2023.09.16

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都内でも“シャイン”狩りできる!?覚悟をキメて栽培スタートした農園に突撃してきた♪【八王子市中西ファーム】

みなさん!皮ごと食べられる白ぶどう、シャインマスカットはお好きですか?わたしは大好き!なんですが、近年人気急上昇ですっかり高級フルーツに…。高嶺の花になっちゃいました(泣)。そんなとき、東京都八王子市の農家で「シャインマスカット狩り」ができるとの情報を入手!もしかしたら試食できるかも!みたいな邪念を胸に(笑)、突撃取材してきました♪

【産直サービス】野菜が届く…だけじゃない「農家の宅配便」頼んでみた!え、レシピ付き?収穫体験付き!?

八王子シャインマスカット誕生!



シャインマスカットといえば、プチッとした皮の食感と、ジューシーで爽やかな甘味がたまらないおいしさの白ぶどう。少し高いですが、贈り物や特別な日のご褒美として、わたしも毎年購入しています。
ところでシャインマスカットの生産地は、山梨県や長野県など、いわゆる「ぶどうの産地」がメイン。東京都内でも栽培されているなんて考えもしませんでした。



今回伺ったのは、近年シャインマスカット栽培も始めたという、東京都八王子市にある「中西ファーム」。
4haの畑でかぶやにんじんなどの根菜類のほか、西洋野菜も栽培する農家です。野菜は直売所や宅配サービス「野菜の定期便」、近隣のマルシェで販売。最近では、八王子市の牧場カフェ「TOKYO FARM VILLAGE」、八王子駅のアンテナショップ「はちまるステーション」でも中西ファームの野菜を買うことができます。
当日は、中西ファームの中西雅季(なかにし・まさき)さんと伊藤宏(いとう・ひろし)さんが案内してくれました。

シャインマスカット狩りは、昨年は野菜の定期便を購入しているお客さん限定のイベントでしたが、今年は会員以外の方への開放も検討中とのことですので、興味のある方はぜひ、公式HPやInstagramをチェックしてみてくださいね。

取材当日は9組のご家族が参加され、にぎやかな雰囲気でした。
「早速、ハウスに案内しま~す」の声掛けとともに、みんなでハウスへ向かうと…!?



見てください!見事なシャインマスカット!透き通るようなグリーンがとってもキレイ♡
そして想像以上にたくさん実ってる〜♪

「ちなみにここだけじゃなくて、敷地内にいくつかハウスがあり、そこでも栽培していく予定です。シャインマスカットだけの畑面積は約30aあります。来年はシャインマスカット専業農家になってたりして…(笑)」(伊藤さん)



中西ファームのシャインマスカット狩りは、自分で好みのぶどうを選んで、収穫したものを購入する「収穫体験型」。
どのぶどうがいいかな~と、わたし含め参加者のみなさんも上を見上げています(笑)。

都内とは思えない規模のぶどうの棚!
ここまで大きく育てるには、かなりの年月と手間がかかるでしょう。
どういう経緯でシャインマスカットの栽培を始めようと考えたのでしょうか?

「うちで10年ほど農作業のボランティアをしている方が、山梨の果樹農家さんを紹介してくれて。『八王子でもシャインマスカット作れますよ』と話していたのがきっかけなんです。その話を聞いた中西ファーム代表(中西一弘さん)が、いきなり苗を25本くらい購入してきて。だからもう、植えるしかなくて(笑)」(中西さん)


江戸時代から続く中西ファームでは昔の農具も展示。大八車は、子どもたちの見学で大活躍!

植えてからどんどん育つシャインマスカットの勢いに腹をくくったという中西さん。果樹農家の方にレクチャーを受けてはいたものの、慣れない作業は苦労の連続だったそうです。



「果樹農家さんもシャインマスカットを栽培しているので、忙しいタイミングは一緒。だから、都度出てくる問題は聞こうにも聞けず、自分でも調べて解決するしかなかったんです。あ、でも、各地の果樹農家さんが投稿しているYouTube動画にはずいぶん助けられました(笑)」(中西さん)

「ぼくたちは普段いろんな野菜を育てているので、『野菜も果物も育て方は大体同じでしょ』って言われることもあるんですけど、まったく別物なんです。例えば、カメラマンと言っても、写真と動画ではカメラの扱い方も撮り方も違うでしょ?そんな感覚です」(伊藤さん)


幹に設置してハクビシンやタヌキが登れないようにする対策グッズ

シャインマスカットが大好きなのは人間に限りません。農家にとっては“害獣”であるハクビシンやタヌキもこの高級ぶどうを狙っているそう。昨年は約700房のうち、100~200房が被害にあったそうです。
中西さんの父、一弘さんも一晩中見守る日があったり、獣害対策のグッズを設置したりと奮闘したと語ります。



栽培の説明にもみなさん興味津々。いろいろな質問が飛び交うほどの盛り上がり。

イベント参加した人たちは中西さんと伊藤さんが語る、栽培から収穫までの苦労話にすっかり聞き入っている様子。
伊藤さんが「だから今年のシャインマスカットは貴重なんです!思う存分味わってくださいね」と言った瞬間、参加者から自然と拍手が沸き起こりました!

