2023.02.11

食べる

【農家直伝】庭やベランダで「干し芋」作れるってよ!100均グッズでレベチの甘さにもなるってよ!?

甘くて味わい深い「干し芋」、おいしいですよね~!この冬、わたしは茨城県の干し芋農家にアレンジレシピなどを教わったんですが、取材中に「自宅でも干し芋って作れるのかな?」という気持ちがフツフツと湧いてきました!というわけで、プロにコツを聞いた上で、自宅で干し芋作りにトライ!100均グッズを活用し、一週間かけて甘~い干し芋に仕上げてみました♪

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今回、取材したのは茨城県ひたちなか市にある小池農園の小池幸代さん。夫の一彰さん、義母の八重子さんと作る干し芋は、毎年着実にリピーターを増やし続けるほどの人気ぶりです。



そんな干し芋のプロに、厚かましくも自宅で干し芋が作れるか聞いてみたところ…「ご家庭でもできますよ」とニッコリ。干し芋作りの勘どころを教えてもらいました~。ありがとうございます♡

というわけで、そのとき教わったコツを思い出しながら、さっそく自宅で作ってみましたよ♪

おうちでじっくり甘~く育てる「干し芋」



幸代さんいわく「まずは蒸すことでさつまいもの甘さが段違い」になるそうです。

でも肝心の蒸し器がないよぉ…と泣きながら100均に駆け込んだら、鍋にセットするだけでOKの蒸し器がありました!ご自宅の鍋に合うものをチョイスしてみてくださいね。

さつまいもに水滴が垂れるのを防ぐための蒸し布や布巾もお忘れなく♪



画像右から…

①ダイソー「ステンレス折りたたみ蒸し器」330円
(本体サイズ:9.25~23.5cm)

②セリア「取っ手付ステンザル」110円
(本体サイズ:約21cm)

③ダイソー「蒸し布」110円

です。(もしくは)を湯を張った鍋にセットし、さつまいもを入れて、上にとフタを被せて蒸します。

今回は、たまたまうちにぴったりサイズの鍋があったので、を使いました。鍋の大きさがわからない場合は、がサイズを変えられて便利ですよ~♪

ちなみに、天日干しで使う「野菜干しネット」は自宅にあったものを使いました。最近は100円ショップでも手に入るようなので、チェックしてみてください♪



そして主役のさつまいも。「甘みの強いねっとりした種類のさつまいもなら干し芋向きです」という幸代さんのアドバイスを胸にスーパーへ向かうと、シルクスイートを発見!

近年の焼き芋ブームのおかげか、スーパーでも甘みの強い品種が手に入りやすくなりましたね~♡

材料がそろったところで、干し芋作りスタート!

作り方
1. 鍋に蒸し器をセットして、水を張り沸騰させたら、そこに洗ったさつまいもをIN!蒸し布をかませてフタをします。





長さ15~20cm、直径3~4cmのさつまいもの場合、蒸し時間は15分ほど。竹串を刺してスッと通ればOKです。

2. 熱いうちに皮を剥き(やけどにご注意!)、端の方も少し切り落とします(蒸す前に切っておいてももちろんOKです)。





端の方は繊維質なので筋っぽく、干し芋にした時に食感が良くないそうです。

ねっとり系のさつまいもは崩れやすいので、カットは冷めてからが鉄則。粗熱が取れるまでバットに置いておきます。

3. 冷めたら、厚さが約8mmになるように縦に切りそろえていきます。







今回は口当たりに違いがあるか確かめるために、縦切り(通常の平干し)・スティック(縦切りをさらに細長くカットしたもの)・輪切りと3種類の形に切ってみました。崩れないよう慎重に…!

4. 切ったさつまいもを乾燥用のネットに並べます。夜や雨の日は、ネットごと室内の風通しが良く涼しい場所に移します。



幸代さんによると、乾燥の目安は「触った時、外側にべたつきがないこと」だそうです。

ここから7日間程度、毎日干し芋を見守っていきます!

<天日干し2~3日目>



少し乾燥してきていますが、まだ見るからにホクホク感が残っている感じ。冬の風とおひさまに、しっかり乾かしてもらいましょう~!

<干して4~5日目>



縦切りタイプもだいぶ乾いてきましたが、触ってみるとまだまだやわらか。干し芋独特の弾力のある硬さまではもう少しかかりそうです。

<干して6日目>







スティック・輪切りタイプはここで完成!風や日に当たる面が多いぶん、乾燥時間も短くて済むようです。

<干して7日目>



この時点で、縦切りタイプも乾燥具合OK。干してからきっちり7日で完成しました。



お皿に全部並べてみました♪自分の手で保存食を作れたことにちょっぴり感動…。さっそく食べてみます。



スティックタイプは、少し固めな仕上がりで噛めば噛むほど甘みがじわ~っと出てきます。縦切りタイプは、程よくやわらか食感で食べごたえがあり、これぞ干し芋~って感じでした!



輪切りタイプは、他の2つよりモッチリ食感が強いです。同じさつまいもを使っているのに切り方で食感に変化が出るのは面白いですね!



余った干し芋は、ジッパー付きの保存袋に入れて冷蔵庫へ。1週間を目安に食べ切りましょう。

プロが作る産地の干し芋と比べると、全体的に素朴な味わいですが、それでもさつまいもの風味はしっかり感じられました。新しい冬の楽しみが増えて得した気分です♪

ぜひみなさんもお好みのさつまいもで作ってみてください!

※記事中で登場した商品は掲載当時の情報であるため、在庫状況、価格などが異なる場合があります。
※干し芋は高温・多湿の環境ではうまくできません。季節は冬がおすすめです。屋内で作る場合は気温・湿度が低く、風通しがよいところで作るようにしてください。


小池農園

小池一彰さん・幸代さん

120年続く干し芋農家の4代目。味と品質にこだわり、昔ながらの手作業と機械を併用して、おいしい干し芋を作り続けている。3年前から始めた通販サイトをきっかけに全国的にファンが増え、シーズンの秋になるとすぐに売り切れてしまうほど。安全で衛生的な干し芋を生産している証「ほしいも三ツ星生産者」の認定を受けている。

Instagram:https://www.instagram.com/hoshiimo_koike/
公式サイト:
https://www.koike-farm.com/

写真/野口花梨 レシピ写真/大村夏子 取材協力/JA常陸

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