2022.07.31

住む

【突然の通信障害】公衆電話から携帯にかけたら10円で何秒話せる?「15.5秒」「39.5秒」「56秒」どれ?

記憶に新しい、KDDIの大規模通信障害。生活をスマホに依存しすぎることへの“リスク”を感じた人は多いのではないでしょうか?わたしもそのひとり。フジテレビ系バラエティ『ポップUP!』では、通信障害時の対策として、公衆電話の活用を紹介していました。そういえば公衆電話のある場所や、10円でどのくらい通話できるかなど、よく知らないなぁ…。ということで、緊急事態に備え、公衆電話について調べてみることに!

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いざという時に役立つかも!公衆電話の豆知識

通信障害や災害、そして、スマホが故障した時など、いざという時の大切な連絡手段になるかもしれない公衆電話。でもみなさん、どれだけ公衆電話について知っていますか?まずは、公衆電話に関する問題を4つ、出題します!

第1問 公衆電話は、停電の時でも電話をかけることができるでしょうか?

①できる
②できない


正解は…①の
「できる」

わたし、知りませんでした…お恥ずかしい。公衆電話は、NTT東日本・NTT西日本の通信ビルから電話回線を通じて電力が供給されるため、停電時でも電話をかけられるとのこと。停電時でも使えるからこそ、公衆電話は災害など緊急時における有効な通信手段となっているわけですね。ただし停電時は硬貨の利用のみで、テレホンカードは利用できないとのこと。ちなみに、通信ビル自体が停電した場合でも電力共有ができるよう様々な対策が取られているようです。


第2問 公衆電話で使える硬貨はどれでしょうか?三択です。

①10円玉・50円玉・100円玉・500円玉
②10円玉・50円玉・100円玉
③10円玉・100円玉


正解は…③の
「10円玉と100円玉」

自動販売機のように、50円玉や500円玉も使えるかと思っていましたが使えないのですね。

公衆電話を見てみると、

公衆電話

硬貨投入口に、10円玉と100円玉の絵しか表記されていません。

投入口

ちなみに、50円玉が使えない理由について調べてみると、公衆電話が普及した当時、10円玉と100円玉を選別する機能に、50円玉を選別する機能をプラスすると、公衆電話が大きくなりすぎるため、10円玉と100円玉のみの使用にしたそう。公衆電話の設置スペースは狭くて、限られていますからね…。あっ、公衆電話では、お札も使えませんのでご注意を!


第3問 公衆電話から“携帯電話”にかける時、国内のどこにかけても10円で通話できる時間は同じ?それとも、電話をかける相手との距離が遠くなるほど、10円で通話できる時間は短くなる?(つまり、相手との距離によって10円で通話できる時間は変わる?)

①国内どこでも一律
②距離によって変わる


正解は…①の
「国内どこでも一律」


公衆電話から同じ県内に住む家族の携帯電話にかけても、県外に住む親戚の携帯電話にかけても、10円で通話できる時間は同じなんですね。


最終問題です!
第4問 公衆電話から“携帯電話”にかける時、10円で何秒間、話せるでしょうか?三択です。

①15.5秒
②39.5秒
③56秒

正解は…①の
「15.5秒」


これは短いのか長いのか…。100円なら155秒つまり2分35秒話せることになります。2分35秒あれば、用件だけなら伝えられそうですね。ただ、100円硬貨を投入した場合、通話時間が2分35秒以内だったとしても、おつりは出ませんのでご注意を。



わが家から一番近い公衆電話はどこ?

ここ10年、もしかしたら20年…、公衆電話を使っていないわたし。いったい、わが家から一番近い公衆電話はどこなのか?全く見当がつかないので、調べてみることに。

NTT東日本、NTT西日本の各HPに公衆電話の設置場所を検索できるページを発見。とっても便利!わたしは西日本在住なので、NTT西日本のHPで調べることに!
(HPのURLは文末に掲載しています!)

ありました!わが家から一番近い公衆電話。普段、ほとんど通ることがない道にポツンと…。

公衆電話

近いといっても、歩いて20分ほどかかりました。歩いていけそうな距離にあるのはこの1か所のみ!

いつどこで、公衆電話のお世話になるかわからないので、自分の行動範囲内にある公衆電話の位置を事前に3~4か所、確認しておくのも大切だなと思いました。通信障害になったら、ネットで「公衆電話設置場所検索」もできなくなるわけですからね。

公衆電話には2タイプ!?“赤いボタン”のある公衆電話とない公衆電話

公衆電話には「アナログ公衆電話」と「デジタル公衆電話」、2種類あるのだそう。

見分け方は、公衆電話に「緊急通報ボタン(赤いボタン)」があるかないか。「緊急通報ボタン」が“ある”のがアナログ公衆電話で、“ない”のがデジタル公衆電話。この2種類の公衆電話、使い方にわずかな違いがあるようなので、後ほどご説明します!

