2021.12.19

食べる

【包んで焼くだけ、旨味がジュワッ~♪】原木しいたけ農家直伝!「しいたけのホイル焼き」レシピ

今が旬のしいたけは、香りと歯ごたえを最大限に楽しみたいもの。東京都下で昔ながらの原木栽培でしいたけを育てて36年、しいたけ名人の生産者がおすすめするおいしい食べ方は、シンプルな「ホイル焼き」。この調理法が一番、しいたけの香りや旨味をギュッと閉じ込めることができるそう。さっと火を通す程度がおいしいので、一緒に包む具材も火が通りやすいものを選ぶのがコツです!

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教えてくれたのは、年間1万人がきのこ狩りに訪れる大人気きのこ園、東京都青梅市にある「内沼きのこ園」の内沼秀夫さんです。

しいたけの香りや旨味を逃さない調理法は、ズバリ「ホイル焼き」

内沼きのこ園では、山から切り出したナラの原木に、菌を植え込んでしいたけを発生させる「原木栽培」で、しいたけを育てています。自然環境に近いなかでたくましく育った原木しいたけは、香りの良さが特徴です。



そんなしいたけの香りと旨味を余すことなくいただくことのできる調理法が、「ホイル焼き」。

「しいたけのプリプリした歯ごたえを楽しむには、ぶ厚く切って、さっと焼くのがコツ。 火を通し過ぎると、せっかくのしいたけの香りが飛んでしまいますからね」(内沼さん)。



では、さっそく作っていきましょう。

「しいたけのホイル焼き」

材料(2人分)

しいたけ…大2枚(約50g)
玉ねぎ…1/2個(約100g)
豚バラ薄切り肉…125g
バター…5g
しょうゆ…適量

作り方
1.しいたけは軸を取り、4等分に切る。(切った軸は、一緒にホイル焼きにしても、他の料理に使っても)



2.玉ねぎは薄切りにする。



3.アルミホイルを箱型に折り、底にバター(分量外)を塗る。



43に、玉ねぎ、豚肉、しいたけを順にのせる。







54にアルミホイルを被せ、ふちをぴったり閉じる。



あつあつしいたけに、バターじょうゆがベストマッチ!

さあ、ここからは焼いていきます。

6.フライパンに5を入れて、水(分量外・200ml)を注ぎ、ふたをして弱火で7分ほど焼く。豚肉に火が通ればOK。





7.あつあつのうちに皿に移し、バターをのせ、しょうゆをかける。





8.できあがり!



アルミホイルを開いたとたん、しいたけの香りがフワーッと立ち上がります。
バターじょうゆをかけることで、コクが増して、ご飯がススム!

今回はしいたけに豚肉と玉ねぎを合わせましたが、好きな食材を組み合わせて、いろいろな味のバリエーションを楽しんでくださいね。



原木栽培のしいたけは、「オーガニックの王様」

内沼きのこ園が取り入れているしいたけの栽培法は、昔ながらの「原木栽培」。いまや、日本で生産されるしいたけの8%でしか行われていない希少な栽培法です。



一方主流なのは、きのこ工場などで大量生産する「菌床栽培」という栽培法。

「菌床栽培では、主におがくずなどに菌を植え込みますが、それだけではしいたけを育てる養分が不足するので、栄養剤などを添加する必要があります。一方、原木栽培では伐採したナラの原木に菌を植え込むので、しいたけは木の養分だけを吸い上げて成長します。自然環境に近い状態でたくましく育つため、旨味成分のグアニル酸も、免疫を高めるとされるβ-グルカンの量もぐっと増える。肉厚になるし、しいたけ本来の香り、旨味が増すんです」(内沼さん)。



しいたけのもととなる菌は「白色腐朽菌」といって、木を分解することで、その養分を吸収して生きています。分解された木は、土に還り、新たな植物を育てる養分となります。

「原木栽培でしいたけを栽培するのには、農薬も肥料も必要ありません。自然環境に近い状態に置くだけで、しいたけが発生するんです。だからわたしは、しいたけを『オーガニックの王様』と呼んでいます」(内沼さん)。



しいたけは、わたしたちに食の恵みを与えてくれるだけではなく、木を土に還すという大切な役割を果たしているのですね。しいたけの魅力を再発見しました。






内沼きのこ園

内沼秀夫さん

希少な栽培方法である原木栽培を始めて36年。ナラの木の原木を使って自然の力を利用しながらしいたけ、舞茸、ヒラタケなど様々な種類のきのこを栽培する。秀夫さん、妻の幸恵さん、娘の幸紀さんと3人の家族経営。園内ではしいたけ狩り体験(予約制)や、収穫したきのこをすぐに焼いて食べられる炭火焼きコーナー、きのこをたっぷり使った料理を楽しめるカフェ「ぴるつ」もある。
営業時間10:00~17:00(カフェは、11:30~15:00) 火曜定休(6~8月は水曜も定休)
※季節によって、営業時間が異なることがありますので、ご注意ください。
http://u-kinoko.jp/index.html

取材写真/松木雄一 料理写真/石塚修平 取材協力/JA西東京

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