突然ですが、当メディア「あたらしい日日」の背景には、月刊『家の光』という家庭雑誌の存在があります。その歴史は古く、大正14年の創刊。古い雑誌を眺めていると、面白い記事に出くわすことが多々あるんです。そこで、料理だったり家事だったり、古い記事のなかから興味深いものをピックアップ! そのアイデアを再現してみようと思います。当時の制作者の思いは違うはずですが、あらためて今見返すと“サスティナブルな思想”に通じるものがたくさんありました…。この記事の画像一覧をチェック!記事の内容は…料理大好き、手抜き料理得意なkimikoです。
もはやシリーズ化してきましたね、【サステな昭和暮らし】の記事制作。またまた「あたらしい日日」編集部から依頼がきましたよ~。今回は昭和25年~32年頃の家庭雑誌・月刊『家の光』から、「残りご飯でおいしいおやつ」という記事が送られてきました。読者の投稿記事でしょうか、料理レシピが書かれています。
さっそく、記事を読んでみます。
残りご飯を天日干しして、よく炒って…甘く味つけして「おこし」を作るという素朴なおやつですね。
では、再現してみましょう。
【材料】残りご飯…1膳分
砂糖…大さじ5杯
水…大さじ2杯
残りご飯をざるに入れます。
粘り気がなくなるまで水洗いします。とありますので水洗いしてみます。
水洗いするとご飯粒の粘り気が無くなり、シャバシャバの残りご飯になりました。
ざるに広げ、天日干しです。
ここで失敗してしまいました…。
ざるの網目からご飯粒が落ちそうだったので、キッチンペーパーにご飯を広げたのですが、ご飯が乾燥したときにキッチンペーパーにくっついてしまって、ご飯が取りづらかったのです。
もし、ざるの目が粗いときにはラップかクッキングシートに広げることをおすすめします。
天日干しした翌日は、ご飯はまだしっとりとしていました。
もっと、薄く広げたら早く乾燥したでしょうね。反省!反省!
天日干ししてから翌々日、画像のようにカリカリのご飯粒になりました。
テフロン加工のフライパンで、油を引かず、そのまま乾煎りします。
中火で約5分乾煎りしていると、お焦げが付いてぷっくらしてきました。「おこし」状態になってきましたよ~♪ちょっとポップコーンみたいです。
鍋に水と砂糖を入れ、中火で約1分加熱します。
砂糖が溶けたら弱火にし約2分、焦げないように常に箸でかき混ぜます。
泡が大きくなり、粘り気が出てきます。
ここから更に焦げやすくなるので手早く作業していきますね。
鍋は弱火にしたまま、煎ったご飯を鍋に入れ、混ぜ合わせます。
ご飯と水飴(砂糖)が混ざったら、火を止めます。
砂糖が固まる前に、ご飯をラップの上に1cm程の厚さに広げます。
今回はラップで作りましたが、クッキングシートの方が作りやすいかもしれません。
かなり熱いので、火傷しないように注意してください。
ラップでご飯を板状に包み、形を作ります。
そのまま、常温で粗熱を取ります。
固まった状態です。
おこしの感じが出てきましたよね♪
「包丁の先で適当に切る」とあったので包丁を使ってみたのですが、ちょっと割れてしまいました…
今回は自宅で食べるので、ご愛嬌ですね。
煎ったご飯の香ばしさと、素朴な砂糖の甘さが交わって、絶妙の懐かしい味ができあがりました。
味は、おこしというよりポン菓子に近い気がします。
今回は白砂糖で作りましたが、黒砂糖で作っても風味が変わっておいしくなりそうです。
ご飯だけじゃなく、白ゴマやアワなどを混ぜたり、山椒やブラックペッパーを加えて味変してみるのもよさそうです。お茶だけでなくお酒などにも合いそうですよね。
残りご飯でできる「おこし」は、
ご飯を干し、水飴状にした砂糖に絡めるだけの簡単おやつです。
でも、ご飯を干すのが面倒くさい時には、電子レンジで簡単に乾燥ご飯ができますよ。
参考までにご紹介します。
【乾燥ご飯の作り方】1.ご飯を水でヌメリがなくなるまで洗う。
2.平らな皿に、ご飯を広げる。
3.そのまま、電子レンジ600Wで5分加熱する。
4.レンジの扉を開けご飯をほぐし、レンジ内の蒸気を外に出す。
5.再度、電子レンジ600Wで5分加熱する。
6.4と同じ。
7.600Wで2分加熱する。
8.4と同じ。
9.カリカリになるまで7と8を繰り返す。
これで、とっても簡単に食べたい時に作れるようになります。
ぜひとも、お試しください。