2023.06.23

食べる

【南極観測隊めし】フルーツ缶1つで極寒の地で働く隊員も満面の笑顔♡「天使のデザート南極風」に挑戦♪

NHK『あしたが変わるトリセツショー』の「缶詰」の回で、特に興味深かったのが南極観測隊の調理担当だった渡貫淳子さんの話。極限の地で作っていたというレシピを紹介していたのですが、それがフルーツ缶を使った「天使のデザート」。貴重な物資を無駄にしないよう、フルーツ缶は果実と汁に分け、1缶を2度活用。そうして缶詰の汁とヨーグルトを混ぜて作ったのが「天使のデザート」です。シンプルなデザートですが、過酷な環境で働く隊員たちに大人気だったそうですよ♪

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南極発!「天使のデザート」とは?



物資が限られた南極で、南極観測隊の調理担当を務めていた女性料理人渡貫淳子さん。「食材は使いきる。あるもので作る。ごみを出さない」と制限された環境の中で、いろいろな工夫をして、1年2か月にわたって隊員30人分の食事を作っていたそうです。

そんな制限された環境の中で生まれた、隊員たちに大人気だったデザートが「天使のデザート南極風」。貴重なフルーツ缶を“とことんおいしく使い切る”ため、果実と汁に分け、その汁だけをヨーグルトと混ぜて作ったのが「天使のデザート南極風」です。

フルーツ缶の汁はいつも躊躇なく捨てていたわたし。南極での暮らしを想像したら、確かに、フルーツ缶の汁の“甘み”はテンション上がるほど貴重なモノなんだろうな…と。フルーツ缶の汁を使うことが全く頭になかった自分の“平和ボケ”ぶりをつくづく反省しました。

…ということで、フルーツ缶の汁を捨てていたことを反省しつつ、南極観測隊の隊員のみなさんを魅了したという「天使のデザート南極風」を作ってみます!


南極観測隊員に大人気「天使のデザート南極風」材料と作り方

材料


【材料】2人分
フルーツの缶詰の汁…60g~90g
ヨーグルト…120g

特に指示はなかったのでヨーグルトは無糖のもの、フルーツ缶はわたしの大好きな白桃の缶詰で作ることに。汁の分量は60gにしました。

【作り方】
1.  まずは、フルーツ缶を果実と汁に分けます。

缶詰

缶詰

ちなみに、量ってみると白桃缶の内容総量425gのうち汁の分量は約170gでした。

缶詰

今回は、汁を60g使うことにします。

2.  ボウルにヨーグルトと缶詰の汁を入れ、よく混ぜます。

缶詰

缶詰

少しトロッとしていて、飲むヨーグルトくらいのとろみです。

缶詰

3.  2をグラスに注いで出来上がり。調理時間は1分。調理というほどでもないですね…。

果肉を入れてもおいしいとのことなので、スライスした白桃を適量のせることにしました。

ヨーグルト

では、いただきます!

あっ、想像以上にさっぱりしていて飲みやすーーーい。まさに、これ、“甘さひかえめ”の飲むヨーグルトです!

フルーツ缶の汁はめちゃめちゃ甘いイメージがありましたが、ヨーグルトと混ぜているからなのか、ヨーグルトの酸味を和らげる程度の甘みです。ちょうどいい♪ 白桃が漬けてあった汁なので、白桃の風味もほんのりしておいしいです。

いつも無糖のヨーグルトに蜂蜜を入れて食べているのですが、ヨーグルトに甘みをプラスする際、フルーツ缶の汁がちょうどいいと初めて知りました。…今まで捨てていたなんて、もったいなかったな。

このやさしい甘味が、過酷な環境で働く南極観測隊員の方々を癒していたんだなぁと思うと、とってもありがたく、汁に感謝したくなりますね。

「天使のデザート南極風」をフローズンヨーグルトにしてみた!

