2022.09.20

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【野菜の保存クイズ】野菜はすべて野菜室!は間違い⁉…冷蔵室OKは「トマト」「キャベツ」「玉ねぎ」どれ?

管理栄養士のともゆみです。突然ですが、冷蔵庫の野菜室ってどんな状態ですか? 常温でもOKな野菜や果物以外は、すべて野菜室に放り込んでいませんか? 結果、ギュウギュウな状態っていう…。朝の情報番組『モーニングショー』では「知っ得 夏の食品保存術」を特集していました。そこでは、野菜はすべて野菜室ではなく、「冷蔵室」でもOK! なものがあると言うんです。ここではその理由と共に詳しく紹介していきます。

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わが家の野菜室です。買い物の後はいつも満タンに入ってます。ギュウギュウに詰めちゃうことも。
常温保存以外の野菜は全部野菜室に入れていますが、冷蔵室に入れていいものを移動させるとどのくらい減らせるのでしょうか?

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ところで野菜室と冷蔵室の違いって何なんでしょう?

野菜室と冷蔵室の違いは「温度」と「湿度」。冷蔵室は約2~5℃、野菜室は5~7℃で湿度が少し高いのが野菜室なのだそうです。また、湿度も野菜室の方が高いといいます。

野菜や果物は収穫後も呼吸をしていて水分を放出しています。涼しくて湿度も高い野菜室は野菜の鮮度を維持するのに適した環境になっています。

突然ですが…

クイズです。

冷蔵室に入れても大丈夫な野菜は次のうちどれでしょうか?

1.  トマト

2.  キャベツ
3.  玉ねぎ

玉ねぎなどの根野菜は常温で保存していて問題ないので、トマトかキャベツかなぁと想像できますが。
正解は…


2.  キャベツでした。

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キャベツはもともと涼しい気候を好みます。暑さには弱いですが、寒さや乾燥には強い野菜です。
もちろん「野菜室」でもいいですが、より温度と湿度の低い「冷蔵室」でも大丈夫なのです。
このように寒さに強い野菜は「冷蔵室」へ、そして寒さに弱い野菜は「野菜室」と分けることが出来ます。

寒さに強い・弱いは野菜の原産地や育った環境が関係しています。
寒さに強い野菜は、主に冬野菜。
寒さに弱い野菜は、熱帯・亜熱帯地方原産で主に夏野菜が該当します。

冷蔵室に入れる→ キャベツ、大根、にんじん、長ねぎ、とうもろこし ※2
野菜室に入れる→ トマト、なす、きゅうり、じゃがいも、ピーマン ※1
常温で保存する→ 玉ねぎ、しょうが ※3(すべて風通しのいい涼しい場所を想定)

※1 じゃがいもは基本常温保存ですが、暑い時季は野菜室が良い。その理由は発芽を遅らせるため。低温で保存してしまうわけです。ペーパー等でくるんで”暗くする”とより発芽を抑えられます。
※2 とうもろこしは一番劣化が早いので「茹でてから」保存が基本です。茹でた後→冷蔵室、もしくは冷凍してしまうのがいいです。
※3 しょうがは水分があると傷みやすい。ただし、猛暑で心配な場合はペーパーでくるんで野菜室へ。

これをもとにわが家の野菜を移動します。

キャベツ、大根、にんじん、長ねぎ、茹でたとうもろしは冷蔵室へ。

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すると野菜室がめっちゃすっきりしました。

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夏野菜の管理のポイント

本来、トマト、きゅうり、なすなどの夏野菜は常温でもいいんです。ただし、できるだけ温度が低い方が微生物による腐敗などを防ぐことが出来るため、猛暑の時季は冷やすことで長持ちするというわけです。その一方で、夏野菜を長時間冷蔵庫で保管しておくと低温障害を起こします。低温障害になると、変色したり水っぽくなったりして品質の劣化が見られます。ですので、低温障害が起こらない程度に低い温度で保存することがポイント。夏野菜は冷蔵室より温度が高い野菜室で、それプラス”洋服”を着せてあげる。ペーパーでくるんだり、ポリ袋で包んだりして保管するとより長持ちします。

まとめ

わが家の冷蔵庫は普段から、野菜室がいっぱいで冷蔵室はガラガラなんです。キャベツや大根など、大きくて場所を取る野菜を野菜室から冷蔵室へ移動することにより、野菜室がすっきりしてとても見やすくなりました。これ以上野菜を買ってきてもギュウギュウにならずに済みそうです。
それぞれの野菜の特性によって適切な温度で管理して、冷蔵庫を上手に活用しましょうというお話でした。

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