2021.12.29

食べる

【農産物直売所を探すならアプリ!】東京都練馬区のアプリを使ったら1玉300円の「極甘キャベツ」に出会えた!

新鮮な野菜や、地元の特産物などが買える農産物直売所。行ってみたいと思っても、どこにあるのか分からなかったり、自宅の近くにはないと思っている人も多いのでは? 最近は、直売所を手軽に検索できるスマートフォン向けのアプリも増えています。今回、実際にアプリを使って、東京都練馬区にある農家の直売所を訪ねてみたら、糖度10度以上、スイカと同じ甘さの「極甘キャベツ」に出会っちゃいました~!

【画像を見る】「極甘キャベツ」が買える⁉練馬区の直売所

アプリを使えば、自宅近くの直売所の場所や販売情報がズバリ!



今回使ったのは、東京都練馬区が配信するアプリ「とれたてねりま」。練馬区は、東京23区の農地面積の4割を占めるなど、農業が盛んな地域。このアプリでは、練馬区内の農産物直売所や、練馬産の農産物を取り扱うお店が調べられます。

さっそくアプリを開くと、ウェブ上の地図に、練馬区内の直売所が緑の印で表示されています。印をクリックすると、農場の名前や住所が…。



さらに、詳細をクリックすると、



営業時間や販売している主な農産物、農場主からのメッセージを見ることができます。

たくさん直売所がある中で、気になったのが、東京メトロ・平和台駅から徒歩15分の場所にある「吉田農場」!

メッセージの中に、直売所は「畑の中にある、クリームグリーンの建物です」と親切なコメントが。閑静な住宅街にある農家の庭先直売所は、見つけづらいことが多いので、これはありがたい‼



さっそく、訪ねてみることにしました。

アプリでは、地図上に、自分の位置情報を表示させることができ、直売所までの経路も検索できるので、迷わず吉田農場に到着することができました!

「吉田農場」には、貴重な極甘キャベツや珍しい野菜がいっぱい!



さっそく、直売所の建物の中へ。するとコインロッカーの中にさまざまな野菜が!



にんじんやなす、ブロッコリーなど定番の野菜が並んでいますが、中には紫色の大根や、オレンジ色をしたカリフラワーなど珍しい野菜もちらほら。





スーパーではなかなか見かけない野菜が200円程度で買えるのはとてもお手頃です。そんな中、気になったのが「極甘キャベツ」とラベルが貼ってある、1玉300円のキャベツ。



甘いキャベツ? 1玉300円ってちょっとお高い? と、気になることだらけ! さっそく、畑で作業中の農場主に話を聞いてみました。

1玉300円のキャベツ『サトウくん』はスイカと同じ糖度!

「極甘キャベツ」について教えてくれたのは、「吉田農場」を営む、吉田智博さんです。



「このキャベツは『サトウくん』という品種です。冬は、キャベツがおいしい季節。『サトウくん』は、霜が下りる冬の寒さで凍らないように、葉っぱに糖度を蓄えて育ちます。だから文字通り“サトウ”のように甘く、その糖度は10度以上。スイカと同程度なんですよ」(吉田さん)

スイカと同じくらい甘いキャベツとは、いったいどんな風に育っているのか。吉田さんに収穫の様子を見せてもらいました。



「『サトウくん』は、8月の末頃に種を植え、12月頃に収穫します。栽培の方法は一般的なキャベツと同じですが、甘くするために改良された、通常より3倍の値がする種を使っています」(吉田さん)



「冬のキャベツは寒さから身を守るために、葉をギュッと巻いて硬いのが特徴。なのでキャベツの頭を軽く押して、詰まっている感じがすれば収穫どきです」(吉田さん)



葉をかき分け、包丁でキャベツの根元を切ると、ジャキッといい音がします。

いい野菜がいい値段なのには、ちゃんと理由がある!



「収穫したときにジャキッと音がするのは、しっかり身が詰まっている証拠。ずっしりと重いキャベツほど、おいしいんですよ」と吉田さん。

作業場に移動して収穫したばかりの『サトウくん』の重さを測ると、なんと1.5kg超えの超大玉!



どのくらい葉がギュッと巻いているのか、試しに切ってもらいました。



このときもやっぱり『サトウくん』からはいい音が! 断面を見ると納得。30枚近くの葉が、すき間をあまり作らずに、しっかり巻いているのがわかります。



「春キャベツはやわらかいことで有名ですが、温かい時季に育つと巻きがゆるくなるので、形が丸い。それに比べて冬のキャベツは葉がギュッと詰まるので平たい偏平形になるんですよ」(吉田さん)

ちょうど寒くなる前の秋に収穫したキャベツと比べると、形に大きな差がありました!


左が『サトウくん』、右が秋に収穫する品種のキャベツ。

「『サトウくん』が1玉300円と聞くと、高いと感じるかもしれませんが、その分手間ヒマかけて育てているので、味は段違い。いい野菜にはちゃんと理由があるから高いんです」(吉田さん)



そんな極甘の『サトウくん』を一番おいしく食べられるのは、「コールスローサラダ」だそう。料理が好きという吉田さん直伝のレシピは、こちらで紹介しています。

『サトウくん』が食べられるのは、11月下旬~12月末までの短い期間。今年は暖冬で生育が早く、いつもより収穫が早いとのこと。収量が限られているうえ、吉田さんが不定期に出店しているマルシェなどでも人気の品のため、ほんと出会えたらラッキーなキャベツなんです。

直売所を訪ねる魅力は、新鮮な野菜が手に入るのはもちろん、こんな珍しい野菜に出会えること! ぜひ、みなさんも直売所を訪れ、新しい野菜の魅力を発見してくださいね。


吉田農場

吉田智博さん

東京都練馬区で「吉田農場」を営む。1ヘクタール弱の畑で育てているのは、『サトウくん』などのキャベツのほか、芽キャベツやズッキーニなど、少量多品目。吉田農場で採れた野菜は、農場内の直売所のほか、不定期のマルシェなどで購入可能。マルシェなどへの出店情報や、生産の様子などは、以下をチェック!
●YouTubeチャンネル「練馬の農家吉田農場」
●インスタグラム @a.yoshida.farm
●ブログ「練馬の農家 吉田さんの畑ブログ」

取材・レシピ写真/菊地菫 アプリ写真/石塚修平、鈴出智里 取材協力/JA東京あおば

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