さて、今回使った白桃缶の果実も汁も、そして、ヨーグルトも余っているので、フローズンヨーグルトにして食べてみることに。

作り方も分量も先ほどとほぼ同じ。

ジッパー付き保存袋に白桃缶の汁60gとヨーグルト120g、そして、白桃缶の果実(適量)をざく切りして入れて軽く混ぜた後、ジッパーを閉めて平らにして冷凍庫で凍らせます。

ヨーグルト

4~5時間凍らせたものがこちら。食べやすい大きさに保存袋の上からポキポキと割って、器に盛りつけるだけ。

ヨーグルト

フローズン

では、食べてみましょう♪

ヨーグルト

おお~、おいしい。さっぱり味のフローズンヨーグルトになりました。固形の果実の食感と甘みがアクセントになっておいしいです。暑い日にひと口、このフローズンヨーグルトを頰張れば汗もスッと引いて、夏バテ気味の体の糖分補給にもなってよさそう。

また、番組ではフルーツ缶にまつわるこんな“トリセツ”も紹介していました。

フルーツ缶の“甘さ”は4段階あるって!?

フルーツ缶の汁の甘さは、4段階あるのだそう。知ってました?

一番甘いものから順に「エキストラヘビー」「ヘビー」「ライト」「エキストラライト」と4段階に分かれていて、フルーツ缶の名称の横に表示されているそうです。

知らなかった…。そんな表記ありましたっけ?と先ほど使った白桃缶を見ると…。

おお~「ライト」って書いてあります !!! 生まれてこの方、ここを気にして見たことなかった~。

缶詰

調べてみると、糖度が10%以上14%未満のものを「エキストラライト」、14%以上18%未満のものを「ライト」、18%以上22%未満のものを「ヘビー」、22%以上のものを「エキストラヘビー」と分類するそうです。

わが家の防災備蓄品のパイナップル缶を引っ張り出して確認すると…。

缶詰

おっと、これは「ヘビー」と書いてありました。

缶詰

また買い直せばいいので開けてみよう。

缶詰

白桃缶の汁「ライト」とパイナップル缶の汁「ヘビー」を食べ比べてみると、確かにパイナップル の汁「ヘビー」のほうが、ほんの少しだけ甘い気がします。そう、ほんの少しだけ。言われなければ、どちらも同じくらいの甘さかなという感じです。

めちゃめちゃ甘いわけでも、甘すぎるわけでもなく、白桃缶、パイナップル缶どちらの汁も後味がさらっとしていて、ちょうどいい甘さです。おいしい。フルーツ缶の汁だけをこんなにしっかり味わったことは、これまでなかった…。わたしは過度に“フルーツ缶の汁はめちゃめちゃ甘い”と思い込んでいたことがよくわかりました。

「ライト」と「ヘビー」の甘みがわかると、「エキストラヘビー」がどれほど甘いのかとっても気になります。後日、いろいろなお店を巡って探してみましたが、見つかりませんでした…。残念。「エキストラヘビー」の甘さ、体験したかったな。

では、最後にフルーツ缶の“トリセツ”をもうひとつだけ。これは、番組で紹介していたわけではありませんが、白桃缶にもパイナップル缶にも「シラップ」と書かれていたのが気になって…。

缶詰

缶詰

これ、「シロップ」の間違いじゃないかしら?と思い、調べてみると、「シロップ」も「シラップ」もどちらも甘くて濃厚な糖液を指す言葉。シロップ(siroop)はオランダ語、シラップ(syrup)は英語なんだそうです。つまり、表記が違うだけで、意味は同じというわけです。

謎が解けるとスッキリしますね。

さて今回は、捨てがちなフルーツ缶の汁を使って、南極観測隊員に大人気だったという「天使のデザート南極風」を作りました。とってもやさしい甘さのラッシー風のヨーグルトでおいしかったです。南極と違い、手軽にいろいろな食材が手に入る環境にいますが、渡貫さんのように「食材は使いきる。あるもので作る。ごみを出さない」と、ひとつひとつの食材を大切にしたいなと反省も含め、改めて思いました。SDGsの基本でもありますよね!



フルーツ缶を食べる際、汁も有効活用して「天使のデザート南極風」を作ってみてはいかがでしょう。

<参考文献>
『日本缶詰びん詰レトルト食品協会〜18. 果物の缶詰の甘味度について教えてください〜』
https://www.jca-can.or.jp/useful/qa/73

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