2022.01.15

食べる

【里芋保存!農家の裏ワザ】「野菜室はダメ⁉身近なアレで包んで常温保存⁉」いろいろ目からウロコな件

今が旬の里芋。買ってすぐ野菜室に入れたのに、いつの間にかシワシワ…ってありがちじゃないですか? そもそも里芋保存の正解を知らないような…。困ったときは農家に聞いちゃおう! ということで、東京都下で里芋を栽培する小坂農園を尋ねました。「里芋の苦手なアレやコレから優し~く守ってあげる」のが、保存のキモのようですよ。

【画像を見る】野菜室に入れないで~!里芋は常温保存がおすすめ



里芋の保存法を教えてくれたのは、東京都国分寺市で里芋を栽培する小坂農園の小坂知義(ともよし)さんと千鶴(ちづ)さん夫妻です。

里芋保存は寒さと光を避けて!

小坂農園で収穫期を迎えた里芋。トラクターで掘り起こされ、直売所の店先に並べられます。



里芋を買ったはいいけれど、「保存法って意識したことがなかったかも」と気づきました。実は、ビニール袋ごと野菜室に入れたまますっかり忘れて、傷んでしまったことも……。小坂さん、里芋の正しい保存法、教えてください!



「里芋保存のポイントは寒さと光の対策にあります」と、知儀さん。

「土の中で育つ里芋は寒さと光が苦手。野菜室には入れずに、常温で保存してください。日に当たると里芋は緑色になってアクが強くなってしまいますが、日光だけじゃなくて室内の照明でも緑色になるので、光はしっかり遮断してくださいね」(知儀さん)

また、購入時に入っているビニール袋のまま保存すると、湿った土が蒸れてしまい、カビが発生しやすい環境になってしまうそう。



「里芋はビニールから出して土がついたままの状態で新聞紙に包みましょう! 新聞紙がちょうどいい温度と湿度に保ってくれます。冷暗所に置いておけば短くても10日、長ければ数週間は保存できますよ」(千鶴さん)

土は洗い落としてしまうとカビが生えやすくなってしまうため、調理の直前までは土つきのまま保存します。

「スーパーなどではすでに土がきれいに落とされているものもありますよね。その場合も新聞紙で包んで冷暗所に置けば同じように、鮮度が長持ちします」(千鶴さん)

もっと長く保存したいなら“土の中に埋める”⁉

「うちは、9月から11月いっぱいにかけて里芋を収穫します。出荷は5月ごろまで続きますが、その間、どうしているかというと土の中に埋めて保存しているんです」と知儀さん。

小坂さん夫妻が最もおすすめだと教えてくれたのは「土に埋める」という保存法。ワイルドですね~!

「土の中に入れておけばかなり長持ちするので数か月規模の長期保存を目指すなら“土の中”。ベランダにプランターがあれば、プランターの土の中に入れてもだいたい1か月以上は保存がききますよ」(千鶴さん)



小坂農園では、日が当たらないように注意しながら、里芋をござの上に乗せ、上から土をかぶせて保存するそうです。

「土の中30~40cmの深さが保存に最適です。もし埋められるような環境のある方はぜひ試してみてください」と知儀さん。

茹で里芋は冷凍保存が便利!

ついでに茹でた里芋の保存法も聞いてみました。

「わが家では、茹でた里芋が余ったら、冷凍保存します。ジッパー袋に入れて冷凍して、使うときにレンジでチン。コロッケの具にするときなどは、茹で里芋があると楽なんです」と千鶴さん。



著者も自宅でさっそく茹でて皮剥きした里芋を保存袋に入れ、冷凍しました。ここまで調理しておくと、思い立ったときにすぐ使えて便利です!

里芋を新鮮に保つ保存法、ぜひ実践してくださいね。

小坂農園

東京都国分寺市に江戸時代から続く農家。小坂知儀さん・千鶴さん夫妻と両親で家族経営をしている。栽培面積は合計2ヘクタール。7歳、5歳、2歳の子どもたちの子育て中で、地元の児童館や保育園の子どもたちのために収穫体験も行う。減農薬栽培で年間約100種類育てる野菜は、自宅敷地内の直売所、国分寺ファーマーズマーケット、スーパー、レストラン、小学校・中学校の給食の他、毎週土曜日にアークヒルズのアーク・カラヤン広場で開催される「ヒルズマルシェ」でも販売。

取材写真/菊地菫 レシピ写真/柳本操 取材協力/JA東京むさし

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