2023.01.20

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【コロフル流行】新型コロナ×インフルが同時流行…発熱したらどうする?正しい対応を【看護師が解説】

看護師のmocaです。新型コロナウイルスの流行以降、激減していたインフルエンザが実に3年ぶりに流行シーズン入りしました。今季は新型コロナとインフルエンザの同時流行による医療機関のひっ迫で、発熱外来に対応してもらえない状況も懸念されています。今後、発熱などの症状が出た場合はどのように行動していけばいいのでしょう。正しい対応や事前の備えについて詳しく解説していきます。

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3シーズンぶりにインフルエンザが流行入り

昨年12月22日、東京都では定点医療機関からの1週間の患者報告数が流行入りの目安の1.0人を超え、インフルエンザの流行シーズンに入ったことを発表しました。
昨年12月28日には全国でも定点当たりの患者報告数が1.24と流行開始の目安を上回り、1月1日までの1週間では2.05と前の週よりも0.81ポイントも上回っています。

加藤厚生労働相は12月23日の会見で「(感染の数値が)1を超えてから6週間から8週間くらいでピークに向かって増えていく」とコメントしており、これから本格的に流行していきそうです。

インフルエンザ流行の要因は...

昨年12月28日放送の日テレニュースでも新型コロナとインフルエンザの同時流行について取り上げられていました。

番組で取材を受けていた感染症学が専門の国際医療福祉大学・成田病院・感染制御部の松本哲哉医師は今期のインフルエンザ流行の要因について、
「インフルエンザは基本的に飛沫感染なのでマスクが有効。ただ、今年は海外でマスクを外す動きが広がっているのと、海外の移動もできるようになったことで、外から持ち込まれて日本国内で流行が始まったのではないか」と解説していました。

また「日本ではマスクをしている人が多いので、コロナ前のような感染規模にはならないだろう」としたうえで「でもインフルエンザに対する免疫はこの3年間で落ちていて、それが流行しやすい要因である」とも話していました。
ここ数年はインフルエンザへの警戒が弱まっていましたが、久しぶりの流行に対し免疫力が弱まっているので一層注意が必要ですね。

発熱などの症状が現れたときの対応や事前の対策は

今後、新型コロナとインフルエンザの同時流行で発熱患者が急増すると思われます。これが医療機関の更なるひっ迫を招き、医療機関にかかりにくくなることが想定されています。

厚生労働省は発熱外来等にかかりづらくなる場合に備えての事前準備と、感染状況や一人ひとりの重症化リスクに応じた対応を呼びかけ、重症化リスクの高い方と低い方にそれぞれどのように対応・受診すればよいかの指針を示しています。

・重症化リスクの高い方の対応
発熱やのどの痛みなどがある場合、重症化リスクの高い65歳以上の高齢者、基礎疾患のある方、妊婦は速やかに発熱外来を受診する必要があります。
小学生以下の子どもはかかりつけ医をはじめとする地域の小児科医に相談するようにしてください。


出典:厚生労働省HP

・重症化リスクの低い方
若い人など重症化リスクの低い方は、のどの痛みや発熱などの症状が出たら、受診をする前に自身で新型コロナの抗原検査キットを使い検査を行います。
陽性だった場合は健康フォローアップセンターに陽性者登録をして自宅療養を行います。
健康フォローアップセンターは、65歳未満で重症化リスクが低い方の自宅療養中の相談支援のために、各自治体に設置されていています。


出典:厚生労働省HP

抗原検査で陰性だった場合について松本医師は、
「コロナ陰性であれば受診できる医療機関もあるので、症状が深刻であれば受診する。もう1つはオンライン診療や電話による受診を利用する。これでインフルエンザと診断されたら、治療薬を家に配送してもらう仕組みもあるので利用してほしい」と話していました。

抗原検査はPCR検査に比べて精度が劣ります。
抗原検査で陰性が出た場合でも新型コロナやインフルエンザに感染している可能性があるので、体調が良くなるまでは自宅療養を続けるようにしてください。
少しでも症状があれば外出を控えるなど一人ひとりが慎重に行動することが大切です。


体調不良時のための備え

体調不良時に備えて新型コロナの抗原検査キットや解熱鎮痛薬を準備しておくようにしましょう。



抗原検査キットは『研究用』ではなく、国が承認した『医療用』または『一般用』と表示されたものを購入するよう注意してください。
東京都など自治体によってはホームページで申し込めば症状がある人に抗原検査キットを届けてくれるサービスもあるそうです。

症状が似ているため新型コロナなのかインフルエンザなのか自分で判断することはかなり困難です。
発熱等の症状が出た場合に落ち着いて行動できるように地域の相談窓口を調べる、検査キットを準備するなどの備えをしておきましょう。

画像出典:Photo AC

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