【和牛女子インタビュー！】子牛を愛情たっぷりに育てる和牛繁殖の産地、鹿児島県姶良地域の農家女性に密着！

まつもとのぶこ

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和牛と聞くとたくさんのブランド牛が浮かびますが、実は和牛の飼育は肥育と繁殖の分業制。子牛を育てる繁殖農家は牛を9か月まで育てると全国の和牛産地へと送り出します。そんな和牛繁殖が盛んな鹿児島県姶良（あいら）地域の女性が集まり発足した「姶LOVE（アイラブ）和牛女子」は、和牛の魅力をさまざまな形で発信すべく活動しています。和牛愛にあふれた皆さんに話を聞きました！

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左からメンバーの窪田加奈子さん、久留須美鈴さん、久留須めぐみさん、永田佳美さん

黒毛和牛をもっと身近に感じてもらおうと、女性の和牛農家が立ち上がり、2020年に結成された「姶LOVE和牛女子」。37名のメンバーで技術研修や情報交換、和牛の魅力を発信する活動を行っています。

黒毛和牛ってどんな牛？

「『牛は何色？』と聞かれたら、どう答えますか？『黒と白！』という答えが多そうですが、黒毛和牛を飼育するわたしたちにとっては『黒！』なんです」（和牛女子の皆さん）

和牛女子の皆さんが育てる黒毛和牛は、日本で昔から飼育されている日本生まれ、日本育ちの食肉専用の牛。その特徴は何といっても黒毛。角やひずめまでも黒いんだそう！

ほんとだ！黒毛和牛は角まで真っ黒です！

明治時代に品種改良が行われ、1944年に品種が固定された黒毛の和牛は、全国の和牛の約9割を占めます。

母牛と子牛を育てるのが繁殖農家の仕事

和牛女子の皆さんは和牛を育てる農家の中でも、母牛と子牛を育てる繁殖農家。肉牛生産では、母牛に子牛を生ませ、その子牛を育てる「繁殖農家」と、市場で買った子牛を大きく育てる「肥育農家」に分かれているんです！

繁殖農家が9か月まで育てた子牛が全国の和牛産地に送られ、松阪牛、神戸牛、米沢牛といった和牛へと成長します。

「わたしたちの育てている牛は全国各地の肥育農家のもとで成牛に育てられ、ブランド牛になります。立派なブランド牛に育つよう健康な子牛を育てなければならないので責任重大です」（和牛女子の皆さん）

9か月の飼育を終え、市場に出荷する際には別れがたさに涙する農家もいるそう。「愛情を込めた分、寂しさはあります。でも、品質には自信があるから“次の場所で元気に育ってね！”と送り出します」（和牛女子の皆さん）

母牛の出産時は大忙し！

子牛は体調を崩しやすいため、普段から頻繁に牛舎へ行き様子を見ます。子牛はもちろんですが、特に注意しなければいけないのが出産間近の母牛だとか。

「牛の出産が始まるとすぐに駆け付け、母牛のサポートをしなければいけませんが、いつ生まれるかは牛次第。朝もあれば夜もあります。いつ生まれてもいいように、母牛の様子を注意深く観察しながら出産に備えます」（和牛女子の皆さん）

広大な牧草地と広々とした牛舎で母牛と子牛を飼育しています。

大規模な繁殖農家では、毎日のように出産が続くこともあるそう！

「獣医さんの手配など昼間の方が牛を手厚くサポートできるため、出産間近の母牛には『昼間に産んでね』と祈るような気持ちで接します」（和牛女子の皆さん）

女性ならではの感性で和牛をPR！

飼育で忙しい日々にもかかわらず、同時並行で、黒毛和牛を知ってもらうための活動にも精を出す姶LOVE和牛女子の皆さん。新規就農者、子育てママ、農家のお嫁さんなど、多彩なメンバー構成です。

ローストビーフの試食会を開いてレシピを配布したり、和牛をモチーフにしたクッキーやパズルを開発したりと、和牛愛で心を一つにして、大活躍！

和牛のレシピ考案やイベント開催、地元企業との連携などのPR活動だけでなく、メンバー同士の交流や飼育についての研修なども行っています。

黒毛和牛をもっと身近に感じてほしいと黒牛クッキーを発案！

「時には大変なこともありますが、消費者の皆さんの“おいしい！”という声を聞くと元気が出ます。インスタグラムもやっているので、よかったらフォローして声を聞かせてくださいね！」

姶LOVE和牛女子の活動にこれから目が離せません！

姶LOVE和牛女子

「鹿児島の黒毛和牛を、もっと広めていこう」と、黒毛和牛の飼育農家・久留須美鈴さんの呼びかけで、鹿児島県姶良市・霧島市・湧水町で肉用牛を飼育する農家の女性が集結、2020年に発足。ベテランから新規就農組まで、37名の女性が意見やアイデアを出し合いながら、牛肉レシピの作成や配布、PRグッズ制作、農家取材、飼育研修など、女性目線での活動を展開中。instagramでも情報発信中！
姶LOVE和牛女子インスタグラムはこちらから。

JAあいらのホームページ、各種SNSからも姶LOVE和牛女子の活動をチェック！
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写真提供／姶ＬＯＶＥ和牛女子　取材協力／ＪＡあいら

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