出典:PHOTO AC

2022.01.07

食べる

「リンゴの皮」を捨てずに干してみた!飲み物に入れてみたら…イケるんです!【サステな昭和暮らし】

突然ですが、当メディア「あたらしい日日」の背景には、月刊『家の光』という家庭雑誌の存在があります。その歴史は古く、大正14年の創刊。古い雑誌を眺めていると、面白い記事に出くわすことが多々あります。そこで、料理だったり家事だったり、古い記事のなかから興味深いものをピックアップ! そのアイデアを再現してみようと思います。当時の制作者の思いは違うはずですが、あらためて今見返すと“サスティナブルな思想”に通じるものがたくさんありました…。

【画像を見る】70~90年前の記事を再現!リンゴの皮の利用法!

記事の内容は…



今回、昭和期に刊行の月刊『家の光』から取り上げる記事は、「リンゴの皮の利用法」です。

昭和5年~32年頃に掲載された、読者の投稿記事のようですね。えっと、70~90年も前だ!

剥いたリンゴの皮をとっておいて、天日で干して、お茶代わりに飲む、ですね。「天日干し」は昔の食材保存のテッパン。でも、リンゴの皮まで⁉ と思っちゃいますよね。この記事の投稿は昭和ひとケタ、もしくは戦前、戦中、戦後あたり。食料不足な事情が想像できます。物流が今ほど便利ではないこともありますかね。冒頭の「リンゴが手に入つたとき」というくだりに、そんなニュアンスを感じてしまいました。リンゴは容易に手に入るものではなかったのかも…と。

リンゴの皮を捨てずに干して活用するというのは、まさしくこの連載【サステな昭和暮らし】のテーマに寄り添います。令和のいまなら、さしずめ「食品ロス」に繋がる話ですね。食べられるモノを無駄なく使い切ることは、廃棄の問題も含め、現代のわたしたちが直面している大きなテーマです。わたしたちがいま取り組んでいることと、昭和の暮らしの知恵がリンクしているんですね。昔の人が創意工夫を凝らした「野菜の保存法」を、楽しみながらしっかり学んでいきましょう♪

ダイソーの野菜干しネットでさっそく干していきます!

まず、記事にはリンゴの皮を天日でからからになるまでよく乾かし、とありますね。干し野菜を作ることなんて普段ないので、何かいいグッズはないかなとインターネットで検索してみたら…、なんとダイソーに野菜干しネットを発見! さっそく200円で購入してみました。ベランダの物干し竿に野菜ネットの紐を吊るしてみます。この野菜干しネットは広げると直径34cmぐらいあるのでたくさん入りそうです。網目が細かいんで虫がよりつく心配はないし、360度風や日が当たるので干し野菜作りにはとってもよさそうですよね。ネットの中にモノを入れるときはファスナーで簡単に開閉できるので、とても便利です。



では、さっそく剥いたリンゴの皮を野菜干しネットに入れます。

あっ、ちなみに剥いたリンゴの皮のサイズは横幅2㎝×縦の長さ3〜5㎝前後のものを使っています。
それを、3日くらい干すと画像のようにカラカラになります。

カラカラになったので、熱湯を注いでみた!



飲んでみると…
普段、いろいろな現代の嗜好品に慣れてしまっているので、味はあまり感じられませんでした。ただ、香りはとっても良く、みずみずしいリンゴの香りが部屋中に充満していました!

紅茶に入れてみた!



熱湯ではあまり味を感じなかったので、お次は紅茶に刻んだリンゴの皮を入れてみました! すると食べられるアップルティーができたんです! これ、香りも味も抜群です!

他にも、

干しリンゴの皮をフライやポテトサラダの具材に!


リンゴの皮をフライに混ぜてみました

せっかく干したリンゴの皮をお茶だけに飲むのはもったいないので、フライやポテトサラダの具材に混ぜてみました。

リンゴの皮を混ぜたことによって味や香りに変化があるのかなと思いましたが、正直、なにも感じませんでした。食感は硬く噛みきりにくい筋みたいなのが混ざっています。干しかたの問題なのかもしれませんが、わたし的には好みでは無かったです…。

でも、まだ干したものはあるのでもったいないし! と思い、今度はパン粉と同じくらいの大きさに切り、揚げ物の衣部分に混ぜてみたんです。すると…、今度は違和感無く食べられました! 細かくするのがいいんですね!

リンゴの皮には食物繊維が豊富なので、揚げ物のように高脂質・高カロリーなものを食べる時に混ぜるのは満腹感に繋がりやすく良いと思います。

フライに混ぜるとリンゴのサッパリ感がほんのり加わって、おいしいです。おすすめです。


リンゴの皮の成分って?



お湯を注ぐと分かるのですが、リンゴの皮には油分があるんです。管理栄養士に聞いてみたところ、リンゴの表面のツルツルピカピカしたものは、リンゴ自らが外部の刺激から守ったり、完熟期を保たせるために出している天然の油なのだそう。これには、リノール酸やオレイン酸といった不飽和脂肪酸が含まれているんですって。アレルギーや肌荒れ、高血圧、脂質異常症などの生活習慣が気になる方には、ぜひとも取り入れたい成分なんですね。


リンゴの皮を食べるとどんな効果があるの?

ほかにも、リンゴの皮にはペクチンという食物繊維も豊富とか。水を吸うと膨らむので、満腹感を得られたり、腸内環境を整えてくれる働きもあるそうです。それなら、便秘がちの方やダイエットをしている方におすすめですね。さらには、腸内ビフィズス菌などの善玉菌を増殖させるため下痢時にも有効みたい。下痢の時にはすりおろして食べたり、便秘の時には丸かじりして食べるのがよさそうです。

ビタミンCやペクチン、果肉に含まれるカテキン、果皮のアントシアニンなどのポリフェノールが活性酸素の除去に役立つとも。また疲労回復作用のあるリンゴ酸も含まれているんですね。


リンゴの皮が赤くなったら医者の顔が青くなる⁉

リンゴは、おいしいだけではなく、健康にも美容にも良い果物なんですね。ただし、おいしいからと言って食べ過ぎは注意が必要! 1日1/2〜1個を目安に食べると良いそうです。


昔から「リンゴが赤くなったら医者の顔が青くなる」「リンゴの医者いらず」と言われるように、とにかくリンゴは栄養面も優れています。
なので、リンゴの皮を無駄に捨てることなく、干しておやつや料理にプラスするのがおすすめです!

ぜひ試してみてください♪

※記事中で登場した商品は、掲載当時の情報であるため、在庫状況、価格などが異なる場合があります。

Pick up

Related

Ranking