寒い冬が旬の大根。今夜はおでんかな~と買いに行っても、どこを見て選べばいいかわからず、目に留まったものをなんとなく手に取っていませんか?「おいしい大根は皮を見ればわかりますよ!」と話すのは、東京都国分寺市で大根を栽培する小坂知儀(ともよし)さんと千鶴(ちづ)さん夫妻。大根をよく知る2人に大根の選び方と、おいしさ爆上がりの冷凍保存テクを教わりました!
【画像を見る】農家の裏ワザ!大根の選び方と保存法とは?
小坂さん夫妻が営む小坂農園では年間100種類の野菜を栽培。大根だけでも10種類以上の品種を育てています。
「形が独特の三浦大根や中が紅色の紅芯大根、皮も中身も赤い大根など、大根ひとつをとってもたくさんの品種があるんです。色つきの大根はレストランなどに人気ですね」と知儀さん。
小坂さんの畑で収穫を待つ大根。元気よく育っています!大根の鮮度は皮に注目!「まず見てほしいのは、大根の皮のポツポツです!」と知儀さん。
「このポツポツは根のついていた跡。全体にしっかりと栄養がいきわたると、跡がまっすぐ並ぶんです。土の中でストレスなく生長した証ですよ」(知儀さん)
皮の表面全体も確認しましょう。
「皮全体にツヤとハリがあるもの、持ったとき、ずっしり重みがあるものは間違いありません」(知儀さん)
葉がついているものは、葉の切り口もチェック!
「鮮やかな緑色の葉がぴんと張っていて、切り口がみずみずしければ新鮮ですね」(知儀さん)
カット済みの大根は断面がきれいな白色で、乾燥していないものを選びましょう。
「新鮮な大根は切り口がツヤツヤですよ」(知儀さん)
常温や野菜室保存なら新聞紙で包む大根を1本まるごと買ったら、最後までおいしく味わうために、まずやってほしいことがあるのだとか。
「葉つき大根の場合、その日のうちに根と葉を切り分けてください。そのままにしておくと、大根の水分が葉に奪われてしまいます」(千鶴さん)
「大根の葉はビタミンが豊富に含まれているので捨てるのはもったいないですよ~!」と千鶴さん。葉を切り落としたら、好みの大きさに切り分け、新聞紙で包みましょう。
「新聞紙で包んだ大根は、保存袋に入れて室内の涼しい場所か野菜室で保存してください。鮮度がキープできるのは常温保存だと約3日、野菜室保存で約1週間。新聞紙が乾燥を防いでくれますよ」(千鶴さん)
うーん…保存の目安の期間中に食べきれればいいですが、大根を1本買ったりするとなかなか難しい気が。
「大根は収穫してから時間が経てば経つほど、水分が失われてシワシワになります。すぐに食べきれない場合は、冷凍しましょう!」と千鶴さんは続けます。
3日以上保存するなら冷凍保存がベスト!「冷凍方法は簡単、好みの大きさに切った大根を保存袋にいれて冷凍するだけ。みずみずしいうちに冷凍すればおいしさはそのままです」(千鶴さん)
しかも、冷凍することでうれしい効果が!
「冷凍すると大根の細胞が壊れて、味がしみ込みやすくなるんです。ただし、煮るときも炒めるときも“凍ったまま調理”するのがコツ! 解凍すると水分が抜けてふにゃふにゃになり、かえって味が落ちてしまいます」(千鶴さん)
冷凍大根を使えば調理時間も短くなるのでいいこと尽くし! 使い切れない大根は“冷凍保存”が定番になりそうですね。
寒くなるにつれ、甘みが増す大根。いろいろな料理で楽しんでくださいね。
小坂農園
東京都国分寺市に江戸時代から続く農家。小坂知儀さん・千鶴さん夫妻と両親で家族経営をしている。栽培面積は合計2ヘクタール。7歳、5歳、2歳の子どもたちの子育て中で、地元の児童館や保育園の子どもたちのために収穫体験も行う。減農薬栽培で年間約100種類育てる野菜は、自宅敷地内の直売所、国分寺ファーマーズマーケット、スーパー、レストラン、小学校・中学校の給食の他、毎週土曜日にアークヒルズのアーク・カラヤン広場で開催される「ヒルズマルシェ」でも販売。