【子供に大流行】「手足口病」が警報レベルで拡大中！大人も感染します！予防法と対策【看護師が解説】

看護師のmocaです。手足口病、ヘルパンギーナ、咽頭結膜炎（プール熱）は夏に子どもを中心に流行する感染症です。このうち、現在急激な感染拡大を見せているのが手足口病。東京都では5月末から12週連続で感染者が増加しています。８月４日の情報番組『THE TIME,』でも手足口病急増のニュースが報じられ、都は警報レベルの流行に注意を呼びかけています。今回は大流行中の手足口病の予防策や発症してしまったときの対処法について解説していきます。

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手足口病が警報レベルで拡大中！

７月25日～31日の１週間で、都内264か所の小児科定点医療機関から報告された患者数は1216人に上りました。
報告された手足口病の患者数を各保健所が集計し、１医療機関あたりの平均報告数が５.0人/週を超えると警報開始となります。

また、警報レベルにある保健所管内の合計人口が東京都全体の人口の30％を超えると、都全体が警報レベルとなります。
８月４日時点で、警報レベルに達した保健所管内の人口合計は都全体の46.2％に達し警報基準を超えました。
東京都で手足口病の感染拡大が警報基準を超えるのは3年前の2019年７月以来です。


出典：イラストＡＣ


感染急拡大は新型コロナウイルスの影響⁉

子どもの間で流行する手足口病ですが、大人の感染者も増えているそうです。
去年、一昨年の夏には流行しなかった手足口病が、なぜこんなにも急増しているのでしょう？

『THE　TIME,』のインタビューで、医療法人社団　育心会の三井俊腎理事長は「大人も子どもも免疫が低下して発症しやすくなっているのかもしれない」と話していました。

また専門家は感染者の増加について、新型コロナの感染対策で本来なら流行していた手足口病が去年、一昨年と流行せず、ウイルスへの免疫をもたない子どもが増えたことにある、としています。

手足口病の原因ウイルスはアルコールへの抵抗力が強く、予防には石鹸での手洗いが有効です。
2020年の新型コロナウイルス流行以降、社会全体で手洗いが徹底されるようになったので、去年、一昨年までは手足口病の流行が抑えられていたと考えられます。


手足口病の特徴や治療法について

手足口病はコルサッキーウイルスやエンテロウイルスに感染することで、手のひらや足の裏、口の中などに2～3㎜の水ぶくれのような発疹を引き起こすのが特徴で、発熱や嘔吐、下痢を伴うこともあります。


出典：イラストＡＣ

特に5歳以下の乳幼児に発症しやすいため、保育園や幼稚園で集団感染が起こりやすいです。

手足口病の原因ウイルスに対する抗ウイルス薬はないため、それぞれの症状に対する治療（対処療法）が行われます。
例えば、発熱がある場合には解熱剤、痛みに対しては鎮痛剤、下痢には整腸剤などが処方されます。

子どもの場合ほとんどが軽い症状で経過することが多いですが、口の中に水泡ができて食事があまり摂れない場合は、ゼリーやヨーグルト、冷めたおじやなど薄味の柔らかい食事にし、脱水を防ぐためにこまめに水分を摂らせてあげましょう。

家庭内感染にも要注意

乳幼児が罹りやすい病気ですが、小さな子どもをもつ家庭では大人が発症するケースもあるため注意が必要です。

『THE　TIME,』では保育園に通う息子から感染し40℃の高熱や発疹がでた男性を取材。男性は「足の裏が痛くて痛くて本当に歩けなくて、トイレに行くのも必死に這いつくばって行っていました。
ペットボトルのふたを開けるときはタオルとかで包んででないと、力を込められなかったですね。」と当時の病状を語っていました。

出典：イラストＡＣ

このように大人が発症してしまうと子どもより重い症状が出やすいため、家庭内での感染を広げないための対策を行っていきましょう。

手足口病のウイルスには手指消毒が効かないので、石鹸でのこまめな手洗いが最も大切です。
治った後も、２週間～１か月ほどは原因ウイルスが便や尿から排出されるので、特にオムツ交換の後はしっかりと手を洗うようにしてください。

出典：イラストＡＣ

子どもが感染していても発症せずに知らず知らずのうちにウイルスを持ち込んでいるという場合もあるので、日ごろから手洗いの励行や子どもとのタオルの共有は避けるといった対策ができるとよいですね。

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