2022.11.08

食べる

【キッチンでSDGs】捨てるはずの野菜の切れ端から葉っぱがニョキニョキ⁉再生野菜「リボべジ」やってみた!

世間ではリボベジなるものが人気とか。リボベジとはリボーンベジタブルの略称で、野菜の切れ端から野菜を再生させることだそう。インターネットでやり方を検索すると野菜の根やヘタを水に浸けておくだけと超簡単。再生させた野菜を料理に使うのはもちろん、育てる過程を楽しんだり、インテリアのように観賞して楽しんだりと、楽しみ方はいろいろ。特別な道具もいらず、コストもかからないので、ものぐさなわたしが挑戦してみることに!

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本来捨ててしまう野菜の根やヘタを「5㎜ほど水に浸けるだけ」「水は1日1回かえるだけ」というふれこみのリボベジ。しかーーし!実際にやってみたら、そんなに簡単ではなかったのです。ものぐさなわたしの約1か月の“リボベジ奮闘記”を紹介します。

安易に始めて、すぐ失敗…

最初に挑戦したのは、にんじん。すでに、ヘタから小さい芽のようなものが出ているので、すぐ育つかも!と楽観視。底から5㎜ほどの深さまで水を張った発泡トレーに入れ、1日1回、朝8時頃に水を取り換えました。

にんじん

しかし、2日後、ヘタの裏側に大きな穴が!どうやら腐ったみたい。いきなり“リボベジ”の壁にぶつかってしまいました…。

腐ったにんじん

“リボベジ”を成功させる5つのポイントとは?

そこで、“リボベジ”についてちゃんと調べてみることに。すると、いくつかポイントがありました。

point1 野菜は少し大きめ(長め)に切る
リボベジにする野菜のヘタや根元部分を短めに切ると、成長するための養分が足りず、うまく育たないそう。にんじんなどヘタから再生する野菜は、ヘタ部分を2~3cm程度の厚さに、長ねぎなど根元部分から再生する野菜は、根から3~5cmほどの長さで切るとよいとのこと。

point2 ヘタや根がつかるように水を5㎜程度入れる
野菜が水につかり過ぎると呼吸ができず、腐りやすくなるので、水は多く入れすぎず、ヘタや根がつかるように5㎜程度水を入れればよいとのこと。

point3 暑い夏場の水換えは1日2~3回
基本、水の交換は1日に1回。ですが、夏は気温が高く、水が腐りやすいので1日に2~3回の交換がベストとのこと。

point4 切り口や根、容器は清潔に
切り口や根、容器に“ヌメリ”が発生したら、ヌメリを手でやさしくこすって洗い流すといいそう。

point5 風通しの良い、直射日光の当たらない、明るい場所に置く
野菜を育てるとき、“光”は必要ですが、夏の強い直射日光が当たる場所はNG。葉が焼けたり、水の温度が上がり、野菜が傷みやすくなったりするそうです。

以上5つのポイントを踏まえると、失敗したにんじんは、8月15日、気温30度超えの夏真っ盛りだったにも関わらず、水換えを1日1回しかしなかったこと、ヌメリがあったのに洗い流さなかったことが腐る原因になったのではと推測します。

…ということで、ポイントに従って、再度にんじんの“リボベジ”に挑戦!

再挑戦!にんじんの“リボベジ”

連日、気温30℃超え、夏真っ盛りの8月17日に再スタート。水換えは1日3回に。時間は決めず、気がついたら水を換えるという感じで。

にんじんは、ヘタの部分を2~3cm程度の厚さにカット。

にんじん
リボベジ再挑戦のにんじん(8月17日)

下の画像の水色矢印のあたりまで、5㎜程度、水を入れました。冷蔵庫に残っていたにんじんなので、少々しなびていますが、がんばれ~♪

にんじん
リボベジ再挑戦のにんじん(8月17日)





にんじんの“再リボベジ”を始めて約1週間後。にんじんから小さな、小さな葉っぱが出ています!やばい、めちゃくちゃうれしい♪

30℃を超える、ものすごく暑い日が続いているのに、そして、少々しなびていたのに、よくがんばった!! これが、リボベジの育てる楽しさなのかしら?

小さな芽
8月17日から約1週間後のにんじん





にんじんの再リボベジを始めて約2週間後。小さな葉っぱが出て、順調に成長していたのに…。今はこんな姿に。

腐ったにんじん
8月17日から約2週間後のにんじん

ヘタの裏側を見ると、黒くて、グニョグニョしています。毎日3回水を換え、ヌメリもやさしく取っていたのに…何がいけなかったの?裏側だけでなく、側面もグニョっとしています。

腐ったにんじん
8月17日から約2週間後のにんじん

リボベジにカビが生えたり、腐った臭いを感じたらすぐ処分を!ということなので、このにんじんとは今日でお別れ…。

気を取り直して、いろいろ調べてみると、“ヘタが5㎜程度水に浸かる”のではなく、“切り口が浸かる程度”というやり方もあるみたい。同じような気もしますが、水の量が微妙に違うんです!

