2022.08.10

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【真夜中の熱中症対策】睡眠中の脱水症に要注意!「夜のエアコン活用法」で真夜中の熱中症リスクから身を守る!

日中だけでなく、“睡眠中”も熱中症のリスクが高いという事実をご存じですか? 事実、熱中症の4割は夜間・睡眠中に発症しているそうです。驚きですよね! ニュース番組『news every.』では、睡眠中に発症しないよう予防対策を特集していました。名付けて「夜のエアコン活用法」です。今年の夏は節電もありますが、「根性で熱中症に戦いは挑めません」(by藤井貴彦アナ)。ぜひご一読ください!

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なぜ、睡眠中に熱中症になるのか?

日中や炎天下で発症するイメージのある熱中症ですが、夜間それも睡眠中に発症することも少なくないそうです(ちょっと驚きですよね)。原因のひとつは、睡眠中は水分補給ができないから。人は睡眠中、呼吸や汗により、400~500mlの水分を失っているそう。熱帯夜であればなおさら汗の量は多くなり、脱水状態になりがち。日中であれば自分の症状に気づいて水分補給できますが、睡眠中は自分の症状に気づきにくく、熱中症を重症化させてしまう恐れもあるそうです。

熱中症に詳しい兵庫医科大学・服部益治特別招聘教授によると、実際、熱中症の4割は夜間・睡眠中に発生しているとのこと。この割合からみても、夜も日中と同じように熱中症対策が必要なことがわかります。

対策のひとつは、睡眠中に排出される水分を補うため、寝る前に少なくともコップ1杯分(約200ml)の水を飲むこと。ちなみに、利尿作用のあるコーヒーや緑茶、アルコール類は脱水を防ぐための水分補給にはならないそうです。そして起床後にもコップ1杯の水を飲む習慣をつけましょう。

コロナ禍の筋力低下で"熱中症"リスク高

また、コロナ禍の影響でわたしたちの体は以前より"熱中症"になりやすくなっているといいます。それは運動する機会が減り、筋肉量が減ったことが原因とか。筋肉には水分をためておく"貯蔵庫"の役割があるそうで、筋肉量が減少すると水分を体内に十分にためられず、脱水症、熱中症のリスクが高まるのだそうです。

今年はそこに“異常な暑さ”が襲いかかり、元々筋肉量が少ない高齢者や子供、女性だけでなく、健康な男性でも熱中症にかかりやすくなっているので要注意とのこと。

これらにより、「睡眠中の熱中症」により注意が必要なのが今年の夏なのです。予防対策にはやはり、エアコンが筆頭に挙げられました。名付けて「夜のエアコン活用術」です。

「夜のエアコン活用法」とは

エアコン


東京都監察医務院によると、東京都内で2020年、屋内で熱中症のため死亡したのは187名。そのうち約90%がエアコンを未使用もしくは設置していなかったと報告されています。

今年の夏は節電のことも気にしなければいけませんが、最優先にすべきは命を守ること。睡眠中もエアコンを使って熱中症対策を行うことが重要です。

では、睡眠中エアコンをどう活用するのがいいのでしょう。

睡眠環境プランナー・三橋美穂さんのアドバイスでは、室温が28℃を超えると"睡眠中の熱中症"のリスクが高まるため、「エアコンは朝までつけておくのがいい」そうです。

エアコンの「設定温度」の目安は26~28℃ですが、注意が必要なのは「エアコンの設定温度=室温(実際の部屋の温度)」ではないということ。枕元に温度計を置くなどして、室温を確認することが大切だそうです。

寝冷え防止&睡眠の質UP!熱帯夜の快眠術

熱中症から身を守るため"エアコンをつけっぱなし"にすることは理解できますが、気になるのは寝冷え。わたしの場合、エアコンをつけっぱなしにして寝ると、明け方に腕や肩が冷えて目が覚めることがよくあります。

わたしのように寝冷えが心配という人は、長袖・長ズボンのパジャマを着て寝るのがおすすめなんだそう。この服装でも暑くない、ちょうどいい温度にエアコンを設定して寝ると快眠にもつながるそうです。

また、寝苦しい熱帯夜でも寝つきをよくするポイントは「設定温度を2段階にする」こと。

就寝1時間前、"低めの設定温度"でしっかり部屋を冷やし、就寝時は"高めの設定温度"に。室温がゆっくりと上昇していくため、寝入った頃には体が冷えすぎず、熟睡しやすい環境になるそうです。

快眠術「設定温度を2段階にする」方法やってみた!

「設定温度を2段階にする」というこの方法、実際やってみることに。就寝1時間前の午後8時頃。寝室の室温をみると30.5℃、熱がこもっていて暑い! 設定温度を25℃にして部屋を冷やすことにしました。

温度計30.5℃

1時間後、寝室に入ってみると、ひんやり。気持ちいい~。室温をみると26.4℃。4度ほど下がりました。寒がりのわたしにとって半袖では少し肌寒いくらい。長袖・長ズボンのパジャマで快適な温度です♪

室温26.4℃

就寝時は設定温度を高めにということなので、設定温度を27℃にして、綿100%の薄手の長袖・長ズボンのパジャマを着て寝ることに。いつもならタオルケットでさえ暑く感じ、かけて寝たくないのですが、この涼しさならかけて寝るのがちょうどいい。長袖・長ズボンのパジャマを着て、タオルケットもちゃんとかけているので、寝冷えすることもなさそう。あっ!熱中症予防でコップ1杯の水も飲んでおこう♪

…そして翌朝、午前6時40分頃。室温は26.6℃。昨夜の就寝時の室温とほぼ同じでした。ですが、体感では昨夜のようなひんやり感はなく、少しジメジメとした暑さがあるような…。おそらく、昨夜とは湿度が違うのだと思います。体で感じる暑さ&寒さはやはり湿度も影響するのですね。

室温26.6℃

「設定温度を2段階にする」方法を試した結果、寝つきもよく、途中で寝苦しくて目が覚めることもなく、本当にぐっすり寝られました。快眠できたと言えます。あっ!そうそう、起床後にもコップ1杯の水、忘れずに飲まなくちゃ。

寝ている間、こまめに起きて室温が28℃を超えていないか確認することはできませんが、寝苦しくてふと目が覚めた時、室温を確認して調整できるよう、枕元に温度計とエアコンのリモコンを置いておくのがいいなと思いました。そして、ペットボトルの水も。就寝前と就寝後だけでなく、睡眠中、汗をかいて起きた時などすぐ水分を取ることができるので安心です。

睡眠中の熱中症予防と熱帯夜の快眠術をまとめると、

・寝る前と起床後には少なくともコップ1杯分(約200ml)の水を飲む
・室温が28℃以上になると熱中症のリスクが高まるのでエアコンは朝までつけておくのがよい
・エアコンによって寝冷えしないよう長袖長ズボンのパジャマを着るのがよい
・就寝1時間前に低めの設定温度で部屋を冷やし、就寝時は少し高めの設定温度にして熟睡しやすい環境を作る

昭和の夏とは"暑さの質"が異なる令和の夏。節電も気になるところではありますが、命を守るためにエアコンは必須。番組の中で、藤井貴彦アナが「今の気候を考えると、根性で熱中症に戦いは挑めない」と言っていましたが、確かにその通り。節電はエアコン以外の電化製品でするとして、熱帯夜の日は特にエアコンを積極的に使いたいものです。そして、睡眠前と起床後に水を1杯飲むことも忘れずに!


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メイン画像:photoAC

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