2023.06.25

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【シン・アイヌ料理】今風にアレンジした「チポロシト」に挑戦♪…ってどんな料理⁉イクラの乗ったイモ団子です

「チポロシト」。初めて聞いたこの料理、実はアイヌの方々に伝わる料理で、じゃがいもとイクラを使った「いももち」のようなものだとか。2023年3月から、北海道ではアイヌ文化の魅力を食を通じて広める取り組みが行われ、道内の8か所で現代風のアイヌ料理を食べられるとのこと。北海道のローカル番組では家庭で作れる「現代風チポロシト」のレシピも紹介していましたよ。アイヌ料理は食べたことがないので作ってみたいと思います♪

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アイヌ料理の「チポロシト」はいももちのような料理


北海道でアイヌ料理を提供しているお店のTwitterには、伝統的な「チポロシト」の画像がアップされていました。その投稿を読んだところ、アイヌの言葉で「チポロ」はイクラ、「シト」は団子やもちという意味があるそうです。

伝統的な「チポロシト」は、茹でたじゃがいもを潰して丸めて焼き、その上にイクラをのせた料理。見た目はまさに「いももち」ですが、イクラがのっているところが新鮮です!

アイヌ文化の魅力を食で発信♪北海道では新アイヌ料理が食べられる


画像出典:photo AC

北海道では2023年3月10日から1年間の予定で、食を通じたアイヌ文化の魅力発信プロジェクトが行われています。道央・道東・道北・道南の各エリアで2か所ずつ、北海道内の計8か所のホテルや飲食店で、アイヌ伝統料理を現代風にアレンジしたメニューが提供されています。

このプロジェクトを受けて、3月21日放送のSTV札幌テレビ『どさんこワイド179』の料理コーナー「どさんこ☆キッチン」では、道中エリアにある札幌プリンスホテルの「ブッフェレストラン ハプナ」で提供されている「チポロシト」を紹介。

料理長・橋本禎嗣さんは、じゃがいもを潰すのではなく千切りに。それを丸いケーキのように焼いてカットした「チポロシト」を考案し、朝食メニューとして提供しています。

どさんこ☆キッチンでおなじみの料理研究家・星澤幸子先生は、札幌プリンスホテルの「チポロシト」を参考に、家庭で作りやすいようさらにアレンジを加えたレシピを紹介していましたよ。

千切りじゃがいもと塩鮭がポイント!「現代風チポロシト」を作ってみた!



【材料】(8個分)
じゃがいも…2個 ※今回は340g使用
塩鮭…1切れ ※今回は130g使用
片栗粉…大さじ1
塩…少々
イクラ…適量
サラダ油…大さじ1

1.じゃがいもの皮をよくこすり洗いして、皮付きのまま千切りつき器でつきます。



千切り用のスライサーを持っていないので、今回は包丁で千切りにしました。じゃがいもに芽がある場合は、必ず取り除いてから使ってくださいね。

2.塩鮭の骨を取り除き、皮ごと細かく切ります。



塩鮭は2cm角くらいの大きさに切りました。

3.千切りじゃがいもに切った塩鮭、塩、片栗粉を加えて混ぜ、8等分にして丸めます。



片栗粉を大さじ1杯加えて混ぜましたが、まったくまとまりません。今回はスライサーを使っていないのでじゃがいもの水分があまり出なかったのが原因かもしれませんね…。包丁で千切りする場合は、じゃがいもをかなり薄く細く切ったほうがまとまりやすいように思います。

片栗粉を大さじ1杯さらに加えて混ぜてみましたが、しっかりとくっつく感じではなくギュッと握れば何とかくっつくかな?という程度。丸めるのをあきらめて、ある程度固まった生地をフライパンに直接置くことにします。

4.サラダ油を引いて中火で熱したフライパンに丸めた団子を並べ、片面がこんがりとするまで焼きます。



なんとか8等分に生地をまとめて、温めたフライパンの上に並べました。



片面を中火で5分ほど焼いてひっくり返すとうっすらと焼き色が付いていました。千切りじゃがいもがばらけるかと思いましたが、じゃがいもの水分を吸った片栗粉がつなぎになっているようで、形を保ったままひっくり返せました。

5.焼き色が付いたらひっくり返し、フタをして蒸し焼きにします。



もう片面はフタをして蒸し焼きにしながら焼きます。こちらの面は7分ほど焼きました。両面がこんがりと焼けたらお皿に盛って、イクラをトッピングしたら完成です。

サーモン入りハッシュドポテトのようなおいしさ!イクラのプチプチ感がぜいたく♡



「現代風チポロシト」が完成しました!『どさんこワイド179』で作っていた星澤先生のものはお団子のように丸く、片栗粉のつやっとした感じが表面に現れていましたが…。筆者が作ったものはハッシュドポテトのような状態に仕上がりました。

じゃがいもの千切りをスライサーでするのか、包丁で切るのかによって仕上がりに差が出ることがわかりました。ちょっと形は違いますが、初挑戦の料理なので目をつぶりましょう。



イクラをのせるので、「現代風チポロシト」がある程度冷めてから、トッピングしました。切ってみると中はこんな感じ!たっぷりの千切りじゃがいもと角切りの鮭が入っています。

食べてみると、まさにサーモン入りハッシュドポテト♪塩鮭を使ってるので、ほんのりとした塩味と鮭のコクが、ほくほくとしたじゃがいもにマッチ。冷めていても、とてもおいしいです。そしてイクラが口の中でプチッと弾け、ぜいたく感が♪調味料は塩以外に使っていませんが、塩鮭とイクラの旨味で十分。

『どさんこワイド179』で星澤先生は、アイヌの人たちは冷蔵庫がない時代でも、鮭やイクラを川底に埋めて冷蔵していたとコメントしていました。確かに、イクラを生で食べようと思ったら傷まないように保存する必要がありますよね。アイヌの人々の知恵も知れた今回のレシピ。

「現代風チポロシト」はおかず、おやつ、おつまみにぴったりなじゃがいも料理でした。材料も少なく、腹持ちのよい一品に仕上がるので、ぜひお試しくださいね。

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