“ヘタが5㎜程度水に浸かる”は、ヘタの側面も5㎜ほど水に浸かっている状態ですが、“切り口が浸かる程度”の場合、側面には水が当たらず、断面に水が触れる程度に当たっている状態になります。

失敗したにんじんは、水に浸かっていた側面がグニョっとしていたので、“5㎜程度浸かる”がダメだったのかも。

“切り口が浸かる程度”に水のやり方を切り替えて、再・再挑戦することに。頼む、今度こそ育ってくれ~。

三度目の正直なるか!?にんじんのリボベジにリベンジ!

買ったばかりの新鮮なにんじんのヘタで8月29日から再・再挑戦。水は切り口にぎりぎり触れている程度。少なすぎるのでは?と思うくらいの水の量で“リボベジ”してみます。

再・再挑戦するにんじん
リボベジ再・再挑戦のにんじん(8月29日)





にんじんの“再・再リボベジ”を始めて約1週間後。今までにない元気な葉っぱが出てきました。5㎝くらいあります。ヘタの裏側は“ヌメリ”もなく、腐ってもいません。いい感じ!このまま、成長を見守りたいと思います!

にんじん
8月29日から1週間後のにんじん

にんじん以外の“リボベジ”

実は、にんじんのリボベジのほかに長ねぎと小松菜、にんにくのリボベジもやっていました。

8月15日にリボベジを始めた長ねぎ。失敗したくない気持ちも手伝って、成長するための養分を多めにしようと根元から3~5㎝でいいのに、7㎝ほどに長めにカット。

でもこれ、リボベジの主旨に反する行為ですよね。いつもなら捨ててしまう部分を活用するのがリボベジなのに、これじゃ、本末転倒…。“長めのカット”は、今回だけの特別バージョンということで。

長ねぎ
長ねぎ(8月15日)





8月15日から少しずつ、新たなねぎがニョキニョキと顔出して、約3週間後には、こんなに大きく育ちました。切り口から20㎝くらい伸びています!

長ねぎ
約3週間後の長ねぎ

失敗したにんじんのヘタと違って、“5㎜程度の水”がちょうどよかったみたい。腐らず育ちました!

根っこをみると、8月15日にこんな感じだったのが、

根
長ねぎの根(8月15日)





3週間後には、こんなにたくましい根が!この太い根から水分を吸収して、大きく成長したのね。

根
約3週間後の長ねぎの根

青々と育ち、新しい葉も出てきたので、そろそろ収穫してもよさそう。ですが、愛らしくて、もったいなくて、食べる気なんて起こりません。ちなみにリボベジで育てた野菜は、衛生管理が十分とはいえないので、必ず火を通し、生食は避けたほうがいいようです。

長ねぎ
約3週間後の長ねぎ

こちらは、8月28日にリボベジを始めた小松菜。根元から3㎝ほどのところを切り、根元がつかる程度に水を入れ、成長を見守りました。器の中には5~6束入っています。

小松菜
小松菜(8月28日)





8月28日から約1週間後、こんな感じに成長。葉っぱが大きくなりました。愛らしい♪

小松菜
約1週間後の小松菜

しかし、この2日ほど前、2束ほど腐って廃棄し、そして、写真を撮って3日後には、残り全部、腐ってしまいました。無念。

小松菜は弱いなぁという印象ですが、小松菜の旬は冬。リボベジは成長が旺盛な旬の野菜を使うと成功しやすいとのこと。夏の小松菜が“か弱い”のも当然ですね。冬にもう一度やってみよう♪

わたしがリボベジを始めたことで、夫が始めたのがにんにくのリボベジ。リボベジ開始から2週間ほどで、芽と根がこんなに成長しました!残念ながら、開始当初のにんにくの写真はありませんが、始めたときは、“根も芽もまったく出ていない”スーパーで売っている“普通の”にんにくでした。

にんにく

夫は、500mlの空きペットボトルでオリジナルのにんにく用“リボベジ容器”を製作。ふたの部分に適当な穴を開け、皮つきのにんにく、1かけをセット。にんにくの“おしり”に水が当たるようにペットボトルにたっぷりの水を入れて育て始めました。

ふた

にんにく

にんにく

にんにく

この“装置”を使うと、水がたっぷり入っているからなのか、2週間、1度も水を変えずとも、腐ることなく、根と芽がどんどん成長。根も芽も15㎝ほど伸びています。

芽

根

…どこまで伸びていくのやら。成長を今後も見守りたいと思います。

ほぼ1か月、リボベジをやってみて、うまくいかないことも多々あり、正直、ものぐさなわたしには“手軽に楽しめる”という感じではありませんでした。ですが、青々とした新しい芽や葉っぱが出てくると、このうえなくHappyな気持ちに!わたしには、食べる楽しみというより、育てる楽しさのほうが大きかったです。

気候的にリボベジがしやすい秋がやってきたので、成長が旺盛な旬の野菜を買ったときは、端っこを少し余分に切ってリボベジを楽しみたいと思います。みなさんもいろいろな楽しみ方がある“リボベジ”に挑戦してみてくださいね。

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