2022.03.07

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【野菜の漢字クイズ】「花椰菜」の読み方は?その由来は?旬や生産地、栄養や保存法など…豆情報も!

毎日のようにキッチンで手に取る「玉ねぎ」、「人参」、「大根」といった野菜たち。ところが、耳で聞けばよく知っているのに、漢字で書いてあるのはさっぱり読めない…そんな野菜も結構ありません? というわけで、ふだんあまり意識していないけど、実は読めない(ことが多い)「野菜の漢字」を紹介します。おまけにその野菜の旬や産地、栄養などの豆知識つき。では、さっそく今回の野菜は…。

【画像を見る】白くてこんもりした野菜、わかる⁉


野菜の漢字クイズ 「花椰菜」ってなんて読む?

なんて読む? どんな野菜?


花椰菜

「かやな」と書いてなんて読むかわかりますか?
それは、どんな野菜のことを指すのでしょう?


ヒントは、白くてこんもりとした野菜です。
同じかたちをした緑色の野菜のほうが有名かも…?


正解は…

カリフラワーの全体像


カリフラワーの和名です。
「花椰菜」と書いて「はなやさい」と読みます。
「椰菜(やさい)」はキャベツの古い呼び名のことで、「野菜」が語源ではありません。
カリフラワーには他にも和名があり、「花甘藍」「花キャベツ」といいます。

カリフラワーの原産地は地中海沿岸部だといわれています。
ヤセイカンラン(野生甘藍)という野草が変化し、ケールやキャベツ、ブロッコリーが生まれました。
ちなみに、同じかたちをした緑色の野菜・ブロッコリーは、緑花椰菜と書きます。

ブロッコリーが突然変異で白化したものが、カリフラワーだそうです。
「カリフラワー」という名前は、「キャベツ類の花」「開花したキャベツ」といった意味をもっているみたい。なるほど、上の画像はそれっぽいですよね。

カリフラワーとブロッコリー

カリフラワーが日本に輸入されたのは明治初期だそう。しかし、当時カリフラワーが広まることはありませんでした。
カリフラワーが普及したのは、第二次世界大戦後のことです。
進駐軍のために栽培されたことや、洋食が広まったことがきっかけとなり、日本人の食卓にも並ぶようになったようです。

1950年代にはセロリ、白いアスパラガスとともに「洋菜の三白」として愛されていたカリフラワー。実は、ブロッコリーよりカリフラワーの方が、日本で早く人気が出たのです。

ところが、その後の緑黄色野菜ブームによりブロッコリーが流行し、淡色野菜であるカリフラワーの人気は低迷しました。
そんなカリフラワーも2020年前後からの低糖質ブームに乗り、「カリフラワーライス」として再注目されています。

カリフラワーの種類は?

カラフルなカリフラワー


カリフラワーの白い部分を「花蕾(からい)」といいます。白い野菜というイメージが強いカリフラワーですが、花蕾に色が付いた種類も存在します。
オレンジカリフラワー
 オレンジ色のカリフラワー。花蕾にβ-カロテンを含みます。味が良く、茹でるとオレンジ色が濃くなります。
紫カリフラワー
 紫色のカリフラワー。花蕾にアントシアニンを含みます。栽培が難しいようで、珍しい野菜とか。茹でると鮮やかな緑色に変化する品種(バイオレットクイーン)と、濃く暗い青色に変化する品種(パープルフラワー)があります。
ロマネスコ
 イタリアの伝統野菜。ブロッコリーとカリフラワーを掛け合わせた品種で、黄緑色をしています。ボコボコした、個性的でオシャレな見た目ですね。
カリフローレ(スティックカリフラワー)
 2012年に日本で開発された新品種だそう。一般的なカリフラワーと同じ色合いですが、細長い茎の先に小さな花蕾がふんわりと付き、白い小花のブーケのような可憐な見た目をしています。甘味が強く、生で食べてもおいしい品種だそう。

カリフラワーの旬はいつ?主な生産地は?

カリフラワーの旬は冬~春ですが、1年を通して出荷されています。
国内の主な生産地は、徳島県・茨城県・長野県・熊本県・愛知県などです。
カリフラワーは冷涼な気候を好むため、夏場は長野県などの涼しい地域で栽培されたものが出回っています。
世界では中国・インド・アメリカでの栽培が盛んです。

おいしいカリフラワーの選び方って?

カリフラワーの花蕾は収穫後も成長を続けるため、時間が経つとスカスカになり、変色しはじめます。
また、水分が蒸発するため、固さが目立つようになります。
新鮮なカリフラワーは、花蕾が引き締まり、ずっしりと重く、美しい白色をしています。
ぜひ、カリフラワーを選ぶ時には参考にしてみてくださいね。

カリフラワーの保存方法は?

・冷蔵保存
 カリフラワーを冷蔵保存するときは、ラップやポリ袋で包み、野菜室に入れましょう。寝かせるのではなく、立てて保存することがポイントです。

・冷凍保存
 カリフラワーは常温のままでは成長を続けてしまうため、冷凍保存がおすすめです。小さく分けた花蕾を固めに加熱し、しっかり水気を切って、冷ましてから冷凍します。

カリフラワーの栄養素って?

カリフラワーの断面図


調べてみると、カリフラワーには、次のような栄養素が含まれるとあります。

・ビタミンC…抗酸化作用があり、病気にかかりづらい身体作りに役立ちます。また、コラーゲンの生成を助ける栄養素です。

・カリウム…ナトリウムの排泄を促すため、塩分を摂りすぎた場合にとりたい栄養素です。

・グルコシノレート…強い抗酸化作用、肝機能の強化作用、解毒作用を持ちます。グルコシノレートは消化の際に、体内でイソチオシアネートに変化します。

・イソチオシアネート…抗がん作用、抗酸化作用、肝機能の強化作用を持ちます。

カリフラワーに含まれるビタミンCは、加熱しても失われにくいことが特徴です。
しかし加熱調理をするとブロッコリーのビタミンCは減少し、カリフラワーと同じくらいになるのだそう。
カリフラワーは、その色合いから栄養価が低そうなイメージを持たれやすいですが、実は栄養豊富な野菜なんですね。

カリフラワーの調理のコツは?

カリフラワーはアクが強いため、調理の前に下茹でをする必要があります。
カリフラワーの白色を生かしたい場合は、茹でる時にひと工夫して、お湯に少量のレモン汁や酢を加えてみましょう。
白いカリフラワーは純白に、紫カリフラワー(パープルフラワー)は鮮やかなピンク色に茹で上がります。

参考:農林水産省ホームページ https://www.maff.go.jp/hokuriku/seisan/engei/tokusan201509.html

画像:Photo AC

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