も本当に旺盛です」(髙橋さん)



見ると葉の先っぽにぎっしり小さな不死鳥の芽が。

「これがちょっとした風や振動でパラパラと落っこちて、すぐ根を張り広がるんです。ちょっとやそっと放っておいても枯れません」(髙橋さん)



絶対枯れない多肉植物。これなら、ズボラさんでも枯らすことはなさそうです!

多肉植物ミニ知識「多肉とサボテンは別ものです!」

髙橋さんのビニールハウスの中には、サボテンの姿も。



「多肉植物を店頭に並べていると、よく『あっ、サボテンだ!』と言われることがあるのですが、実は、多肉植物とサボテンは同じ種類の植物ではありません。生息地も、育て方も違うんですよ。もっとみなさんに知っていただきたいんです」と髙橋さん。


右側は多肉植物の「エケベリア」。左側は、上の「緋牡丹(ひぼたん)」の成長を早くするために、下の「ハシラサボテン」の上に接ぎ木したもの。上下ともサボテン。

「一般的に、サボテンはメキシコなど南北アメリカ大陸に生息し、多肉植物はアフリカ大陸やアジアなどに広く分布します。カラカラに乾いたサボテンのイメージから、多肉植物には水をあげなくていい、と思って枯らせてしまう人が多いんです。多肉植物は、品種にもよりますが春秋は3~4日に1回、夏は2~3日に1回は水やりをすることが必要。また、多肉植物はサボテンよりも成長が早いです」(髙橋さん)



同じ肉厚な葉を持っていても、育て方や成長速度に違いのある多肉植物とサボテン。

育てるときには、それぞれがどんな環境を好むのかを正しく知ることが、成長を見守り枯らさないことにつながるのですね。

「僕は多肉植物農家ですが、サボテンも大好きです。今回紹介した多肉植物含め、どちらも室内で気軽に育てることができるのでぜひ栽培に挑戦してみてくださいね!」(髙橋さん)

髙橋徹さん

荻窪園芸地方卸売市場、尾崎フラワーパークを経て就農して3年目。両親とともに花の苗を育てるほか、髙橋さん担当で東京都練馬区のハウス内で約200種類の手のひらに乗るサイズの多肉植物を育てる。多肉植物は、JA東京あおば直売所(以下3か所)で販売。
ファーマーズショップこぐれ村
ファーマーズショップにりん草
とれたて村石神井

写真/石塚修平 取材協力/JA東京あおば・JA東京中央会

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