2022.11.04

磨く・整える

【超メソッド】「マスク会話」の“聞き取りづらい“を解消する裏ワザ試してみた!マスクでもはっきり伝わる!

マスクをつけての生活が定着しました。最初こそ煩わしい、息苦しい、蒸れるなど様々な不満もありましたが、それにも慣れましたよね。ただ、どんなに慣れてもストレスなのが「マスク会話聞き取りづらい」問題。「袋いります」「いりません」が伝わらない。ちょっとした挨拶が届かない。これって慢性的にストレス!今回はそんなストレスを解消すべく、喋りのプロの「マスク会話テクニック」を試してみました!

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アナウンサーさんでも苦戦しているというマスク会話

今回のテクは、CBCテレビ『チャント!』内の「柳沢のギモン!」コーナーで紹介されていました。
発音、発声のプロとも言えるアナウンサーさんでも、「マスク会話は伝わりにくいし聞き取りづらい」とのこと。
番組の調査によると、20〜70代の男女で「マスク着用やアクリルパネル越しの会話」で聞き取りづらいと感じた経験のある人は、およそ8割以上。
「聞こえたフリ」をした経験がある人も、およそ8割以上。
ただでさえコミュニケーションが不足しがちな現代、こんな形でさらにディスコミュニケーションが深刻化するのは由々しき問題!

かく言うわたしも、ラジオパーソナリティの末席を汚す身でありながら、買い物の際「袋いります」がなかなか一発で伝わりません。
声の大きさにはかなり自信があるのですが、マスクをした上アクリルパネルが間にあると、どうしても伝わりづらいようでストレスを感じます。

そもそもなぜマスクをすると声が届きにくいのか

マスクをするとどうして声が届きにくいのか、国際医療福祉大学医学部の中川雅文教授によると、「マスクをすると、声が前に飛び出す力が失われるので5〜10dB音量が下がる」とのこと。

これは距離で言うと倍離れたくらいの計算になるそうです。



しかし、マスク越しとはいえ大きな声を出すことも憚られますよね…

中川教授によると、高音域の音量が下がると、子音の成分が聞き分けにくくなるそうです。

私たちの発音は、子音と母音に分けられることはご存じですよね。
「アイウエオ」を母音とし、これに子音の「k」「s」「t」などがくっつくことにより、
「カキクケコ」「サシスセソ」「タチツテト」…と音ができているのです。

発音において、実は子音が非常に大切です。
教授が特に聞き分けにくくなると言っていた「し」「す」「は」について、マスク無しとマスク有りで録音し、音声編集ソフトで並べ波形を比較してみました。



確かに、赤丸で囲った子音の部分が、マスク有りは少々小さくなっているのが分かります。
これではなかなか伝わらないのもうなずけますね。

ではどうすれば声が通るのか

人材派遣会社アール&キャリアでマスクコミュニケーションを指導していらっしゃる飯澤真弓さんによると、はっきり会話するコツは3つ。

①声のトーンをワントーン高くする
②マスクの下も笑顔
③滑舌を良くする

なるほど、思ったより難しくはなさそうですね。
一つ一つ、やってみましょう。

①声のトーンをワントーン高くする

これにより声の通りが良くなるそうです。
番組では「しとしと雨」「夕焼け」「ひまわり」「スカイブルー」をそれぞれのイメージ写真を見ながら「こんにちは」と言ってみて、声がどう変わるかを実験していました。

というわけでわたしの「こんにちは」を動画で。



少し極端に表現してしまいましたが、やはり物憂げな感じのする「しとしと雨」と抜けるような「スカイブルー」では全然違いますね。

飯澤さん曰く、マスク会話にベストなのは「スカイブルー」のイメージだそうです。

これは飽くまでわたしの感覚ですが…
色をイメージするってどういうこと?難しい!という方は、「こんにちは」の「こ」の音程を、少し高めに出してみるといいかもしれません。

また、目線のイメージも持ってみましょう。
「しとしと雨」のイメージって、水溜りに雨が落ちているのを思い浮かべますよね。
その時、目線は下に行っています。
「夕焼け」の時はやや上がり、目線は水平、つまりまっすぐ前になります。
「ひまわり」を見る時の目線はやや下からまっすぐ前、場合によってはやや上でしょうか。
「スカイブルー」を見る時は、目線が上に行っています。

目線を上げるイメージで、「こ」を高く出してみる。
そうすると、声のトーンも変わってくると思います。

②マスクの下も笑顔

笑顔で話すと、自然と口角が上がり、口がしっかり開くそうです。
「う」と「い」を、口の周りを動かすことを意識しながら繰り返し発音してみましょう。
この練習で表情筋も鍛えられます。

マスクの下を笑顔にすると、何がどれくらい変わるのかを聞いてみましょう。
マスクをした状態で、青空文庫より宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』から一節、「真顔」と「笑顔」で読んでみました。聞いてください。



全然違いますね。
笑顔の方が一音一音がはっきりしていたように感じます。

読んでみて思ったのは、口角を上げると、声のトーンが上がります。
笑顔にすると低いトーンで話すことはできないのです。

③滑舌を良くする

普段から滑舌を意識しているわたしもこれは悩みどころ。
なんたって一朝一夕にはどうにもならないのです!

しかし番組ではとても良い訓練法を教えてくれてました。
それは…
「パラピリプルペレポロ」を練習すること!

パピプペポの間にラリルレロを混ぜたような滑舌の練習です。
これ、声に出してみてもらうと分かりますが、結構難しいんです。
パ行で唇を動かし、ラ行で舌を動かす。
音は唇と舌の動きで決まりますので、効率よく両者を動かすのに適しているんですね。

それではご唱和ください。
パラピリプルペレポロ!

ちなみに、同じ要領でア行から順にラ行を間に挟んで行くのも滑舌練習として効果的です。
アライリウルエレオロ
カラキリクルケレコロ
サラシリスルセレソロ



バラビリブルベレボロ
パラピリプルペレポロ

ここまでやるとかなり口周りの筋肉が鍛えられます。
ぜひお試しください。

中川教授が言っていたように、「マスクをすると、子音の成分が聞き取りにくくなる」ということも考えると、子音をより意識するといいかもしれません。
「s」「k」「h」などの子音を特に意識して練習してみましょう。

ゆっくり、落ち着いて伝えましょう!

特に「袋いります」「袋いりません」のように、語尾に伝えたいことが表現されている場合も多いので、語尾まで意識を持って伝えると良いと思います。
焦らず、ゆっくり伝えるよう心がけましょう。

出典:photoAC

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