いよいよ待ちに待った収穫!



ハウスの案内が終わったところで収穫タイムです。「今からどうぞ~」と号令がかかった瞬間、動きが素早かったのは子どもたち!
「これが一番おいしそうだよ」、「あっちのほうが、実がいっぱい付いてる!」など、自分だけの一房を選んで収穫していました♪


お母さんに抱っこされながら初めてのぶどう狩りをする女の子。やる気満々!

参加者の多くは八王子近隣の方でしたが、都心から来た方も。イベントや宅配便の感想を聞いてみました。



「八王子でシャインマスカット!?っていう珍しさもあって来たんですけど、食べてみたら甘くてジューシーで最高でした。収穫体験や畑の見学は、子どもにも良い時間になったと思います」(都心からの参加者)

「宅配便で届く野菜がピカピカで感動しちゃって。すっかりファンです(笑)。珍しい野菜も食べられるし、レシピが一緒に入ってるので、すぐ作る気になるんですよね。今日のイベントも楽しくて、申し込んでよかったなと思いました」(市内からの参加者)


朝に収穫した、かぶのグリルをみんなで試食。参加者の中には「うちの子普段はこんなに食べないんです!よっぽどおいしいんですね」と驚く方も。

最後は新鮮野菜のおみやげ付きで解散。みなさんが声を揃えて「また参加したいです」と言ってるのが印象的でした♪



八王子シャインマスカットを家族で実食!

わたしも収穫したてのシャインマスカットを1房購入!家族には今日の予定を伝えていたので、帰宅した途端に「いつ食べるの?」と聞かれました。
冷やしてからだよ!それにまずはおかえりでしょ~(笑)。



洗ってお皿に出しただけですが、映えますね~!きれいな黄緑色の粒が輝いてます!
わたし含め家族みんなが待ちきれない様子なので、さっそくいただきましょう。



プチッという食感のあとに広がるジューシーな甘み。後に残るさわやかな香りも、まさしくシャインマスカットならではの味わいです!
これが都内で作られたのか…と改めて感慨深くなってしまいますね。



上の子は「皮が薄くて食べやすい。お弁当のデザートにあったらいいな〜」と、お姉さんらしい感想。
下の子は「宝石みたいだねぇ!」と、ロマンチストな一面を見せてくれました(笑)。
夫は「…最高」と一言だけいうと、無言で次の一粒に手を伸ばす始末。

最初は、みんなで味わって少しずつ食べようね~とか言ってたんですが、このおいしさには抗えない~!あっという間に食べてしまい、皿には残った茎がぽつん。ごちそうさまでした!

とってもおいしいシャインマスカット、これからも都内で気軽に味わえる機会が増えたらうれしいですね!
ちなみに中西ファームでは、今後“大”増産を計画しているそうです。

「今は数も限られてますが、3~4年後は1万房以上を生産する計画です。新鮮な野菜と一緒に、八王子で作ったシャインマスカットのおいしさも知ってもらえたらと思います」(中西さん)

中西ファームのシャインマスカットは、シーズン中、毎週土日と祝日(11〜13時)に開催している直売会でも購入できます。
今回のシャインマスカット狩りを始め、宅配便の申込者限定イベント(毎月開催予定)は楽しい内容が目白押しです。気になる方は、公式HP・公式Instagramをチェック!
https://nakanishifarm.jp/nominchu/

中西ファーム


東京都八王子市で江戸時代から続く農家。4haの農地で年間100種類の野菜を栽培している。「みんなが自然に集まり楽しめる農園」を目指し、毎週土日の直売会で販売するほか、マルシェにも積極的に参加。レンタルスペース「雑荘」や、野菜料理を味わえる「居酒屋ごこお」の運営など、農業の枠にとらわれない形の活動も注目を集めている。詳しくは公式SNSをチェック。https://www.instagram.com/nakanishi_farm/?hl=ja

写真/研壁秀俊、大村夏子 取材協力/中西ファーム

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