わが家から一番近い公衆電話(下の写真)は、アナログかデジタルか…。

公衆電話

「緊急通報ボタン(赤いボタン)」がないので、デジタル公衆電話ですね。40代のわたしは、公衆電話といえば「緊急通報ボタン(赤いボタン)」があるアナログ公衆電話のイメージ。

アナログ公衆電話も久しぶりに見てみたいなと思い、わが家周辺の公衆電話を10か所巡ってみましたが、全部、デジタル公衆電話でした。なので、アナログ公衆電話の写真がありません。ごめんなさい。

やっぱり、今はデジタルの時代。公衆電話も主流はアナログではなくデジタルなのかな…と思いきや、そうではないようです。

総務省HPに掲載されているデータ「公衆電話設備数の推移(令和3年度末時点)」「NTT東・西における公衆電話施設構成比の推移(令和3年度末時点)」によると、

2021年 (令和3年)度末時点の公衆電話設置台数は全国で137,649台。割合は、デジタル公衆電話が31.8%、アナログ公衆電話が68.2%と、アナログ公衆電話の方が多いようです。たまたま、わが家周辺の公衆電話がデジタル公衆電話だったということですね…。

では、デジタル公衆電話とアナログ公衆電話のかけ方の違いを、「通常時のかけ方」「緊急通報(110:警察、118:海上保安、119:消防・救急)のかけ方」「災害などで無料で使用できるようになった時のかけ方」、以上3つのパターンごとに確認しておきましょう。ほんのわずかな違いですが…。

パターン別!“赤いボタン”のある公衆電話とない公衆電話の使い方

1. 通常時のかけ方

●デジタル公衆電話(緊急通報ボタンがない公衆電話)の場合
「受話器を上げる」→「受話口から発信音(ツー)が聞こえる」→「硬貨orテレホンカードを投入」→「ダイヤルする」

●アナログ公衆電話(緊急通報ボタンがある公衆電話)の場合
「受話器を上げる」→「硬貨orテレホンカードを投入」→「受話口から発信音(ツー)が聞こえる」→「ダイヤルする」

違い、わかりましたか?「発信音(ツー)と聞こえる」と「硬貨orテレホンカード投入」の順番が逆なんですね。

2. 緊急通報(110警察、118海上保安、119消防・救急)のかけ方

●デジタル公衆電話(緊急通報ボタンがない公衆電話)の場合
「受話器を上げる」→「受話口から発信音(ツー)が聞こえる」→「緊急通報番号(110、118、119)をダイヤルする」

●アナログ公衆電話(緊急通報ボタンがある公衆電話)の場合
「受話器を上げる」→「緊急通報ボタン(赤いボタン)を押す」→「受話口から発信音(ツー)が聞こえる」→「緊急通報番号(110、118、119)をダイヤルする」

どちらも、緊急通報の際は、硬貨やテレホンカードを入れなくても、電話をかけることができます。アナログ公衆電話の場合は、緊急通報ボタン(赤いボタン)を押す必要があります。

3. 災害などで無料で使用できるようになった時のかけ方

●デジタル公衆電話(緊急通報ボタンがない公衆電話)の場合
「受話器を上げる」→「受話口から発信音(ツー)が聞こえる」→「ダイヤルする」

●アナログ公衆電話(緊急通報ボタンがある公衆電話)の場合
「受話器を上げる」→「硬貨orテレホンカードを投入」→「受話口から発信音(ツー)が聞こえる」→「ダイヤルする」→「通話終了後、硬貨orテレホンカードがそのまま戻る」

災害時など無料で使用できるようになった時、デジタル公衆電話は、硬貨やテレホンカードを入れなくても電話をかけられます。一方、アナログ公衆電話は、硬貨かテレホンカードを入れないとかけることができません。しかし、通話終了後、硬貨とテレホンカードはそのまま戻ってきます。

今回、公衆電話について調べてみると、けっこう知らないことが多くてびっくり!でした。今後、緊急時の公衆電話用に10円玉、100円玉は数枚持ち歩こうと思います。そして、これは実体験からですが、夫や家族、友人など、緊急時に連絡したい最低限の人の携帯電話番号を書いたメモも持ち歩くといいと思います。以前、外出先でスマホが故障し、画面が見られなくなったことがありました。夫の携帯電話の番号を覚えていなかったため、公衆電話からも連絡できず、いろいろ大変だったんです!

また、20代以下の若い世代の人たちの中には、公衆電話を使ったことのない方も多いと聞くので、緊急時に子どもたちも公衆電話が使えるよう、この夏休みを利用して、近所の公衆電話の場所や、使い方を確認してみるといいかもしれませんね。

<参考>
・公衆電話から固定電話へかける場合の距離ごとの通話料金の詳細
NTT東日本 https://www.ntt-east.co.jp/ptd/contents/mag_public_charge.html
NTT西日本 https://www.ntt-west.co.jp/ptd/basis/charge.html

・公衆電話の設置場所検索
NTT東日本「公衆電話設置場所検索」https://publictelephone.ntt-east.co.jp/ptd/map/
NTT西日本「公衆電話設置場所検索」https://www.ntt-west.co.jp/ptd/map/


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