2021.07.13

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【農業男子直伝】多肉植物の楽しみ広がる!簡単寄せ植えのコツ

色やかたちの違う多肉植物を組み合わせて植え込む「寄せ植え」は、とってもおしゃれ。難しそうに見えますが、心配無用!年間200種の多肉植物を育てる農業男子にとっておきのコツを聞きました。



「寄せ植えは1つの苗を鉢に植えるやり方とほとんど変わらないので安心してください」と言うのは、東京都練馬区で多肉植物を栽培する農業男子、髙橋徹さんです。

ぎゅうぎゅう植えよう!寄せ植えテクニック

インテリアショップなどで見かける寄せ植えの鉢。いろいろな形が組み合わさり、ケーキみたいですごくかわいいです。



「多肉植物が成長して大きくなってきたら、ぜひ寄せ植えをしてみてください!」と髙橋さん。



成長するとこんなふうに根が伸びて鉢底から出てくることがありますが、放っておくと、やがて根詰まりを起こすそう。

「根詰まりすると栄養が行き届かず、元気がなくなり、色もあせて、枯れやすくなります。そうなる前に植え替えたほうがいい。そんなとき、寄せ植えするとかわいく植え替えできますよ」(髙橋さん)



用意するもの
苗(今回は9種類)
植え替える鉢(直径12㎝程度)
培養土(多肉植物用)
鉢底ネット(4㎝角)
鉢底石
スコップ



「多肉植物用の土には、繊維の細かいタイプや粒がコロコロしたものなどいろいろなタイプがありますが、細かいタイプよりもコロコロした土のほうが水はけがいいのでおすすめです」(髙橋さん)

やり方
1.鉢底に、ネットを敷く。



2.鉢底石を入れる(上から見て底が隠れるくらいが目安)。



3.土を軽く入れる(後から苗が入るので、鉢の半分ぐらいが目安)。



4.苗は、植えやすいように、底の土を指で軽くつぶす。



「このときつぶす振動で葉が取れてしまっても気にせずつぶしましょう」(髙橋さん)

5.苗を鉢に入れて位置を決める。



「植える順番は自分の好みで大丈夫。僕の場合は、背の高いものを奥にして、手前に低いものを順々に植えていき、全体が見渡しやすいように組み合わせています」(髙橋さん)

6.苗をどんどん足していく。



7.苗が入りにくい場合はピンセットやスプーンの背などを使って奥に差し込むように入れ込む。



8.まわりから土を入れる。



「苗が外側に倒れてきそうになるので、中心部に寄せるイメージで、手で苗を支えながら土を入れましょう」(髙橋さん)

9.すべての苗に均等に土が行き渡るよう、床などで「トントン」と鉢底を小刻みに打ち付ける。




10.土が少ない箇所があれば、土を足して完成。



できあがったら、鉢底から水が出るくらいたっぷりと水をやる。

たまる水に注意!多肉植物の水やりのコツ

「水やり後、忘れてほしくないのが、葉の間の水をはらうこと!」(髙橋さん)



上から見ると、中心部に水がたまっているのがわかります。

「水を抱え込もうとする多肉植物ならではの現象ですが、特に夏はこの水が熱くなって、葉が傷む原因となります」(髙橋さん)



鉢ごと少し傾けて、ぷるぷるっと優しく水をはらいます。

寄せ植えが完了したら水をやって、木陰の下など風通しのいいところか、室内の窓際に置きましょう。



「寄せ植えには、こうしなければいけないというルールはありません。自由に、楽しんで作ってくださいね」(髙橋さん)





髙橋徹さん

荻窪園芸地方卸売市場、尾崎フラワーパークを経て就農して3年目。両親とともに花の苗を育てるほか、髙橋さん担当で東京都練馬区のハウス内で約200種類の手のひらに乗るサイズの多肉植物を育てる。多肉植物は、JA東京あおば直売所(以下3か所)で販売。
ファーマーズショップこぐれ村
ファーマーズショップにりん草
とれたて村石神井

写真/石塚修平 取材協力/JA東京あおば・JA東京中央会

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