東京都八王子市には、入場料なしで自由に見学ができる牧場があります。それが「磯沼ミルクファーム」。有料の体験プログラムに参加すれば、乳搾りやバター作り、子牛とのお散歩もできちゃいます！ コロナ下で遠出がしづらい今、都内で酪農体験をしてみませんか？駅から徒歩圏内！放牧場の牛がお出迎え
新宿から京王線で45～50分。山田駅から徒歩10分ほどのところに磯沼ミルクファームは位置しています。入り口をめざして歩いていくと、その手前に放牧場が！ 牛たちがのんびりと草を食んでいます。
間近で見る牛。大きい！
道行く人に興味津々？ おとなしくて人馴れした牛たちが寄ってきてご挨拶。
ホルスタインだけじゃない！牧場で飼育している牛は6種類
放牧場を通過すると、牧場の入り口です。
磯沼ミルクファームで飼育している牛は約90頭。規模は大きくないのですが、なんと6種類の牛がいます。1か所でこれだけの種類の牛が見られるのは日本全国でも珍しく、東京近郊ではここだけです。
黒白模様でおなじみのホルスタイン。なんと、日本の乳牛の約99％を占めています
お乳が濃厚なジャージー。牧場オリジナルのヨーグルトは、このお乳を使用
日本に数百頭しかいないとされる希少種・ガンジー耳についている名札には、1頭1頭の名前が記されています。このほか「エアシャー」「ブラウンスイス」「ミルキングショートホーン」という品種がいるので、ぜひ牧場内で探してみてください！
エサやり体験や乳搾り体験などのプログラムがたくさん！
磯沼ミルクファームでは、コロナ下においても感染対策に気を配りながら、体験の場を提供しています。エサやり体験は、そのひとつ。
体験プログラムの参加費用は、乳搾りは700円、バター作りは1000円 写真提供／磯沼ミルクファーム乳搾り体験も定員を減らすなど密にならないように工夫して、毎週日曜日に実施中。希望すればバター作りもできます。なお、乳搾り体験の参加には予約が必要です。（開催状況、予約の詳細は
ウェブサイトにてご確認ください）
農機のタイヤ交換に挑戦するスクール生 写真提供／磯沼ミルクファーム１年を通して牧場の仕事に挑戦できるカウボーイ・カウガールスクールも開催。子牛のミルクやりやエサの管理、農機の手入れなどを体験することができ、実際にスクール卒業生が酪農家になった例もあるといいます。
ここだけの味！１頭の牛のミルクだけを使ったヨーグルトが食べられる
併設されている直売所では、カップアイス、ヨーグルト、プリン、焼菓子などが購入できます。おみやげにしてもいいですし、その場でおやつにしてもいいですね。
また、連日完売の大人気商品が、1頭の牛のお乳だけで作った「ジャージープレミアムヨーグルト」（左）と、数種類の牛のお乳をブレンドした牛乳「みるくの黄金律」（右）。
とくにヨーグルトは、ラベルに乳を搾ったおかあさん牛の名前が記載されていて、まさにここだけの逸品。運がよければ、牧場で出会った牛のお乳を使ったヨーグルトが食べられる！ なんてこともあるかもしれません。
牛・人・環境に配慮しているから だれもが気持ちよく過ごせます
磯沼ミルクファームは、住宅街の中にあります。
「だからこそ、お互いにいい関係を築けるようにと考えて運営しています」（磯沼さん）
問題になりがちな、臭い対策もそのひとつ。
「近所の工場から、使用後のカカオ豆やコーヒー豆の殻を取り寄せて消臭対策に活用しています。この牧場は、いやな臭いどころかコーヒーのいい香りが漂っているでしょ？」（磯沼さん）
エサは牧草だけでなく、フルーツも！
「近所の食品加工工場から、野菜や果物の残り、食品として使えないものを仕入れて与えています。食品廃棄も減らせますし、牛も大喜びで、栄養たっぷりのお乳を出してくれます」（磯沼さん）
「牛と人のしあわせな牧場、街の中のおいしい楽しい牧場」をコンセプトとする磯沼ミルクファーム。環境にも配慮した気持ちのいい牧場に、ぜひ出かけてみてください。
磯沼ミルクファーム
磯沼正徳さん
東京都八王子市で約90頭の乳牛を飼育、搾った生乳を出荷するほか、牛乳、ヨーグルトなどオリジナル乳製品の製造販売も手がける。飼育する牛は、おなじみのホルスタインをはじめ、ジャージー、ブラウンスイス、エアーシャー、ガンジー、ミルキングショートホーンの6種類。都市の中のオープンファームとして、珍しい牛との触れ合い、乳搾りやエサやりなどの体験プログラムも実施し、人気を集めている。ウェブサイトはhttps://www.isonuma-milk.com/
