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2022.07.30

磨く・整える

【熱中症クイズ】汗をかきました…正しい汗の拭きとり方は?「乾いたタオルで」「濡れたタオルで」どっち?

看護師のmocaです。今年の夏は一段と暑く、最高気温をどんどん更新しそうな勢い。例年通り、いやそれ以上に熱中症対策をしっかりしておきたいものです。先日、CBCテレビの情報番組『チャント!』では汗をかいたときの正しい対処法について紹介していました。その中でクイズとして出題されたのがこちらでした。みなさん、どちらが正解だと思いますか? 看護師のわたしが詳しく解説します。

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【熱中症クイズ】

暑くて汗をかいた時には、乾いたタオルで拭くか、濡れたタオルで拭くか、どちらが正しいと思いますか?
乾いたタオルでしっかりと拭き取った方が良さそうですね。

正解は…


濡れたタオルなんです。


汗には体温を下げる調節機能がある!

暑いときや運動後など、体温が上がったときに汗をかくのは、『気化冷却』を利用して体の外に熱を逃がそうとするためなんです。

体の表面が汗で湿っていると、水分が蒸発するときに熱を一緒に奪って体温を下げてくれます。
この水分が蒸発するときに奪われる熱のことを『気化熱』といいます。

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夏場はお風呂上りの体が濡れている状態だと涼しく感じるのに、体を拭いて服を着るとすぐに暑くなって汗が吹き出てきますよね。

これは体が濡れている状態だと体の表面の水分が熱を奪って蒸発していくためです。
また日本で昔から行われている『打ち水』も気化冷却を利用した暑さ対策の一つです。

このような理由から体に熱がこもりやすくなるので、乾いたタオルで汗を完全に拭き取るのはNGです。
汗を完全に拭き取ることで、体温を下げるためにさらに汗をかこうとするため脱水状態を招きやすくなってしまいます。

熱中症予防のためには、体の表面を少し湿らせた状態にしておくことがポイントですよ。


具体的な対処法は?

汗をかいた時そのままにしておくと、ベタベタするし臭いの原因にもになり気持ち悪いですよね。
汗をかいた時は、水道水で濡らして軽く絞ったタオルや、ウェットシート・汗拭きシートで拭くのがベストです。
冷感タオルやメントール配合の汗拭きシートを使用すると、ひんやりしてとても気持ちいいですよ。



冷感タオルは体を拭くだけでなく、首に巻いて体温を下げることもできるので便利です。
濡れたタオルや汗拭きシート等で拭いて体を湿らせた後に、うちわで仰ぐとより涼しくなりますよ。

冷感ボディミストを使用すると肌を潤わせてくれ、清涼感のある香りでリフレッシュさせてくれるので夏のお助けアイテムになりそうです。

服装選びのポイントは、汗をかいても乾きやすいようにポリエステル素材の通気性と速乾性に優れたものを選ぶと、汗が蒸発する際に熱が奪われやすいです。
一方、綿素材のものは吸水性が高く乾きにくいので、熱がこもりやすいです。

熱がこもって汗をかいたら、こまめに着替えをするようにしましょう。


熱中症は予防が大切

熱中症は命にも関わる状態なのでなによりも予防が大切です。
熱中症にかかる危険性が高いことを示す熱中症警戒アラートは、環境庁の熱中症予防情報サイトでチェックすることができます。

屋外だけでなく、室内での熱中症も多く発生しています。
エアコンや扇風機を上手に使い、室温は28℃以下を保てるように調節してください。

知らず知らずのうちに汗をかいて脱水に傾きやすいので、喉が渇く前にこまめに水分を摂るようにしましょう。
特にマスクをしていると喉の渇きを感じにくく、水分を摂る機会が減りやすいので注意が必要です。

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また、手のひらを冷やすと火照った体を効率よく冷やすことができます。
手のひらにはAVAという体温調節を行ってくれる血管があるので、冷蔵庫や自動販売機で冷えたペットボトルを手に持つと全身の体温を下げることができますよ。
この方法については熱中症対策の記事(7月25日公開)に詳しくまとめているので、参考にしてみてくださいね。

熱中症アラートは環境庁の熱中症予防情報サイトをチェック!
https://www.wbgt.env.go.jp/alert.php

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